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イオンシネマ車椅子問題をめぐって散見する言霊信仰とブルーカラーへの差別意識

イオンシネマの社長との直談判を要求する中嶋涼子さんのポスト

 れいわ新選組のシンパと思われる中嶋涼子さんの発信したポストが騒動を引き起こしています。

https://twitter.com/NakashimaMinion/status/1768551963111927926

久々に悔しい気持ちになった。

今日は映画「#52ヘルツのクジラたち」を見てきたんだけど、トランスジェンダーの人が生きづらさを抱え差別を受ける話で辛すぎて発作起きるくらい泣ける映画だったんだけど、その後更に泣ける事があった。

ちょうどいい時間の映画がイオンシネマのグランシアターっていうちょっとお値段張るけどリクライニングできて足があげられるプレミアムシートがある豪華な劇場で4段の段差がある席しかないところで見たんだけど、今まで何度もその劇場に一人で見に行って映画館の人が手伝ってくれてたのに、今日は見終わった後急に支配人みたいな人が来て急に「この劇場はご覧の通り段差があって危なくて、お手伝いできるスタッフもそこまで時間があるわけではないので、今後はこの劇場以外で見てもらえるとお互いいい気分でいられると思うのですがいいでしょうか。」って言われてすごい悲しかった。。

「え、でも今まで手伝って頂いて3回以上ここで見てるんですが?」って言ったら、他の係員に聞いたところそう言った経験はないとおっしゃっていまして、ごめんなさいって謝られて、なんかすごく悔しくて悲しくてトイレで泣いた。

「52ヘルツのクジラたち」のトランスジェンダーでやり場のない悲しさを抱える主人公と重ね合わせて余計泣いたw

なんでいきなりダメになるんだろう!
悲しさを通り越して今は行き場のない怒りに変わってきた。

その時に言い返せなかった自分にも腹が立つ。

イオンシネマの社長と話し合いたい。

@NakashimaMinion

 分かりやすく言えば、中嶋涼子さんは現行法である障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律で国民に対して努力義務でしかなく、令和6年4月から施行される改正法においても義務付けとなっていない障がい者への合理的配慮を超えた配慮を求め、それがなされないから「イオンシネマの社長を出せ」とおっしゃっているわけです。そして、イオンシネマはそのような無理難題に対して謝罪をしてしまうという最悪の対応をしてしまいました。

この度は弊社従業員によるお客さまへの不適切な対応につきまして、お客さまおよび関係者の皆さまにご不快の念をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。

弊社が運営するイオンシネマシアタス調布のグランシアターにおいて、お客さまの映画ご鑑賞後に弊社従業員がご移動のお手伝いをさせていただく際、お客さまに対し、不適切な発言をしたことが判明いたしました。お客さまは楽しみに当劇場にお越しいただいたにも関わらず、不適切な対応により大変不快なお思いをさせてしまいました。弊社の従業員への指導不足によるものと猛省しております。

イオン・シネマウェブサイト「弊社従業員による不適切な対応に関するお詫び」

木村草太東京都立大学教授の場合

 これに対して、的外れの見解を述べているのが木村草太東京都立大学教授です。イオンシネマにおいては車椅子用の座席がほぼ設置されており、すべての映画を車椅子で鑑賞することができるようになっているわけですが、中嶋涼子さんが合理的配慮を超える配慮を求めたプレミアムシートで車椅子の対応ができていなかったというだけに過ぎなかったわけですが、車椅子席の位置について独自の見解をおっしゃっています。

映画館や音楽ホールに設置されている車いす席って、扉の傍の端っこの席で、好き好んで選ぶ席ではないと思う。非常時のことなどを考えると便利なのかもしれないけど、もう少し良い席に、設計段階から工夫できないものか、と思う。

@SotaKimura

 私は映画観賞やスポーツ観戦等によく出かけますが、私の行く映画館の車椅子席は会場を横切る広い通路のほぼ真ん中に設置されていることが多く、木村草太東京都立大学教授がおっしゃるような映画館は少数派であると感じているのですが、ひょっとして木村草太東京都立大学教授は映画をあまりご覧になられないのでしょうか。

車いす席を良い場所に確保している映画館・ホール等もあるんですね。 教えてくださり、ありがとうございます。
「そういう設計が可能だ」ということが、社会に広がることを期待しています。

@SotaKimura

かつても合理的配慮を超える配慮を求めていた中嶋涼子さん

 この中嶋涼子さんですが、かつても映画館で合理的配慮を超える配慮を求めていたことが明らかになっています。

すごいムカついてたら数年後、その映画館、潰れました(笑)。
傷付きながらも『タイタニック』が見たくて見たくて、ふざけた対応の映画館にもあえて行きました。階段を上りたいことを映画館の人に伝えると、「責任持てないので手伝えません」と言われることも。その場合、通行人に「手伝ってください」と頼んで、ムリヤリにでもスクリーンまで運んでもらいました。それで結構、度胸がつきましたね。 11回見に行ったことで、街に出ることや人の視線にも慣れていきました。

産労総合研究所「看護のチカラ この人に聞いてみた 第6回 心のバリアフリー(前編)」

 中嶋涼子さんは通行人に介助をお願いしていますが、これは次のように頼んでいるということになります。

「私をスクリーンまで移動させてください。介助未経験であると思われる通行人のあなたのその際の義務は、私と介助するあなたの双方が怪我などがないようにすることです。」

ただ、車椅子の介助を行った経験のある私としては、自分が怪我をするおそれがあるだけでなく介助をなそうとする車椅子の方を怪我させてしまうおそれのある車椅子を階段状の座席の上に運ぶという行為をなすことはできません。もしものことがあった場合にお互いが不幸なことになるからです。中嶋涼子さんが通行人に介助をお願いしたときに誰も怪我などをすることがなくてよかったと本当に思います。

ブルーカラーに対する差別意識が根底にあるとしか思えないリベラル仕草の方々

 これに対して、リベラル仕草をなさるしばき界隈の野間易通さん、東京新聞記者の草山歩さんが「お前は階段にお礼を言うのか」と言わんばかりの批判をなさっています。

「階段の補助とか届かないもの取ってもらったりしてるのに感謝もしないなら、人間性糞だな」って思うおまえがクソなのです。「健常者でも」って言葉で話を始めるやつは、全員これの同類。礼儀もモラルも人間性もない。

@kdxn

障害者が生活しやすい社会とは、あなたが普通に生活するのにできるだけ近い形で生活できる社会。電車に乗ったり買い物行ったりするだけで、いちいち「感謝しろ」とか言われない生活ですね。それが普通でしょ?

@kdxn

建物の1階と2階には、数メートルの高低差(段差)がある。もちろん自力では上れない。その〝不自由〟を解消する手助けのために、世の中には階段というものがある。
今「手助けしてもらったら感謝しろ」と言っている人たちは、毎日階段に対して「ありがとうございます!」と頭を下げているのだろうか。

@kusa_kanagawa

 野間易通さんはミュージックマガジン元副編集長で、次に移籍した報雅堂でも雑誌の編集をなさり、現在も編集者を名乗っているホワイトカラーですし、草山歩東京新聞記者は厳しい入社試験の選考を通過したホワイトカラーのエリートですが、建物や設備が誰かが作ったものであるという想像すらできないところを見るとブルーカラーへの差別意識が根底にあるのではないかと邪推せざるを得ません。

実は言霊信仰にとらわれているリベラル仕草の人々

 これは、野間易通さんや多くの東京新聞記者のようにリベラル仕草をなさる方に共通するのですが、彼らの多くが日本と欧米を比較して日本は遅れているという主張をなさるのですが、彼らの言動の奥には日本古来の言霊信仰を強く感じます。
 今回のイオンシネマ車椅子騒動でも、全てのスクリーンが障がい者が負担なく映画を鑑賞することができるものとなることが中嶋涼子さんらの目標であるはずなのですが、そのような社会への移行期である現在において、障がい者の負担がないことを前面に出したのが今回の中嶋涼子さんの行動であるとしか考えられません。
 つまり、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律などが遠い将来に目指しているであろう障がい者がそうでない者と同じように負担なく様々なサービスを享受することができる理想が前提にあって、その社会で自らがなす言動をそのままなしているのが中嶋涼子さんですし、その言動を全面的に支持しているリベラル仕草の方々なのです。これはまさに言霊信仰そのものです。それは、普天間飛行場の辺野古移転案において「米軍基地のない沖縄」という理想を前提として基地をなくすことだけを主張し、基地負担を徐々に減らしていくという辺野古移転を蹴って結果として普天間飛行場周辺住民の負担に目を向けていない事例にもあらわれています。
 このリベラル仕草の方々は、「日本は欧米に比べて遅れている。だから日本はダメだ」という主張が多いのですが、実は最も古い日本の体質である言霊信仰を体現しているという皮肉な結果となっています。

令和6年4月改正の障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の運用に関する政府作成の「合理的配慮」の判断基準

 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の運用に関しては、政府から具体例をあげて詳しい説明がなされています。今後の議論のためにリンクを張っておきます。