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koha
2022年9月14日 15:04
(勝手に)その弱さを愛おしんでいた鳥子さん(オス)は、冬になり庭の滞在期間が長くなるにつれて、やっぱり他の野鳥を追い払うようになった(去年の鳥子さんと同一人物なのかもしれない)。渡り鳥の鳥子さんは、秋口にやってきた頃、新参者として控えめにしていただけだったのだ。なんだったの、あの弱き者への考察は。まあいい。それでも、鳥子さんの下手な歌は、相変わらず大好きだ。 鳥子さんは普段、土の中にい
2022年9月13日 15:25
完璧じゃないものに、心惹かれるのはどうしてだろう。ここ数年、落ち葉が積もる頃、庭にやって来るシロハラの鳥子さん(後から知ったのだが、オスだった)。今年の鳥子さんは、去年来た鳥子さんと比べて、縄張り意識が強くない。去年の鳥子さんは、憎たらしいほど庭中の野鳥を追い払い、自分だけの庭にとても満足そうだった。今年の鳥子さんが、他の野鳥にも水場を譲り、下手な歌を歌って過ごしているのを見ると、微笑ん
2022年9月12日 13:40
夏の間、庭では緑が生い茂り、蝶や蝉やバッタ、カマキリ、ヤモリ、トカゲ、ヘビ、おびただしい数の生きものが、その命を爆発的に燃やす。鈴虫やコオロギが織りなす、秋の虫の音が少しずつ小さくなり、ついには聴こえなくなる頃、生きものたちが、ひっそりと命を終えて、冬が訪れたことを知るのだ。冬は、庭がしぃん、とする。そんな冬。ついにやってしまった。ずっと、自然界に手を出してはいけないと思ってきたのに。
2022年9月11日 14:14
庭でホオジロの声がするので、カーテンの隙間から、二人の会話を立ち聞きしてみる。オスらしきホオジロが「チッチ」と鳴くと、遠くからメスが「チッチ」と返事をしている。「チッチ」「チチチ」。時には、ほぼ同時に鳴いたりして、「あっ、どうぞどうぞ」「いえ、どうぞ」なんて感じだ。会話をしながら二人の距離は徐々に近づき、お互いが見える所まで接近した。そのうちオスが、少しずつ場所を移動し、我が家のくつろぎスペー