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業界初!ワインがおいしくなるお香誕生。香りでお手頃ワインが高級ワインに!?

前回の記事、〇〇〇×お香「これは使える!」LifeHack(ライフハック)でご紹介した、嗅覚と味覚のMIXについての詳細です。
近畿大学との産学連携で、約5年にわたって続いている「香りと味覚のプロジェクト」ですが、ひとつ形となって今日からお披露目できるようになりました!
アタラシイものや体験の応援購入で有名なクラファン、Makuake(マクアケ)から『My WineKOH(マイワイン香)』が先行販売されます。

1.『MyWineKOH(マイワイン香)』開発の背景
2.近畿大学とワインのエキスパートとの開発経緯
3.ワインの味と香りについて
4.『MyWineKOH(マイワイン香)』の詳細と秘話

1.『MyWineKOH(マイワイン香)』開発の背景
 従来、お香や線香を焚くと食事の味や香りを邪魔してしまうと思われてきました。たとえば、旅館や日本料理店などは、おもてなし的にはお香を使いたいけれど、お出しする料理の味を考えると敬遠してしまう……そういった課題は以前よりありました。
 私はお香の専門家として、むしろ逆に香りと味覚が相乗効果で高め合えないものかと思い、近畿大学の林孝洋教授(農学部農業生産科学科 花卉園芸学研究室)と一緒に、2016年から香りと味覚の関係についての研究をするようになりました。5年にわたる共同研究でさまざまな研究成果があり、そのひとつが今回の『MyWineKOH(マイワイン香)』に活かされました。
 なぜ、ワインかというと……格安のワインを飲んでいる時に「これは高級ワインのようなおいしさに近づけられない!」と閃いたからです(笑)。

2.近畿大学とワインのエキスパートとの開発経緯
 開発にあたってはワインの専門家の協力を得て、数多くの試作とミーティングを重ね、3種類のアロマが完成しました。そもそもワインのアロマは大きく3種類、最初に香る第1アロマ、次に香る第2アロマ、そして、最後に香る第3アロマがあります。
・第1アロマは〈ぶどう由来のフレッシュな香り〉
・第2アロマは〈発酵由来の甘味を感じる香り〉
・第3アロマは〈成熟した樽の香り〉
フレッシュなワインほど、第1アロマの要素が強く、発酵していくごとに第2アロマ、そして、第3アロマと進化していきます。高級なワインには、より第3アロマの要素が含まれます。
 普段のワインを“ワインのアロマ”と“お香の香り”の相乗効果によって至福のワイン時間を作り出すことへの挑戦です。いつものワインに足りない香りを補うもよし、いつものワインの香りを強化するもよし。様々な楽しみ方ができると思います。また、香りがいかに味覚に影響するか、その驚くべき違いを多くの方に体験していただきたいです。

3. ワインの味と香りについて
 ここでワインについて少しお話すると、一般的に、日本・アメリカ・チリ・オーストラリア・ニュージーランド・アルゼンチン・南アフリカ・カナダなどのワインづくりの歴史が浅い生産国のことを「ニューワールド(新世界)」、フランス・イタリア・スペイン・ドイツなどのワインの歴史が古い生産国は、「オールドワールド(旧世界)」と言われています。
 前者は歴史が浅い分、古い伝統にとらわれることなく新しい技術がどんどん取り入れられており、単一のブドウ品種で造ることが多く、ラベルには生産地域やブドウ品種などを明記しているのが多いのも特徴です。一方後者のワインのラベルには、ブドウの品種が書かれていない場合が多々あります。それもヨーロッパでは、産地から何のブドウ品種がある程度わかるという考えがあるからです。ワイン初心者にとっては、敷居が高く感じてしまうかもしれませんね。味の特徴としてはアルコール度数が低く、オーク香(ウッディな香り)はマイルド、赤ワインのタンニン(ある種の苦み)はしっかり感じられるワインが多いのも特徴です。

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4.『MyWineKOH(マイワイン香)』の詳細と秘話
 上記のワインの特徴を理解したうえでお香の調合を行いました。ワインの香りとお香の香りのペアリングで、よりフレッシュ感を強めるための第1アロマのお香、そして、発酵由来の甘味を感じる香りを第2アロマのお香で、そして、樽の成熟した香りを第3アロマのお香を味わうことができるように調合しました。
 このお香の開発には、5つの問題がありました。
①ワインの表現とお香の表現の違い。
②ワインの原料とお香の原料の違い。
③新しい調合の取組
④火を着ける前と火を着けた後の香りの違い
⑤ワインの中では、他の香りを入れないというタブーが存在すること
 ①については、香りの表現を合わせることで、②については、ワインでは、胡椒、お香では、丁子などで共通のものを見つけ出すことで、それぞれ解消しました。③については、葡萄の香りのフレッシュさをお香の香料で表現するのに苦労しました。④は、お香の着火点700度~800度の時に負けない香りで、なおかつワインを邪魔しない香りに仕上げなければなりませんでした。いずれの問題、特に⑤は今までに誰も作ったことがないものであることへのチャレンジでした。
 私たちはお香のサンプルを前にして何度もミーティングを行い、納得のいくお香が完成しました。そして各々の好きなワインの味と香りを楽しんでいただきたいという思いから「MyWineKOH」と命名しました。

本日スタートしたMakuake(マクアケ)から『My WineKOH(マイワイン香)』が先行販売の締め切りは10月。11月18日のボジョレー・ヌーヴォー解禁日に合わせて皆様にお届けできるよう、商品を発送させていただきます。
皆さんで一緒にワインを楽しむことができれば幸いです。

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