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あなたはマーラー派? ブルックナー派?

あなたはマーラー派? それともブルックナー派?

かつてはこんな単純な二元論が通用していた。

というのも、指揮者もマーラー指揮者(マーラーは積極的に振るがブルックナーはあまり振らない)とブルックナー指揮者(ブルックナーは積極的に振るがマーラーはあまり振らない)に分かれていたからだ。

前者はバーンスタイン、テンシュテット、バルビローリなど。
後者はチェリビダッケ、ヴァント、ヨッフムなど。

いまの指揮者は器用だから両方振る人ばかりになってしまった。

何度も書いてきたが、私は断然マーラー派。

マーラーが好きなのは迷いがあるからだ。

悩み、とも言える。

喜怒哀楽が激しいのがマーラー。

反対にブルックナーはどっしり。

自分の世界が出来上がっている。

私は「開き直りの音楽」と呼んでいる。

勝負下着に白ブリーフを履いて平然としているのがブルックナーなのだ。

芸術家においてもマーラータイプ、ブルックナータイプがあるように感じる。

演出家の蜷川幸雄は晩年になってもジャニーズの人気アイドルを主演に起用して舞台を作っていた。

死ぬまでヤンチャなジジイだった(褒め言葉である)。

反対に作家の古井由吉はブルックナータイプ。

純文学の大家だが、晩年の作風は似ていて(創作と随想の混合みたいな)、ひたすら自分の世界を究めようとする作家だった。

私は老人になってもマーラータイプでいたい。

傷ついたり、悩んだり、人間臭く生きていきたい。

歳をとると「ご意見番」化する人がいる。揺るぎない価値観は素晴らしいと思うが、私は柔軟に進化しうる感性でいたい。

それはそうと、最近はマーラーのコンサートでもトイレの列が長いんだよね😅

クラシックコンサートの高い男性率と高齢化は何とかしないとね😅

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