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科学的アプローチと哲学的アプローチ

Twitterの記事の足し算です。

1.
 研究者は研究的な成果を出さなければならない。研究的な成果は多かれ少なかれ科学的でなければならない。「科学的」は「データに基づいて」にほぼ近い。「データ」は、興味・関心・注目を向けている「部分」を客体化する。客体化してしまうと、人間の真実をつかむことはできない。人文科学の限界。

2.
 つまり、人文系の学問を科学的志向一辺倒でやっていると、いつまでたっても人間の真実に迫ることはできない。やはり、人文系の研究者はまず哲学を勉強し、哲学の素養のもとに各々の研究をしないと、人間の真実に迫っていくことはできない。また、教育実践に「肉薄」することもできない。

3.
 科学(的アプローチ)と哲学(的アプローチ)の違いを端的に言うと、科学は(理論構築をめざして)証拠(データ)に基づいて推論を行い、それを積み重ねる。哲学は、当該のテーマについて、言葉を尽くして語り、対話をして、真理に近づくことをめざして合意形成を試み続ける。

4.
 実践に何か物を言おうとする人は、科学的アプローチに基づく議論を(証拠を出して)するだけでなく、哲学的アプローチに基づいて洞察を展開してほしい。 

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