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銭湯とわたし#いつか銭湯にいく日

はじめて銭湯に行ったのは
1年くらい前。
この町に引っ越してきたころ。

温泉は大好きでよく行くのだけど
おうちにお風呂があるから
なんとなく、
銭湯に行くきっかけはなかった。

家のちかくを探検していると
銭湯を発見。
そこだけ昭和の風が吹いていた。

その日はお風呂グッズを
もっていなかったから
後日出直した。

まだ夕暮れだと
湯冷めが気になる季節だったから
おそるおそるジャージで家をでた。

銭湯に行くためだけに
家をでるのははじめて。
わくわくした。
何度もスマホで
地図を確認してたどり着いた。

中に入ると番頭さんがいた。
お金を払い女湯へ。

そこには地元のお年寄りが
何人かいて
世間話をしていた。
話している内容からすると
みんな知り合いらしい。

木でできた脱衣かごの
すみっこには
たくさんのお風呂グッズがおいてあった。
ここにいる人数よりも多いから
常連さんがおいたままにしているのだろう。
キープボトルのようでかっこいい。

服を脱ぎ浴室へ。
いよいよ本番。

タイルでできた富士山があり
いかにも銭湯。

体を洗い
お湯におじゃますると
すんごくあつい。

おばあちゃんたちが
普通に入っているけど
信じられないくらいにあつい。

……もしかすると
おばあちゃんゾーンと
わたしゾーンは
実は違う世界で
お湯の温度も違うんじゃないか……
と妄想するほどに
あつい。

何度もトライして
これに入るために
迷いながら歩いてきた
という意地だけで
なんとか首までつかれた。

すると、なんだかポカポカ
気持ちいい。
お湯から上がって
脱衣場のテレビを
ぼんやり眺めていても
なかなか体の温度は
冷めない。

湯上がり気分で
みんなで1つのテレビを
思い思いにみるのは
なんだか家族みたいで
心もほっかりした。

いつかまた
銭湯に行けると信じて
今日も家のお風呂に向かう。

とてもよろこびます!!