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【ビジネスデザイナーが読むべきnote】不確実性とデザイン

 はじめに/創刊のご挨拶

少し前に思い立って「business design shift」というマガジンをnoteで創刊しました。このマガジンは、ビジネスデザインのトレンドや革新的なアイデア、変化の兆しを探ることを目的としています。noteには数多くの素晴らしい記事がありますが、それらをクリップすることでビジネスデザインの可能性を拡張し、持続可能で意味のある変化を生み出すためのインスピレーションを提供することを目指しています。

「business design shift」は、ビジネスデザインのトレンド、革新的なアイデア、変化の兆しを探るマガジンです。noteにある素晴らしい記事をクリップすることで、ビジネスデザインの可能性を拡張し、持続可能で意味のある変化を生み出すためのインスピレーションの提供を目指してみます。

business design shiftの趣旨

「business design shift」の趣旨は、ビジネスデザインにおける可能性や持続可能性、意味ある変化を考えることにあります。私自身も日々noteの記事を読んでおり、その中で気づいたアイデアや考え方がフロー情報として流れてしまうことが多々ありました。そこで、このマガジンではそれらをストックし、一箇所にまとめておくことで個人的な利便性を高めたいと考えています。そのため、あまり気負いせず、気軽に自分が役立つと感じた記事をクリップしていきます。そして、その集合からビジネスデザインに対する「意味」を考えていき、より深く理解していけるようにしていきたいと思います。

ビジネスデザインは、単なる企業の利益追求ではなく、社会や人々が抱える課題を解決し、持続可能な未来を創造することを目的としています。そのためにも、革新的かつ意味のあるアイデアや変化が必要です。このマガジンはそんなビジネスデザインにおいて、私たち自身がどのようにインスピレーションを受け、アイデアを生み出し、変化を起こしていくのかについて考える場所にしたいと思います。また、皆さんからのコメントや反応、また共有してくださった記事から得られる情報を通じて、私自身も新しい視点や知識を得ていきたいです。一緒にビジネスデザインの世界を探求していきましょう。

今回のテーマ「不確実性とデザイン」

今回のテーマは「不確実性とデザイン」です。マガジンにクリップした記事から4つご紹介していきます。厄介な問題を解決するためのアプローチ、不確実性の高いプロジェクトの進め方、正解がわからない意思決定のための直感の磨き方など示唆に富んだラインナップになりました。ビジネスデザインで直面する不確実性について考え、しなやかに対応していくためのヒントにしていただければ幸いです。

1.厄介な問題とデザイン

まず、ILY,incの代表である辻原さんの記事です。この記事は、Wicked Problem(厄介な問題)に対するシステム思考とデザイン思考の効果について考察しています。Wicked Problemとは、一筋縄では解決できない複雑な社会問題のことで、例えば貧困や気候変動が挙げられます。
新事業開発においても、単純な問題は解決され尽くしており、厄介な問題に対処する必要が増えています。そのため、問題解決には新たなアプローチが求められています。システム思考は多角的な視点から問題を捉え、全体のシステムとして理解し、根本的な解決策を模索する手法です。「1つの課題を解決する」のではなく「1つのサイクルごと解決する」という視点はビジネスデザインにおいても重要です。また、デザイン思考は課題の対象となる人々を深く理解し、革新的な解決策を生み出すために試行錯誤を繰り返すプロセスを指します。この記事では、これら2つのアプローチを組み合わせることで、複雑な問題に対処する効果を高められると書かれており、デザインリーダーの果たす役割にも触れられています。新しい問題解決のためのアプローチとして非常に参考になります。

2.未来思考とデザイン

次にLoftworkさんの記事です。この記事では、経済産業省と株式会社ロフトワークが共同で行った次世代型リーダーの育成プログラム「Transition Leaders Program」について紹介しています。プログラムは未来志向とデザインを融合し、不確実性の高い現代社会で持続可能な社会への移行を促進する「トランジションデザイン」の理論と実践方法を提供しています。この記事では、トランジションデザインの概念や具体的な取り組み事例を紹介し、未来志向とデザインの重要性を解説しています。
不確実性が高く正解がわからない新事業開発において、論理的な判断には限界があり、自分自身(もしくは会社)がどのように未来を考えているか?、どのような未来をつくりたいのか?が重要な意思決定の基準となります。そのために、未来思考とデザインのアプローチが不可欠になってきています。この理論に基づいた「Transition Leaders Starter Kit」が無料で提供されているのでぜひご活用ください。

3.不確実性とプロジェクトデザイン

3つめはデジタル庁の樫田さんの記事です。この記事では、不確実性の高いプロジェクトの成功戦略として経営理論である「エフェクチュエーション(実効理論)」を紹介しています。(ちなみに僕は、数年前にエフェクチュエーションの分厚い本を購入し断念した経験がありますw)エフェクチュエーションは、計画や予測に依存する代わりに、現在持っているリソースと能力を最大限に活用し、偶然の機会を利用して目標に到達する方法を提案します。この理論は、不確実性の中での意思決定や、新しい機会の捉え方に新しい視点をもたらし、プロジェクトを前進させるために役立ちます。記事では、エフェクチュエーションを構成する5つの原理—手持ちの鳥の法則、ランダム柄の織物の法則、飛行機のパイロットの法則、レモネードの法則、許容可能な損失の法則—について解説して、不確実性を乗り越えるための具体的な行動指針を提供しています。樫田さんの経験やエピソードも紹介されており、実践的な知識として活用できます。

4.不確実性と直感

最後に、恐縮ですが僕の記事です。この記事では、不確実性の高い新事業開発の文脈で「直感」の重要性について書いています。特に、大谷翔平選手のフィジカルとスキルへの取り組みを例に挙げ、新事業開発における「フィジカル」が直感と捉え、その磨き方について探求しています。直感を磨くことは、不確実性を乗り越えるために必要な「フィジカルトレーニング」として位置づけられ、直感で発想し、論理で検証し、哲学で跳躍することが成功への鍵としています。直感に基づく意思決定は、新事業開発において不確実性に対処する上で中心的な役割を果たし、知識やスキルだけでは不十分であることを示唆しています。

おわりに

今回は「不確実性とデザイン」をテーマに記事をキュレーションしてみましたがいかがでしたか?不確実性の高まる現代におけるビジネスデザインは非常に難易度が高いと思いますが、幸いにも僕らには多くの先人がその経験をまとめてくれたnoteがあり、そこでは様々な切り口やアプローチが提供されています。今回紹介した記事もその一部であり、皆さんのビジネスデザインに役立つ知識や考え方を提供してくれていると思います。是非、活用してみてください。では、また別のテーマでまとめてみます。


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