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コロナについての疑問(1)

はじめに

 コロナウイルスについて、いろんなことが報道されているが、それを見ていても、よくわからないことがいろいろある。恐らく、多くの人も同じような疑問・不満を持っていたり、もやもやした思いを抱いているのではないかと思う。そうしたことをシリーズで書いていくことにする。

 専門家は、こういう疑問・不満にぜひ答え、説明してほしい。できれば、コロナ対策分科会などの公式情報として、現時点での最新の科学的知見や説明を(過去に言われてきたが間違っていたと判明した見解等も含め)、どこかにまとめて多くの人が参照できるようにしておいてほしい。また、もし正確な専門的情報を持っている方がいたら教えてほしい(なお、不正確な情報は必要としていない)。

マウスガードは意味があるのか?

 口の前だけを覆う透明なガードを時々見かける。飲食店などでも見かけるし、麻生財務大臣もよくつけている。

 しかし、あれでは、空気がほとんど上下左右から出ていくはずである。時々マスクのコンピュータシミュレーションの映像を見ることがあるが、マスクの上部の鼻の横辺りからウイルスがどんどん漏れていくようだ。マウスガードは前面以外はほとんど何も覆われていないに等しい。あの構造では、マスクどころではなくウイルスはほとんど外に漏れるだろう。もちろん、口から前方に直接空気が出ていくのが一番相手に対するリスクが高いのはわかる。マウスシールドをつけていれば、咳やくしゃみをしたとき、大きな飛沫が相手に直接届かないのは利点であろう。しかし、上下左右から呼気がほとんどそのまま出ていき拡散する。あんなもので、つけている意味があるのだろうか。

 効果はゼロではないものの、もしマスクに比べてはるかに感染リスクが大きいとすると大ごとである。マウスガードがどの程度の効果があるのかもよくわからないのに、つけていることに安心してしまうと、気が大きくなったりして、よりリスクを高めることすらあるのではないかと思う。逆に、もしマウスガードでマスクと同等の十分な効果が本当にあるなら息苦しいマスクをつけなくてすむようになるかもしれない。少なくともマスクとマウスガードの着用効果の比較くらいは、ちゃんと検証して報道・周知してほしい。

追記:2020年10月14日

 ついに、理研の坪倉誠氏らのグループが、富岳を使って、マウスガードのシミュレーションをした結果を10月13日に発表したようだ。それによれば、マウスガードからはかなりのウイルスが漏れて拡散し、マスクの代わりにはならないとのことである。まあ、当たり前だろう。もっと早くシミュレーションしてほしかったが、人々にとって必要な情報が公開されてたいへんよかったと思う。

なぜ、飲食店での深夜の営業だけ自粛を要請するのか?

 東京都などは、飲食店の22時以降などの深夜営業の自粛を何度か求めた。
それは実際に感染拡大防止にとって効果のあることなのかもしれない。

 確かに、深夜はアルコールを飲んで大声で話したりする人が多いかもしれない。また、深夜に飲み会などができる状況になっていると、その後キャバクラなどに行く人が増えるということもあるかもしれない。

 しかし、飲食店を昼間に開いていても、22時以前の夜間に開いていても、何人かで食事をしたりする人もたくさんいるだろうし、22時以前でも夕方以降には何人かでアルコールを飲む人もいるだろう。さらに、22時以降の方が客の人数は少なくなってくるはずである(特にコロナウイルスが広まって以降は)。また、居酒屋はともかく、吉野家や、松屋などまでそうした制限をすることにどれくらいの意味があるのだろうか。

 一体、どういうデータや根拠に基づいて、22時以降のみの営業自粛を求めていたのかよくわからない。東京都などがただ気まぐれでそういうことをやっているとも思いにくいので、根拠はあるのだろうと信じたい。国や東京都はそうしたデータを持っていてどこかでは根拠を示しているのかもしれないが、新聞やテレビの解説でそれを見聞きしたことはない。飲食店はかなりの苦難を強いられ、廃業・倒産・失業に直面しているところも多くある。もし深夜営業のみの自粛に十分な根拠があるなら、それを示してくれないと納得感も得られないと思う。実際に怒っていた飲食店関係者も多い。根拠をちゃんとわかりやすく説明してほしいと思う。


(2)に続く!



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