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ドイツでプロサッカー選手が愛用のテーピングのお話。

こんにちは。

ニチバン様のホームページにも僕の記事を掲載掲載していただいております。
ありがとうございます。

今回はドイツのプロサッカークラブやスポーツ現場でテーピングをする時に必ず出会うであろうWグリップについてまだご存知ない方に紹介したいと思います。

スポーツ現場でテーピングを巻く機会が多いのは
足首かキネシオテープなどでしょうか?

僕は日本で整骨院やトレーナー活動をしている時に
足関節の外傷時、復帰に向けて関節へ安定性や支持性が求められる際にはホワイトテープを使う機会が多かったです。
ホワイトテープも直接肌に貼り付けるケースもありますがほとんどのケースでは肌を保護する意味合いでもアンダーラップを使っていました。
アンダーラップ+ホワイト+場合によっては伸縮性テープ、というように組み合わせて巻いていました。

僕はドイツに来てWグリップに出会いました。
ドイツではGazofix(ガゾフィックス)という商品を使っている事が多いです。

Wグリップはバンテージのような素材で自着性に優れ、しかも『薄さ・軽さ・丈夫さ』という優れた素材特性を持つため、様々なシーンにも違和感が少なくぴったりフィットします。

アンダーラップはスポンジのような素材でとても薄くていいのですが、耐久性には乏しく摩擦や擦れで破れたり端からクルンと丸まってしまう事があるので“ホワイトテープ”で全体を覆わなければテーピングが崩れやすいですが、Wグリップはバンデージのような丈夫な素材なので、ホワイトテープで全体を覆う必要がないのは一つの大きな利点だと考えます。あとはWグリップはアンダーラップに比べ巻くのが簡単です。テーピングに慣れてない方でも扱いやすいです。僕は毎日Wグリップを使って巻いているので、アンダーラップ巻くときは少しドキッとしてしまいます。慣れは怖いです。

足首のテーピングで言うと、例えばWグリップを巻いた後にホワイトテープでスターアップやフィギュア8やヒールロックなどを必要に応じて巻くという事ができます。選手個々の状態や好みによって幅広く対応できるのが一つの強みです。

ヨーロッパの選手の足首は日本人の足首に比べて”遊び”が少ない特徴があると思います。関節の安定性や強さがあるけど可動域はやや少ないイメージです。
と、いうことからヨーロッパの選手にホワイトテープでしっかり全部巻くというより必要な部分を必要なだけ補うテープが好まれる傾向にあるのかと推測しています。
どちらにしても、テーピングを巻く時は選手にはそれぞれ特徴や足のクセもあれば、形も長さも好みも違います。さらには損傷の具合や状態によってもここに合わせて変えなければなりません。
毎日巻くテーピングになれば作業になりがちですが、十人選手がいれば十通りのポイントを持ってテーピングするように意識しています。

その他には応急処置の時にもよく利用しています。
アイシングの氷袋を固定するために使ったり、打撲や筋損傷、裂傷時の圧迫や固定にも使います。海外サッカーの試合をテレビで見ていると怪我で選手がピッチサイドにでた時にドクターとトレーナーが処置する際に使っているのが確認できるかもしれません。選手は捻挫を避けるために手首に巻くこともありますし、選手によってはレガース(すね当て)を固定するために巻く人もいます。用途はかなり多いと思います。トレーナーバッグに一つ入れておけば役に立つケースに必ず出会うはず。

国によって素材感も違えば、テーピングの巻き方や工夫してるポイントに違いがあるので面白いですね。

今回紹介したWグリップはドイツ・ブンデスリーガで使っている物だから必ずしも全てが良いと言うわけではありませんが、魅力的な物であることは間違いないと思います。ちなみに日本代表やJリーグでも選手やスタッフの好評だという事を聞いたこともあります。

身体を”固定する”にはメリットとデメリットがあります。テーピングで固定すれば動きを制限できるがそれは一部の動き、さらにはプレーそのものを制限することにもつながる。トレーナーの仕事は選手個々の状態に応じた“バランス”を探ることでもあるから、Wグリップを用いてその可能性を広げられるメリットは大きいと言えます。


リンク貼っておきました。
長谷部誠選手はWグリップを愛用している選手の一人です。選手として普段のテーピングについてだったり、日本とドイツの違いなどをわかりやすくインタビュー形式で伝えてくれています。もしよかってら目を通してください。
僕が長々と書くよりずっと説得力あります笑


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黒川の活動、体験談、短いコラムや日記形式で自身の経験をベースに書いた記事もまとめたマガジンです。色々と他のSNS等には書かない事もここでア…

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