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ありがとう…最高の贈り物に感謝感激…そして涙…ジェームズ・ワンの集大成『マリグナント 狂暴な悪夢』【映画レビュー】

マリグナント 狂暴な悪夢

2021年11月27日

TOHOシネマズ新宿にて鑑賞してきましたので
まとめて行きます。

本記事にはネタバレが含まれます。
本編を鑑賞されていない方は
ご了承ください。

■1. ありがとう!…感謝の言葉溢れ出てくる…


まず言いたい

『未だかつてこんな映画あったか?』
『おもろすぎん?』
『やっぱ、ジェームズ・ワン、天才じゃね?』

とね!

ジェームズ・ワンの集大成
ここに極まれり。

ってな作品です。


まさに
『彼にしか撮れない映画』
であることは間違いない。


ホラー映画だけじゃない、
アクション映画も撮ったことのある彼だからこそ
撮ることができた映画。


ホラー的感性と
アクション&ヒーロー的感性の融合。


観客の心を高ぶらせる映画のフルコースを
たっぷりと堪能できる作品です。



予告編を貼っておきます!




■2. ヒット作を連発する映画界の優等生ジェームズ・ワン


ジェームズ・ワンと言えば…


画像1

画像掲載元
https://www.google.com/amp/s/s.cinemacafe.net/article/2021/07/21/73932.amp.html

ホラー映画のジャンルでは
 ●ソウ(2003年)
  世界興行収入1億ドル

 ●インシディアス(2010年)
  世界興行収入0.97億ドル

 ●死霊館(2013年)
  世界興行収入3.2億ドル


アクション映画のジャンルでは

 ●ワイルドスピードスカイミッション(2015)
  世界興行収入15億ドル

 ●アクアマン(2018年)
  世界興行収入11億ドル


とホラー映画に留まらず
様々なジャンルでヒット作を連発する
超優秀なクリエイターです。


そんなクリエイターが
まぁ〜そりゃものの見事にやってくれました!

それが本作マリグナントです。




■3. ホラー映画で「あり」ホラー映画で『ない』


本作は
ホラー映画の皮を被った
アクション映画であり、
家族ドラマ映画でもあります。

そうです。

この映画は間違いなくホラー映画なんです。

したがって、
ホラー映画としてシッカリと怖がれます。
ビックリもしますし、
ゾワゾワするような寒気も感じます。


ソウシリーズや死霊館シリーズを撮ってきた彼のホラー演出は、
もう文句なし。
観客がホラー映画に求める恐怖を
ちゃんと与えてくれます。


その一方で、
中盤にあるガブリエルと刑事とのチェイスシーンや
終盤のアクション演出も素晴らしい。


こうしたアクションで観客を驚かせるホラーを作れるのは、
ワイルドスピードやアクアマンといった
アクション映画を撮ってきた彼だからこそできること。


もうね、最高としか表現できないですよ。



■4. ジャッロ映画の『新しいカタチ』


本作を制作する上で
ジェームズ監督が参考にしている作品の雰囲気は、
ジャッロ映画と呼ばれるものです。


ジャッロとはイタリア語で「黄色」という意味。


ジャッロ映画という単語の語源は、
1929年
アルノルド・モンダドリ・エディトーレ社が出版した
ミステリーや犯罪を扱った小説のマガジン
『ジャッロ・モンダドリ』がそもそもの起源とされています。

黄色の表紙をしたミステリー小説マガジン
に連想されるような
怪奇やホラー、サスペンスを取り扱う映画作品を
ジャッロ映画と言います。


ジャッロ映画の特徴としては、
●謎解きや犯人探しのようなサスペンスやミステリー的要素を含む
●スプラッター描写が存在する
ですね。


『謎解き要素のあるホラー映画』
とも表現できるでしょう。


こうしたジャッロ映画は
恐怖の対象となる殺人鬼やモンスターが
最後まで同情の余儀なく終わる
といった展開が多いです。


しかし、
本作の殺人鬼ガブリエルはそれとは少し違う。


惨殺事件を何度も繰り返す悪者ではなりますが、
奇形性双生児という望まない姿で生まれた挙げ句、
最後にはその存在をなかったことにするため
マディーの身体から摘出されてしまいます。


決して自分のせいではない状況の中で
自分を悪者扱いする人たちに対する恨みが
彼にはあったように感じます。


もちろんガブリエルは悪いやつです。


それでも
自分というアイデンティティを残したまま
生きていたかったという純粋な気持ちがあることは
伝わってきます。


最後、
マディによって心の奥底に封印されてしまうガブリエルは
なんだか少し可愛そうにも思えました。


こうした悪の描き方は
ジャッロ映画として斬新なのではないでしょうか?


■5. 空間全体を認識させる見せ方が素晴らしい


本作では、
マディーが
突然、他人の家に突然テレポートする
というなんとも奇妙な体験をします。


そのときの映像表現が素晴らしい。


部屋の壁が上下に分割されるように歪んでいき、
やがて全く知らない他人の家に自分がいるという映像。

画像2

画像掲載元
https://cinemarche.net/horror/malignant-makocha/


変化していく間、
カメラがマディーの周辺を
円を描くように一周するので
部屋全体が全く別の空間に変わってしまった
というのが直感的に理解できます。


こうした
『説明ゼリフに頼らない直感的理解表現』
を楽しむのも映画の面白さの一つです。


また、
マディーが家に侵入した殺人鬼から
家全体を駆け回って逃げ惑うシーンでは、


まるで家の天井を透明にして
空から家の間取り全体を確認しているような映像が流れます。


こうした映像も
現実世界では見ることができない視覚情報ですね。


『え?この映像ってどうやって撮ったの???』

と思わず考えてしまう瞬間です。



普段の生活の中では
『決してその視点からモノを見ることができない』
というその視点にカメラを配置するというのは
アニメにも使われる映像手法ですね。


本作は、
空間全体の見せ方が
とても華麗かつシームレスです。


見ていて気分がいい。


■6. 殺人鬼ガブリエル、まさかの『ダークヒーロー化!』


物語の終盤、
殺人鬼ガブリエルは
マディと身体と脳を共有する
奇形性双生児の一方であることがわかります。


一連の殺人事件の容疑者として留置所に収容されたマディーは
その折の中でガブリエルを覚醒させ、
周囲の人たちを惨殺して行きます。


このシーンはまさに
『ダークヒーロー爆誕!』
といった感じ。


今までの雰囲気を一変させるように
ド派手なアクションシーンが連続して描かれます。


『え?ガブリエル超強くね?w』
『いいぞ!もっとやれ!』


と私の心に眠っている
子供がはしゃぎ出しましたね!w


後頭部から顔を覗かせたガブリエルは
マディの身体を
前後を逆にして乗っ取ります。


この
『後ろ前アクション』
が今までの映画になかったところ。



後ろ前が逆になって歩く姿は
なんとも奇妙で恐ろしい。

女性の華奢な身体であるにも関わらず
力強く敵を薙ぎ払ったり、
椅子を離れた警官に投げつけたりするのは
見ていて『脳がバグる』瞬間です。



こうした
『奇妙な恐怖を与えるド迫力アクションシーン』
を通じて
ガブリエルという新しいダークヒーローが爆誕した!
ってな感じw。


楽しむもよし!
怖がるもよし!
爆笑するもよし!


こんなキャラクター、
今までの映画で見たことない!


この殺人鬼を創造したジェームズ・ワンは
天才の中の天才です!


●まとめ 間違いなくオススメの一本!映画史に名を刻んだ!


もうとにかく絶賛して来ましたが、
それでもまだ足りないくらいです。


こんな作品を作ってくれたジェームズ・ワンという人物には
感謝しかありません。


この記事を書いている私は27才。


大人になって、
段々と心から気分の高まる瞬間が
減ってきているように感じていました。


そんな中でこんなにも素晴らしい
心の高まりが止まらない作品を与えてくれた!


そんなジェームズ・ワンに
過去最大の感謝を伝えたい!


ありがとう!!!!!(^o^)


ホラー映画を見て恐怖し
ホラー映画を見て英雄譚を感じ
ホラー映画を見て感動する。


ジェームズ・ワン…

あなたは天才だ…

一生の贈り物を
ありがとう…!!!!!


という感想を書き終えて筆を擱きます。


これはぜひとも映画館で見ていただきたい!


超、超、超
オススメです!!!!!!!
\(^o^)/

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