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たかしおコミュニティでフリーランス向けの「プレスリリース入門講座」を開催しました

2023年1月に法人化し、合同会社たかしおを設立して以降、ありがたいことに何人かのフリーランスの方とつながり、一緒にお仕事をさせていただいています。ライター、広報、デザイナー。それぞれの得意分野を生かしたギルドっぽいコミュニティができつつあり、自分にとって大切なつながりがつくられています。

こうしたコミュニティ活動の一環で、メンバーがもっている専門性をシェアしてみんなでレベルアップしよう!ということになり、コミュニティ内講座を開催しました。第一弾は「プレスリリース入門講座」です。

フリーのライターや広報が取り組むコンテンツで多いもののひとつが「プレスリリース」。事業戦略において重要な情報を扱うため、関係者が多く調整事項もたくさん。書き方にも流行や企業ごとの特徴があり、頭を抱えてしまいがちです。

そこで今回、広報PRとして活躍しているおがしょさんこと緒方祥子さんに、プレスリリースの基礎をしっかり解説してもらいました!わかりやすすぎて感動してしまったので、自分達と同じくプレスリリースについて学びたいと思っている人のお役にたてばと、その様子をお届けします!


講師:緒方 祥子
フリーランスPR/HR フランス・パリ在住
東京大学経済学部卒業後、リクルート住まいカンパニーでSUUMOの広告営業、Googleで営業及びBusiness Developmentを経て、YOUTRUSTへ。スタートアップの1人目広報として活動するうち、採用広報のほか採用・組織開発など人事領域へと仕事の幅を広げる。2022年からのフランス駐在帯同も重なり、働き方を見直し。現在は、フリーランスと学生の二足の草鞋生活を始める。

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PRは自社を愛してくれるファンを作るための取り組み

おがしょさんはPRを「自社のファンを作る行為」と表現。広告やマーケティングが「BUY ME」だとすると、PRは「LOVE ME」。マーケティングや広告が短期的に効果を出すための方法だとすると、PRは中長期で効果がでるように粘り強く取り組む方法だと、まず大事な違いを解説してくれました。

「最終的なゴールが一緒でも過程や手法が異なる」と、広報の立ち位置について再確認し講座の内容へと入ります。

“PRはLOVE ME”ってめっちゃ良い表現ですよね。

プレスリリースの2つの型、「起爆剤型」と「入り口型」

プレスリリースで取り扱う話題は、資金調達やリブランディングのニュース、新商品やサービスの紹介など多岐にわたります。

おがしょさんはこれらのプレスリリースを大まかに2つに分類しているとのこと。

(1)起爆剤型
起爆剤型のプレスリリースは公開時に話題になることを狙います。たとえば新商品の発売やキャンペーン開催のお知らせなど。世の中のトレンドや季節ごとのイベントなどに乗じてタイミングよく話題になるために、公開前にしっかりとした準備が必要だといいます。

(2)入り口型
入り口型のプレスリリースは公開後にアセットになるものを目指します。調査リリースがその代表例で、調査結果を会社のホームページやホワイトペーパーなどに使用して顧客や取引先との会話の話題、事業やサービスの信頼性を高めるための根拠として活用できるようにします。メディア関係者に、会社や事業をアピールする際の追加資料としても使用できるそうです。

「掲載から時間が経ってから、テレビ局から取材依頼がきたこともある」とおがしょさん。将来、チャンスが来たときに提示して、自社を知ってもらう「入り口」とする使い方もあるというのは「なるほど~」と納得です。

大事なことはタイトル・リード文・アイキャッチに

話題はプレスリリースの構成へ。プレスリリースの基本構成は以下です。

  1. ヘッダー

  2. タイトル

  3. サブタイトル

  4. リード文

  5. アイキャッチ

  6. 本文

  7. フッター

PRTIMESを利用しての配信をしてきたおがしょさんによると、アイキャッチまでで離脱する読者が多いそう。加えてSNSシェアではサブタイトルは展開されない仕様であることがほとんど。

したがって重要なことはタイトル・リード文・アイキャッチ画像に、簡潔にまとめなければいけません。

またプレスリリースはメディアが取材資料として使用する文書。誤字脱字がないようにするのはもちろんのこと、客観的な根拠を用いた表現を心がけましょうとのこと。

とくに「最高の◯◯」や「日本一の◯◯」といった最上級表現の使用、化粧品やサプリメント、健康食品などの宣伝には法律による制限や規制があります。法律にのっとった表現になっているか注意しながら作成することが大事で、「ルールファーストで」と呼びかけたおがしょさん。クライアントのためにも、ルールを知ることがフリーランスには必要ですね。

ライターとして身に付けておきたいのは「提案力」と「プロジェクトマネジメントスキル」

プレスリリースはひとつのプロジェクト。作成手順に沿ってスケジュールを組みメンバーを巻き込む力も必要です。

作成手順の一例が以下です。

  1. 詳細・ニュースバリューの把握

  2. 目的・ゴール、スケジュールの合意

  3. 関係者の把握、アサイン

  4. ドラフト作成

  5. 確認・修正、完成・公開

プレスリリースの作成には社内のさまざまな部署との連携が欠かせません。トレンドや季節感に遅れないように配信したいものですが、スケジュールが押してしまうことも多々あります。プレスリリースを任されたライターは余裕を持ったスケジュール調整をし、関係各所が連携しやすくなるよう工夫したコミュニケーションができるスキルをもっておくことが重要ですね。

講座に参加したメンバーから「プレスリリースの作成を依頼されたが、そもそもプレスリリースが最適な手段なのか迷う時はどうするのか」という質問も。おがしょさんは「『達成したい目的は何か』に立ち返って最適な手段を提案できるのが広報パーソンには大事」と回答。ただ依頼通りに対応するのではなく提案する姿勢の大切さも説いてくれました。

プレスリリースは発信したからといって必ずメディアに取り上げられるものではありません。SNSで投稿したほうがスピード感がある、広告配信のほうが広く届くという場合もあるので、やはり仕事はどんな時でも「何のためにやるのか」の思考が重要なんだなと改めて思いました。

講座を終えて――コミュニティ内でナレッジシェアできるのはとてもいい

初めてのチーム内講座企画でしたが、参加したメンバーも解説してくださったおがしょさんもそれぞれ満足度が高かったようで、今後も定期的にやっていこう!という流れになりました。

みんなフリーランスとして、それぞれが強みとしているスキルや知識をシェアできる取り組みはめちゃくちゃいいなと思っていて、こうした流れが今後も続くといいなと思っています。ちなみにおがしょさんの第二弾企画も決定していて、今度は『企画をメディアに持ち込めるライター&PRになってみよう』ワークショップをすることに!

フリーランスとして独立して働きながらも、所属するメンバー同士で学び続けられるコミュニティを目指して頑張っていきます。

今回のレポートは、純粋に講座の内容がプレスリリースの基礎を学びたいという人にとって有益だと思ったことと、こうした取り組みをしているということを発信し、未来のクライアントに興味をもってもらいたい&フリーランスの方に「こんなコミュニティに参加してみたい!」と思ってもらえたらいいなという気持ちでつくりました。

今後もこうした情報発信を続けていこうと思います。




『湖はんリトリート』では、こうした学びの企画・おもしろ企画を不定期に開催しています。

コミュニケーションは基本はSlackをつかったテキストベース、定例のオンラインイベント(毎月の振り返り「リフレクション」会や、ゆるっと相談会、企画よもやま会など)は、アバターで参加するコミュニケーションツールMetaLifeを使うので、顔出しとかも気にしなくていいので気軽にできます。

コミュニティを無料で運営することで、多様なつながりがうまれ、そうしたつながりで新しいご縁が広がり、ゆくゆくはチームをつくって仕事やクリエイティブな活動をしていく。そんな場になればと思っています。

興味あるという方は、上記ページをご覧いただき、たかしおまでご連絡ください!

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