見出し画像

【公務員の転職】公務員のイメージ調査にコメントしてみる

こんにちは。
今回は、人事院が実施した「学生が抱く公務に対するイメージ調査」なるものを見つけたので、この調査の結果について私の実感を踏まえてコメントしてみたいと思います。
転職とは直接関係ないかもしれませんが、公務員のイメージと実態について知っていただく機会になれば幸いです。

まず人事院って何者?

調査の中身についてコメントしていく前に、「そもそも人事院って何者?」と感じてらっしゃる方も多いかもしれないので、簡単にご説明したいと思います。

ひとことで言うと、「国家公務員全体の人事に関わることを考えている人たち」と思っていただければと思いますが、
一般的な「人事」のイメージと違うところだけ付言しておくと、「異動や配置を決めたりしている訳ではない」という点です。
異動や配置などは、各省庁の人事(秘書課)が司どっています。

その他、いくつか人事院のエッセンスを箇条書きしますと…

  • 働いているのは他の官庁と同じように国家公務員試験を受けた国家公務員

  • 国家公務員試験の主催者

  • 年に一度民間企業の給与水準を調査し、国家公務員の給与水準に反映する(人事院勧告)

  • 公務員の服務規律や倫理規範を決定、運用する

  • 国家公務員全体に対する研修の企画や実施

…と、私の理解の範囲で書くとこんな感じです。
何となく、イメージは持っていただけたでしょうか?
正確に書こうとすると色々ありますが、今回は人事院のことを紹介したい訳ではないのでこの辺にしておきます…。

それでは次の見出しから、いくつかの調査結果をピックアップしてコメントしてみたいと思います。

「学生が抱く公務に対するイメージ調査」について

まず、調査結果全体をざっくりまとめてしまいますと、
「スケールが大きく周囲に誇れる仕事ではあるが、めちゃくちゃ大変そう…」ということなのだと思います。

これについては、
「大体合ってる。ついでに言うとサラリーが伴わない」
というのが私の感覚です…。

それでは個別の項目について、私の考えを書いていきます。

「周囲に誇れる、スケールの大きな仕事である」?

やはり「周囲に誇れる、スケールの大きな仕事である」というイメージを抱く方は多いようです。

国家公務員の仕事等に対するイメージ
-「周囲の人に誇れる職業である」、「国を動かす仕事などスケールが大きい」、「国民のためにやりがいのある仕事である」と回答した者が7割以上。

「本年度就職活動を終えた学生を対象とする意識調査」の結果概要

~学生が抱く公務に対するイメージ~
令和4年3月25日

「周囲の人に誇れる職業である」という部分については、やはり

  • 国家公務員という肩書

  • 〇〇省、▢▢庁に務めているという所属組織名の仰々しさ(笑)

  • 大きな権限を持っていそう

  • 難しい試験を突破した

というイメージが強いのかな?と思いますし、確かに私の実感としても親戚や同級生など、周囲の人から「すごい、偉い、(何やってるかよくわからんけど)」というリアクションをされるケースがほとんどでしたので、大体イメージ通りだろうと思います。

「国を動かすスケールの大きい仕事」という点については、
確かに所属する省庁であったり、部局単位で見ると法律を変えたり作ったり、国の外交方針を決めたり、政策の大方針を考えたり…と、確かに国を動かすスケールの大きな仕事であることは間違いないですが、
一人一人の業務に落とし込んだ時には必ずしもスケールの大きさを実感できるような仕事ばかりではないというのが率直な感想です。
例えば大枠で見ると「日本の外交交渉の方針を決めている」ような仕事であったとしても、実際に職員が担う仕事まで解像度を上げてみると

  • 交渉のフロントに立ってもらう大臣の日程を抑えるために省内の総務課、大臣室、ないし関係省庁と細かな調整をする

  • 会合直前まで日程が決まらない中、飛行機や宿の手配をする

  • 会合以外の時間の動きも考慮して出張先の要人にアポを取る

  • 飛行機や宿、会食の経費について会計部門等と調整する

  • 大臣の出張に誰がついていくか省内外で調整して決定し、彼らの飛行機や宿も手配し、…以下略

  • 諸々の手配をしつつ、交渉の方針を検討するための材料を集める

  • 集めた情報を踏まえて交渉方針の案を作る

  • 案を上司や関係者と揉む

  • 省内で決まった案を関係省庁と協議する

  • 決まった内容をフロントに立つ大臣やその秘書等とも相談する


と、こうした細々した作業に追われていると、「国を動かしている!スケールの大きな仕事である!」ということなど考えている余裕が無かったりもするのが実情かな……と。

「人間関係や職場の雰囲気が良くなさそう」?

これは何を基準にするか、かなり主観的な部分ではあるので一概に言えないかもしれませんが…、
一つだけ、言葉を選ばずに私の持論を述べると、
「忙しい部署は人間関係が良いが、暇な部署は人間関係がややこしい」
ということに尽きるかなと思っています。

やはり忙しい部署にはそれなりの人を配置します。
ですので、
「A課はめちゃくちゃ忙しくて大変だけど、メンバーはみんな良い人だからギリギリ頑張れる。」
「B課は比較的落ち着いていて定時に帰れることもあるけど、ちょっと人間関係がめんどくさいな…」
というパターンが多い印象です。
※どちらが良いかは人それぞれ…。業務量が適切で人間関係も良好なのがあるべき姿ですが…。

国家公務員の仕事等に対するイメージ
-他方、「仕事と私生活の両立ができる」は5割に届かず、「人間関係や職場の雰囲気が良さそう」は3割と、肯定的な回答をした者の割合は高くない。

「本年度就職活動を終えた学生を対象とする意識調査」の結果概要

~学生が抱く公務に対するイメージ~
令和4年3月25日


少し長くなってしまったので、残りはまた別の投稿で書きたいと思います。(一本で書くつもりが思いの外長くなってしまった…すみません。)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?