秋田県の教育の現在を、いろんな本やデータをもとにまとめることにしました。
当時の画一的、主知的、注入的な教育指導に対し疑問を持つ教師も出てきた。これらの教師はやがて新しい●●の教育思想の全国的な広がりに呼応し、自主的に研究団体を組織し、中央から講師を招いて講演会や定期的な研究会を開催して、自由で多彩な研究会を開催して、自由で多彩な研究活動を展開する。それは、「教育はいかに知識を授けるべきかではなく、いかに自発的学習態度を育てるか」を求める主張であった。
ふるさと 秋田の学び 出会い・学び・感動
より引用 ●●は私が意図的に伏せました。
どうも、こうちゃんです。
上の引用は何時代の教育の話でしょうか?
正解は大正時代です。いやぁ、令和の時代になっても全然使える文章ですね。教育についての問題意識は、大正時代から変わっていない、足踏みしているということを改めて感じました。
秋田県の教育について書こうと思った背景
秋田県の教育について書こうと思ったのは、今の秋田県の教育に疑問を考えることが秋田県に来てから多かったから、になります。
秋田県で保育士をしたり、不登校支援をする中で、これってホント?みたいな話を聞いたり体験したり…
今の秋田県の教育に感じるのは、子どもも、教師も、とても画一的な姿が管理職や行政から求められている、という点です。多様な子どもや教師の姿を感じられないのです。秋田県ではむしろ、画一的になることを推奨している節さえあります。
例えば、2019年に販売された
「学力日本一!」 秋田県東成瀬村のすごい学習法
という本には次のような記述があります。
「子どもたちは小学1年生からの積み重ねを、9年間安心して続けられる。先生が代わっても、校長が代わっても授業は変わらない。それが東成瀬村の小中連携教育の特徴です」p136
各学級の担任が自学ノートを思い思いにやったところ、次第に子どもたちから戸惑いや不満が出てくるようになったのです。
(中略)
取り組む目安や目標、やリ方などのルールが統一されていないことが、混乱を招いたのでした。混乱した子どもたちの中には、自学ノートの進め方そのものがわからないという子どもも少なからず出てきたといいます。
そこで東成瀬小は、平成22年1月から学校の全体の決まりと約束を改めて決め直しました。学年が上がっても、担任の先生が代わっても、子どもたちが学校から帰って家庭学習で迷わないで済むようにという配慮からです。
平成22年度からは、保護者向けにプリントを配布。初めて自学ノートに取り組むことになる新2年生の家庭には、「自学にチャレンジしよう」と題し、自学の定義や必ず守る基本のルールなどを家庭にも周知しました。
P154~155
太字の部分は僕が太字にしました。
僕はこれらの文章を見た時、いろんなことを考えました。
例えば、
その先生が学校の外で学んできたことは活かされることはあるのだろうか?
ノートを書きたくない子どもの意見はどうなるのだろうか?
自学ノートのルールを教える余裕のない家庭はどうなるのか?
などなど。
”子どもの自主性”はもちろん大事ですが、基本的なことはきっちり、徹底的にできるようになるまで声をかけてほしいですね。P171
ここら辺も気になるところ。基本的なこと、とは一体何を指しているのか。
本書を読む限り、「秋田わか杉七つの『はぐくみ』」がどうやらそうらしいのだが…
ちなみに「秋田わか杉七つの『はぐくみ』」とは、「全国学力・学習状況調査の質問紙調査の結果において、秋田県の児童生徒が全国平均を上回った項目を組み合わせたものをまとめた」ものです。
具体的には以下の通り。
僕はこの「秋田わか杉七つの『はぐくみ』」が本当に秋田の学力につながっているのか、少し疑問に思っているのです。
その話はまた別の機会に触れたいと思います。
以上です。
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