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権限委譲とともに生まれる歪み。

現場から退き早一年。
できていると思っていたことが、できていない。
当たり前が風化する。
楽な方に楽な方に、気づかないくらいゆっくりと形態が変化していく。
そんな組織の弱体化に気がついたのが6ヶ月後でした。
なぜ、良いメンバーが揃っているのにイメージ通りに進まなかったのか…。

■なぜ弱体化が進むのか

一言で表現すると自分の基準値と、権限委譲先のメンバーの基準値の違いだと認識しています。

この基準値は様々あると思いますが、時間、KPIに対してのコミットメント、教育練度などなど変数はキリがないほどに存在します。

変数が多い上に、基準値も言語化しにくい。
また、比較する習慣が不足していること、比較するべきではない(それぞれのやり方がある)という価値観も存在するので統制することの難易度が高い。

また、この基準値を揃える作業は、ただフォーマットを渡せば成立する話ではありません。

マネージャーレイヤーの人材不足が叫ばれている昨今、フォーマットを渡し、そのフォーマットに乗っ取って犬たちを飼い慣らす、超絶微妙なサラーリーマンマネージャーが増えていると感じています。

やはり、ある程度の意思決定や責任選択の自由度を作り、その自由に存在する余白から、形式値と暗黙知のバランスを意識することが重要です。

そのバランスを常時見定め続ける労力と根気強さなしに実現不可能だと感じます。

■本当に強い組織に進化するためのファーストステップ

会社は組織であり、組織は人の集合体にすぎません。
要は個々の強さ×連結度=組織の強さに繋がります。

個々の強さをどう育成するかという話と、連結度を高めるための仕組みや仕掛けをどう施すかという話。

そういう意味で、僕は裁量権を渡しっぱなし、責任を持たせっぱなしにしてしまいました。反省しています。

個々の強さ、連結度、この辺を因数分解し、どこからメスをいれるのかを考えなければいけません。

この辺は組織図を作って、削除してを繰り返し打ち手の解像度を上げていくのが良さそうです。

スケジュール間含め立体的に考え、どうしても埋まらない穴を見つける。
その穴に対して処方箋を用意する。

■個々の強さとは、強さを育てるには。

ざっくりですが個々の能力を、ハードスキルとソフトスキルに分解し、ソフトスキルは体力と耐力に二分して考えています。

正直、二分したソフトスキルを持っている方であればハードスキルは不要だと思っています。採用の際にハードスキルをヒアリングすることは今までなかったんじゃないかな。

人を見るときは履歴書、職務経歴書、SNSで上がってくる情報から想像力をフルにはたらかせビジュアライズし、仮設パターンを複数用意し、直接コミュニケートし、答え合わせを完了させるイメージ。違和感に出会ってしまった場合、違和感を言語化し潰しに行けばいいだけなので割とシンプル。

何が言いたいかというと、ハードスキルのレベルアップは組織が用意してあげれるもの。(短期的にいくらでも改善が図れる)

ただ、ソフトスキルに関してはそうはいかない。
だからこそ、差異を作るストロングポイントにも成る。
ベースいけてるソフトを持つ人間を採用するべきですね。

良いソフトを持っている人間には、ちゃんと積み上げができるので。

そのソフトをさらに強化するには日々のコミュニケーションの質が重要です。一打席で変化を作れるものではなく、全打席に意味や意図を含ませ、微々たる変化を積み上げるイメージです。

これを1mm足りとも気を抜かずに実践していく。
これに尽きると思います。

自分自身、日々気づきを与え、彼らのソフトに刺激を加えられていたかというとそうではありませんでした。

リーダーたるもの、圧倒的な熱量を言語に、行動に落としていくべきだと思います。

そしてマネージャーを徹底的に育て上げる。
分身を複数作り、そのメンバー(分身)とさらに良い組織へ導くのみです。

リーダーたるもの、誰よりも気概を備えるべきです。

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