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ドバイに住み、新規事業を行なって感じたこと

こんにちは、佐野晃平です。*自己紹介

私は2016~2017年に商社/営業コンサルタントのスタートアップに勤めドバイで駐在を行なっておりました。
数百社の日系企業をクライアントとし、クライアントの中東市場開拓に向けて沢山の挑戦と失敗を繰り返してきました。
今回は海外事業展開を行うにあたって私が感じたことを皆さんに共有します。

前置きとして、何故ドバイ?という点についてビジネス視点で少し触れます。
1. 世界のハブという地理的優位性があり、アフリカ、ヨーロッパ、アジア市場にビジネス展開が行いやすい
2. 外国人率80%の「超グローバル都市」で色々な国籍の方に向けたマーケティング活動が行いやすい
3. 自国民率が低い点から外国人投資家や起業家が事業をしやすい環境が整備されている(フリーゾーン、無税など)
4. 中東諸国の大企業がドバイに本社を置くケースが多い、ドバイで事業成功したら中東諸国に横展開しやすい

既存製品・サービスではそのままで売れないのが当たり前

私のクライアントは日本市場でシェア1位の企業などが多数あり、大変素晴らしい企業の支援をしてました。
ただ日本と海外のニーズは大抵異なり、日本でどれだけ人気のある製品・サービスでも簡単に売れませんでした。
一つ例を挙げると、羊羹を中東市場で流行らせるというプロジェクトがありました。先ず、消費者の声を聞くためにスーパーマーケットで店頭試食会を実施、約100人にアンケートをとりました。すると半数以上の方が「食べ物ですか?」という返答であったり、「石ですか?等私日本人としては思ってもいないフィードバックがありました。笑
ただ真面目に、これが海外市場開拓ってことだと思います、全く簡単ではありません。日本の成功事例が成功しない前提で海外市場開拓をするスタンスを持つと良いでしょう。

本気で取り組まないと成功しない

前述した通り、海外市場開拓は非常に難しいです。私は以下の様な課題にぶち当たりました。
- イスラム教がメジャーな中東市場において、宗教柄販売禁止の成分が入ってる製品があった(国内メーカーは数千万〜数億円の工場仕様変更をする必要があった)
- 日本語→アラビア語パッケージ変更が必要であった(国内メーカーはパッケージに関しての仕様変更を数千万規模で迫られた)
- 他国から輸入されている競合製品との価格差が数倍あり、国内メーカーは国外での工場新設を迫られた

日本でどれだけ人気のある製品でも海外では無名です、いきなり大量受注を狙う事は極めて難しいでしょう。
色々な商売の形態がありますが、本気で開拓したい市場であれば先行投資をして、社長や責任者が1000%コミットする必要があります。
店舗を構える、製品仕様をローカライズする、海外市場向けにSCMを全変更、担当者駐在などなど。
腰を据えて、諦めずにやれば市場は徐々にできると思うので頑張りましょう!

どの様にローカライズさせるかが重要

今でもお世話になってるManamiさんの一つのプロジェクトに着物を販売するプロジェクトがありました。
着物を中東に持っていくだけだと、現地にいる日本人、日本好きな現地人くらいがマーケットでしょう。
中東では女性がアバヤという民族衣装を着てることに着目し、着物×アバヤという製品を開発し、現地で売り込み成功した事例がありました。現地の習慣、人々の思考に合わせてローカライズの素晴らしい例だと思います。
日本国内でも地域や顧客セグメントによって製品をローカライズさせる必要があると思います。
しっかりと顧客のニーズを理解して売り込みしましょう。

日本の常識は通用しない

日本は島国・単一国家で、地域によって特性はあれど当たり前、常識の共通認識があると思います。
ドバイは外国人比率80%以上、常識の概念がそもそもないです、ドバイでは以下のような異体験、人々に遭遇しました。
- ワシを飼い、ロールスロイスとランボルギーニを保有する11歳の超絶リッチな子供 (冒頭写真の男性の息子)
- MTGに遅れるときに、1分で着くと言いながら平気で1時間遅れるビジネスマン達
→「インシャーラ」と言ってめちゃくちゃ濁す方が多い。(インシャーラはアラビア語で「アラーがお望みであれば」という意味、全く関係ない。笑
- 自分の顔に何かついてるのか?と思うくらい顔をガン見してくるパキスタン人やインド人の人々(今でも理由はわからない)
- レバノン人とは良くシーシャを吸いながら商談を行う。笑 (マイシーシャをみんな持ってます!)
- 日本人と思われたことがなく、必ず中国人だと思われる(僕の顔の問題でなく、日本人がドバイにいる認識が現地にいる人々はない)
- スーパーマーケットで購入前に飲食するのが当たり前(良く開封済みの菓子が棚に置いてありました。笑)

結論何が言いたいかと言うと、当たり前はないということです。
また、日本人の僕が思っていた常識はドバイにいる人々にとっては常識でないことが大抵でした。
コミュニケーションにおいては自分の意志をストレートに伝えることが重要である、またビジネスにおいてはしっかりと現地の常識に合わせてビジネスを進めると良いと思います。

まとめると海外市場開拓は
- 死ぬ気でやる
- 常識はすべて取っ払う
- ローカライズする

来週日曜日はいよいよFWJのフィジーク大会!!
入賞できる様に最高の準備を残り1週間で行っていきます♪

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