こえさがすくじら

毎日新しい声を探しています。三度の飯の次くらいに発声練習が好き。声や歌について日々気に…

こえさがすくじら

毎日新しい声を探しています。三度の飯の次くらいに発声練習が好き。声や歌について日々気になった事を書きます。 中の人:歌ったりギター弾いたり学生に歌を教えたりする傍ら会社員をしています。アカペラ全国大会出場。テレビ出演他。

最近の記事

舌の位置(理屈)

こんばんは。どうもこえさがすくじらです。 今回は、前回の「舌の位置」の発展内容です。少しややこしいかもしれませんが、「舌の位置」がどうして「前」なのか納得いただける内容です。 では、まいりましょう。 1. 構造いきなりですが、下の図を見て下さい。人の頭部を横から見た図になります。今回関係のあるところ以外は省略しています。 舌(オレンジ)の一番奥のところに、舌骨(赤)があります。また、嚥下(ものを飲み込む動作のこと)の際、気道に蓋をするパーツである、喉頭蓋(緑)があります

    • 舌の位置

      こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、舌の位置についてお話しします。 では、まいりましょう。 1. 舌根みなさん。舌根という言葉はご存じでしょうか?下の一番奥のところですね。もし、ご存じ無い方は一度ぐぐってみて下さい。 この舌根ですが、舌のポジションによっては、声の通り道を邪魔してしまいます。(詳しくは次回お話しします。) 声の通り道を邪魔してしまうと、声がこもったようになります。また、これにより声量は落ちてしまいます。 ちなみに、どんなポジションの時に声の通り

      • 唇の位置

        こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、唇の位置についてお話しします。 前回の、「あごの位置」の調整で声が暗くなり過ぎた人は是非試してくださいね。 では、まいりましょう。 1. 口角を上げる歌はもちろん、話をする時にも声が暗い人に対して「口角をあげて」という指導がなされることは多いです。「いや、見た目とか気持ちのこと言ってるんでしょ?」と思われるかもしれませんが、どちらかというと表情筋等の筋肉の影響です。仕組みを学ぶことも大事ですが、まずは体験してみましょう。 みな

        • あごの位置

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、姿勢の第二弾「あごの位置」です。 それではまいりましょう。 1. 口を大きく開けて「口を大きく開けて歌ってください」という指導をされたことは、皆さん一度くらいあるのではないでしょうか?正しく実行できている人は余り多くないでしょう。なんなら、指導している本人も間違っていることがあります。 「口を大きく開ける」という行為は様々なミスを誘います。その中でも一番多いのが、「口の前面(唇)の開き」を一番大きくしようとすることです。 見

          姿勢の話

          こんばんは。どうも、こえさがすくじらです。 今回は、「姿勢」についてお話します。とは言え、「真っ直ぐキレイに立ちましょう」なんて話ではありません。 ではまいりましょう。 1. 歌う時の「姿勢」みなさん、歌う時に「姿勢」を気にしていますか? 体というのは絶妙なバランスで成り立っています。体のパーツにはそれぞれ重さがあり、それらの位置関係が原因で体の局所に負荷がかかるということも良くある話です。 理想的な体のバランスを手に入れるためには、それこそ体の仕組みを深くしり、日々の

          ブレスの吐き方

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、歌う時の息の吐き方のコツについてお話しします。 それではまいりましょう。 1. 肺の話肺は、息を吸ったら空気が入るところですね。 これは、みなさんが知るところ。そして、今日1つ覚えて帰って欲しい事。それは、肺は「ほっとくと縮む臓器」、だということです。 これが故に、吸った息は、何も力をかけずにいると、肺自身の収縮作用で外に吐き出されてしまうのです。 2. 歌う時に意識する事吸った息は、勝手に外へ出ていきます。これは、歌を歌う

          ブレスの吐き方

          発声練習について思うこと

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、発声練習について思うことを少しお話してみようと思います。 色んな考え方があっていいと思うので、もし共感頂ける場合は取り入れてみて下さい。なんか違うなって思ったら、遠慮なくスルーして下さい。 ではまいりましょう。 1. いつものウォームアップみなさん、歌う前にウォームアップとして発声練習をするという方は多いのではないでしょうか? 僕も学生時代は、グループで練習する際にみんなで発声練習をルーティンワークとして行っていました。 こ

          発声練習について思うこと

          エッジボイス

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回はエッジボイス(ボーカルフライとも)についてお話します。 最近はボイトレに関する情報もたくさん手に入るので、「エッジボイスって何?」ってなる人は少ないと思いますが、もし記事を読んで知らない内容があれば是非習得して頂ければと思います。 ではまいりましょう。 1. エッジボイス珍しくもないと思いますが音源を聞いてみて下さい。 呪怨の声とか色々言われますね。 これってなんでする必要があるんでしょうか? 発声的な観点から行くと、主に以下

          ビブラートと柔軟性

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、ビブラートと柔軟性の関係について。 ちょっとしたコツをお伝えしたいと思います。 ではまいりましょう。 1. 柔軟性を保つみなさん、本屋で立ち読みをしていて、本を置く瞬間に上腕二頭筋がピキッってなったことありませんか? 僕はよくあります(ちゃんと本買ってますよ) 筋肉っておんなじ位置でキープするのはしんどいし、長時間続けると次の動きに行きづらい(固まってしまう)っていうのは共感頂けるのではないでしょうか? 声を出すときも同

          ビブラートと柔軟性

          サイレン

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、声のつながりの確認方法についてお話しします。 ではまいりましょう。 1. 声のつながりについてみなさん、地声の音域はどのくらいありますか? また、裏声の音域はどのくらいあるでしょうか? ここで大事になってくるのが、地声の音域と、裏声の音域がオーバーラップしていますか?ということです。 例えば、地声の上限がG5、裏声の下限がB5だとしましょう。 この場合、G#5~A#5の間は音が出せないことになりますね。 また、仮に出せたと

          母音処理 実例

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、今まで紹介した、母音の処理の実例を紹介していこうと思います。 では、まいりましょう。 1. これまでの復習これまで、母音処理の方法として、声を暗くするには「お」を使いましょう。反対に明るくするには「い」を使いましょう。 また、音の高さによって、母音の形は適切に変えてあげましょう。 具体的には、「あ」などが高音になる際には「お」に寄せていくと良いでしょう。 ということを紹介してきました。 詳しくは、下記記事を参考下さい。 で

          母音処理 実例

          高音での母音処理

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、高音になったときの母音の処理についてお話しします。 では、まいりましょう。 1. 高音での起こる現象高音での母音処理というからには、高音で何かが起こるということですね。 では、母音の形を固定して、やや高めのフレーズを歌った例を紹介します。 音が抜けるようなことはありませんが、トップノート(一番高い音)に近づくにつれて、若干音が平たくつぶれていっているのが分かるでしょうか? 人によっては微妙な違いに感じるので、もし分からなくて

          高音での母音処理

          胸に手を当てる理由

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、深い声や低い声を響かせるとき、どうして胸に手をあてるのか? ということについてお話しします。 母音の話でいくと、「お」を響かせるときとかによくやりますよね。 1. 喉仏を下げる筋肉みなさんの体は、筋肉が動かしています。 故に、筋トレが最高のソリューションです。 最近なんかこうゆう本、よく書店のビジネスコーナーで見つけますよね? 私もビジネスマンの端くれ。もちろん目を通していますよ。 それはさておき 皆さんの声を変化させてい

          胸に手を当てる理由

          エレベータ・綱引き理論の真の使い道

          こんばんは、こえさがすくじらです。 今回は、「エレベータ・綱引き理論の真の使い道」と称して、二つの技を掛け合わせた実践的な方法論についてお話しします。 では、まいりましょう。 1. エレベータ理論と綱引き理論(守)ここ3回ほどの投稿で、エレベータ理論と綱引き理論についてお話してきました。エレベータ理論は上下の意識の持ち方、綱引き理論は前後の意識の持ち方であることを説明してきました。まだ、こちらの記事を読まれていない人は、一読されてから戻ってきてください。 これらは、例え

          エレベータ・綱引き理論の真の使い道

          綱引き理論と息

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、前回の綱引き理論の深堀です。 それではいきましょう。 1. 大きな声を出すときみなさん、「大きな声を出してください」と言われたら、どうしますか? あまり気にしたことが無い人は、自分の口の前に手のひらをかざしてみて下さい。 いかがでしょう? 息がバフっとたくさんかかった人は要注意です。 声量と呼気量(吐く息の量)が比例していると思っている人は、けっこう多いのではないでしょうか? 実はそれ、間違いです。 2. 声量と呼気量

          綱引き理論と息

          綱引き理論

          こんばんは。こえさがすくじらです。 今回は、前回のエレベータ理論の発展形として、綱引き理論についてお話したいと思います。(エレベータ理論同様、ネーミングは適当です) 「ここ」という時の爆音を出す場面、気持ちが先行してバランスを崩しがちですよね。こんな時使えます。 ではまいりましょう。 1. 綱引き理論について前回お話ししたエレベータ理論は、音程が高いときは、意識を低く、音程が低いときは、意識を高く、という考え方です。 空間的に言うとエレベータ理論は鉛直方向の考え方です