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いろんな場合

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#小説

イタリア語を交えて会話劇をお届けする場合

東田「オイ。例のアレはもう済んだのか」

三原「アレ…と言いますと?」

(東田、机を思いっきり叩く)

東田「わかんだろテメ―!何遍も言わせんじゃねえよタコ」

三原「すみません…例のターゲットは既に処分しました。証拠も何一つ残していません」

東田「テメ―何の話してんだコラ?」

三原「え、例の任務…」

(東田、机を蹴り倒す)

東田「そんな話じゃねえんだよオラ!」

三原「す、すみません」

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いいニュースと悪いニュースがある場合

ジョニー「やあトム。ご機嫌いかがかな?」

トム「なんだジョニーじゃないか。俺は元気だぜ?」

ジョニー「いいニュースと悪いニュースがある」

トム「なんだか嫌な予感がするぜ」

ジョニー「どっちから聞きたい?」

トム「いいニュースから頼むよ」

ジョニー「お前の仕事ぶりが認められてな、会議で昇進が決まったんだ」

トム「そいつは最高だ!で、悪いほうは?」

ジョニー「同じ会議でマイクの昇進も決

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まったくタイプの違う4人がリレー小説をする場合

爽やかな日差しに思わず目を細めながら、僕は肺いっぱいに息を吸い込んだ。燦燦と輝く太陽が僕達に微笑みかけているように思えて、なんだか照れくさくなる。目の前には一面に広がる色とりどりの花畑。僕はふうっと大きく息を吐いて、君に「きれいな向日葵だね」と言った。だけど君は俯いたまま何も言わない。何か引っかかることがあるなら、もしそうなら、遠慮なく話してほしい ― 僕達も出逢って7年、どんな悩みだって打ち明け

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説明が長くなる場合

「休憩入りまーす」

「お、クミちゃんおつかれ」

「きょぺ先輩お疲れ様です。....あ、そういえばきょぺ先輩ってなんできょぺって呼ばれてるんですか?」

「あーそれはちょっと説明長くなるかも」

「いいですよ全然」

「いや実はさ、俺本名が翔平っていうのよ。だからこのバイト始めた当初は『翔平くん』って呼ばれてたんだけど…だんだんそれがなまって『しょぺ』って呼ばれるようになったのよ。で、しばらくし

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