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(34)海外在住の方とつながる 〜小学生のためのワークショップの実際2

 前回は話を聞く直前までお話しましたが、今回は続きです。

【24】-6 子どもたちが聞いたこと

 ブラジルとメキシコ(それぞれ別の日に聞いています)の方とは、事前にzoomで打合せをし、どんな内容を話してもらうか(30分程度)、どんな写真や動画を見せて頂けるか、などを決めていました。

 子どもたちには「こーたの友だちを紹介します」と言って紹介しました。「日本のみなさーん、こんにちはー!」と始まりました。

ゲスト「日本のみなさーん、こんにちはー!」
こーた「ん??『日本のみなさん』ってことはどこにいますか?」
ゲスト「メキシコでーす」
こどもたち「えー!!」

 子どもたちは、私たちが子どもの時よりパソコンやスマホなどで動画が見慣れていると思うのですが、素直に受け入れてくれることに、実は少なからず驚きました。
 例えば、隣の部屋にその人がいて、zoomに現れる、なんてことも可能ではありますが(やりませんが)、本当に素直に受け入れてくれたので、そのことに驚きました。

 お話して(見せて)くれたのは

ブラジル
・自己紹介(自分の生い立ちなど)
・何をしているか(ブラジル人の小学校で日本語を教えている)
・学校の様子(小学校の教室、休み時間の様子、給食など)
・学校のオンライン授業の様子(日本より長く在宅だった)
・まちの様子(公園など)
・ポルトガル語(日本に輸入された言葉、あいさつなど)
メキシコ
・自己紹介(住んでいるところ)
・何をしているか(メキシコの高校で日本語を教えている)
・生徒の紹介(慣れない日本語で自己紹介してくれました)
・ピニャータ(メキシコのくす玉)
・クリスマスのこと(3人の賢者のこと、クリスマスの意味など)
・食べ物(トルティーヤなど)
・古い教会について
・スペイン語(あいさつなど)

というようなことをお聞きしました。

 面白いと思ったのは、話を聞いた後の質問です。「こんにちは、はスペイン語で何といいますか?」というのは分かるんですが、「好きな色は何ですか?」と聞いた子がいたことです。

 子どもにとっては、文化の違いとかよりも、その場にいる「人」に興味があるということかもしれません。でもそれが、誰かに話を聞くという時に、最も大切なことかもしれません。

【24】-7 印象に残ったことの絵を描く

 たくさんの情報を得ましたが、大人でも子どもでも、引っかかったところ(一番面白いと感じたところ)はそれぞれです。それぞれであるべきです。

 いきなりグループ作業をすると、他の人に引きずられるので、まずは、他の人とお話をしないで、一人で絵を描くことにしています。少し大きめの紙と、できればクレヨンなどで描くと良いでしょう。
 紙は大きい方が、後で思いついてた時に描き足しやすいです。またペンよりもクレヨンの方が色が重ねやすいのと、濃淡を付けやすい、線がはっきりしすぎない、という理由で、私は出来るだけクレヨンを選んでいます。

 それから「上手く書く必要はないよ」とか、「丸と線で、棒人間みたいな絵でも良いよ」と必ず伝えます。絵の善し悪しでは無く、後で「何が一番印象的だったか」を説明してもらうために使うというのが、目標だからです。もちろん、上手く描きたい人や凝って描きたい人は、時間の許す限り描いてもらっています。

 子どもたちが実際に描いた絵は、こんな感じです。

コロナで、教室の机一人ひとりずつ、赤い枠線が引かれその中から机を出さないようにする画像1

日本ではあまり見ない公園の木画像2

バナナや果物が、たくさん置いてあるスーパー画像3

オンライン授業のこと(家で授業を受ける。手には鉛筆)画像4

ピニャータ(メキシコのくす玉)画像5

時差について(14時間違う)画像6

トルティーヤ(トウモロコシをたくさん食べる)画像7

などなどです。
 全員が書き終わったところで、車座になり、絵を見せながら、何を描いたかをシェアします。大人も子どもも区別なく紹介します。

【24】-8 描いた絵を身体で表現する(短い劇にする)

 絵を紹介した後、5人程度のグループに分かれて、誰かの絵を一枚選んで、それを身体で表現します。絵を身体で表現するので止まったままでも良いですが、動きを付けられるなら動いてもらいましょう。音や短いセリフがあっても楽しいと思います。

 でも「こうしたら?」というのではなく、子どもたちのアイディアを大切にしながら進めていきます。
 実際に子どもたちがやったのはこんな感じです。これはピニャータが割れるところです。

画像8

 前日に、身体で物や場所をつくる(表現する)ことをやっていたので、すぐに楽しそうにつくってしまいました。

 ここまでで、二日目の時間が終わってしまいました。最終日は、みんなの絵からオリジナルの物語(演劇)をつくります。そして、ビデオを撮って、お話して下さった方にお礼の意味も込めて送ります。そのことも少しだけ子どもたちに伝えると、時間になってしまいました。

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