お城へ To Go (松山城)
江戸末期に再建された現存天守、松山城(81・愛媛)です。押印は平成22年12月10日、湯築城の翌日に訪問しました。
現在でも現存と復元あわせて50基の建造物が建つ迫力満点の城です。さらに重要文化財も姫路城に次ぐ21棟もあります。加えて充実の山麓部の二の丸御殿もあり、見どころ満載です。城下町には、道後温泉、路面電車、正岡子規博物館や「坂の上の雲」関連施設などなど、城だけにとどまらない再訪したい街です。
築城者は、賤ヶ岳の七本槍のひとり加藤嘉明です。湯築城の前衛基地であった勝山にあらたに築城し、このときに「松山」と改称しました。
しかし加藤嘉明はその後、会津への国替えとなったため城の完成を見ることはなかったといいます。ここに代わって入城したのが、蒲生氏郷の孫、蒲生忠知です。会津ゆかりの蒲生家が会津国替え後の松山に入ったわけです。交換したみたいですね。
ただこの忠知も、二の丸を完成させたものの病没し、蒲生家は断絶します。そして親藩である松平が入り明治に至ります。いいところはいつも松平がとっていくようです。
ここの天守は、加藤嘉明が五重天守を完成させたのですが、その後、三重に改修され、それも落雷により焼失。しばらくは(60年以上)天守無しだったのですが、幕末になり復興され現在の天守となっています。
現存天守は幕末期の復興ですが、当時も築城当初の文献に基づいて建造されたようで、建て方も古風なものとなっているようです。
また昭和になってから多くの櫓などが復興され、現存建築と合わさり往時の迫力が伝わります。居住空間とされる二の丸御殿は、それ自体で一つの城といった感じで、山上の本丸とが登石垣(松山城見どころの一つ!)でつながる様は圧巻です。二つの城、といった感じでしょうか。
また姫路城同様に仕掛けの多い城で、防御施設としての強固さにこだわった造りとなっています。門をくぐるたびにUターンさせたり、あえて戸無しの門にして敵を誘導したり、また隠門から敵の背後を狙ったり、と仕掛け満載です。近世城郭の完成期の見事な仕掛けの数々です。
こうしたところを、解説してもらいながら見ると、城の面白さが初心者に分かり易いでしょうね。テレビなどでもよく取り上げられるネタではあります。
城の知識が増えてきたところで、是非とも再訪したいお城です。
童友社 1/450 日本の名城 JOYJOYコレクション
重要文化財 松山城 プラモデル JJ7
童友社(DOYUSHA)
松山城の秘密―城と藩主と城下の基礎知識 (アトラス地域文化新書)
アトラス出版 2011-12T
「坂の上の雲」の松山を歩く
愛媛新聞社 2009-11-01
生誕150年記念 正岡子規 名作セット
正岡子規 ゴマブックス株式会社 2017-10-27
配信元:裏辺研究所
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