=AKANE=　第十話　ランニング

そして次つぎの日ひから私わたしは朝あさにランニングをすることにして早起はやおきをした。

彼かれのペースに全然ぜんぜんついていけなかった悔くやしさもあり、なんとか食くらいついていこうと必死ひっしだった。

京都御所きょうとごしょまで行いくと私わたしは乾御門いぬいごもんの前まえに自転車じてんしゃを停とめて時計とけいと反対周はんたいまわりに走はしり始はじめた。

京都御所きょうとごしょは外周がいしゅうを一周いっしゅうするとおよそ4キロで早朝そうちょうにジョギングしている人ひとも多おおい。

ここを二周半にしゅうはんすればおよそ10キロ、

彼かれのメニューと同おなじなので彼かれと同おなじタイムとまでは言いわなくとも近ちかいタイムで走はしれれば姿すがたが見みえなくなることもないだろう。

二周回にしゅうまわって最後さいごは丸太町通まるたまちどおりで折おり返かえしてこよう。

走はしり始はじめるとやはり何人なんにんかは走はしっている人ひとがいた。

中学ちゅうがくのバレー部ぶでも10キロぐらいのランニングはしていた。

私わたしはいつも先頭集団せんとうしゅうだんにいたが彼かれのペースはもっと早はやい。

男子だんしと女子じょしの違ちがいはあっても、それにしても彼かれと私わたしとでは差さがありすぎる。

彼かれは小学生しょうがくせいの頃ころからずっとやっていると言いっていたが、いったいどこを目指めざしているんだろうか？

そんなことを考かんがえながら目標もくひょうの二周半にしゅうはんを終おえて腕時計うでどけいをみると、およそ一時間半いちじかんはんかかっていた。

このペースじゃとても彼かれにはついていけないだろうと思おもいながらもその日ひは一旦家いったんいえへ帰かえった。

5時半じはんに家いえを出でたが往復おうふくの時間じかんもあってすでに7時半じはんになろうとしていた。

私わたしは急いそいで制服せいふくに着替きがえパンを頬張ほおばり家いえを出でた。

第十一話へつづく…

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