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能登の日本酒と雑記

チャリティー上映会に行ってみる

2024年のお正月のんびり過ごしていたところ。
突然地震のニュースで、災害が広く能登半島を覆ったことを知りました。
私はこれまで能登半島へ行ったことも北陸の土地勘もほぼなく、ただただ大変だなと思っていました。
ニュースやSNSから様々な情報が入ってくるので、状況は分かってきたのですが、何をしていいかすべきなのかわからず、悶々としていました。

ところで私、寄付はあまり積極的にしない主義です。
直接困っている人に届けて一番有益な使い方をしてくれるのか、信頼して任せる団体を見極めるのがむずかしいとか色々…。(考えすぎ💦)

という感じで過ごしていたところ、SNSであるイベントを見かけました。
「能登半島地震支援 映画チャリティ上映会」

サイボウズの災害支援チームが主催です。
サイボウズのことは多少知っているし、サイボウズの社員で被害にあわれた方がいらっしゃるということを知り、震災がちょっと身近に感じました。
日本酒のドキュメンタリー映画を鑑賞、日本酒の飲み比べもあると。なにより子ども連れもOKと。イベントにして寄付を募るというのが面白く、そんなこんなで参加してきました。

当日の様子

サイボウズ日本橋のエントランスには動物たち

サイボウズの日本橋オフィスに、27名程度(お子さん4名)集まったそうです。参加費の1000円と寄付金は任意で出す方式です。
私は子どもに寄付金額を決めてもらい、出しました。
子どもには、できるだけ多くの体験をしてもらおうと、イベントは可能な限り一緒に参加しています。
最初は何かで釣って連れて行こうと考えたのですが、正直に『震災の寄付のための日本酒のイベント』だと説明し、本人に聞いたところ「行ってもいいかな」と返ってきたので、意外でした。

ふたを開けてみると。
子どもも一緒に日本酒の作り方を勉強できるな、という目論見は甘かったです…。

どうやらもう一度あのオフィスに行きたかっただけのようでした。

本人は伝説の剣※を触ってそれで満足(笑)
※エントランスの動物たちがいるところに、模型の岩に刺さった剣があるのです。適度に振り回したり、やりたい放題💦

伝説の剣!

結局上映中は、会場外でゲーム機で遊んでました。
まあ、本人も満足してくれてたのでこれで良し。

初対面の方ばかりなのに、くつろげたのは何度も訪れている場所だったからか(勝手知ったる…)参加ハードルが低かったのが良かったです。
また、チャリティイベントなのに軽食用意いただいたり、子どもにアイスいただいたり、気遣いが嬉しかったです。
当日は被災された方のお話を聞いて現地の状況を知り、もっと能登のことを身近に感じることができました。

帰りに日本橋にある麒麟の像を一緒に見に行き、ちょっとした旅気分でした。いままで何度も近くまで行ってたのに像があることを知らなかったのでした。

日本酒のことを知る

日本酒好きには羨ましいラインナップに違いない、きっと。

映画は「一献の系譜」という、能登の日本酒造りを追ったドキュメンタリーです。

日本酒のことをほぼ知らない私。
二段階発酵していること
能登に四天王、神と呼ばれる杜氏がいること
酒蔵や作り手によって実に個性がちがうこと
などをはじめて知りました。

映画では、緑の青々とした田んぼの風景が印象的でした。
これは私が初めて見る能登の風景です。

今回4つの日本酒を用意してくださいました。

ぜいたくに利き酒

はじめての飲み比べは、香りも味もまったく異なり、同じ産地でも全然違い興味深かったです。知識がないからこそ純粋に「この香り好き」とか思いながら味わいました。
忘れないようにメモがてらSNSで発信。

すると酒造の方が反応してくださったり、急に能登日本酒の情報が入ってきたりして、酒蔵同士の助け合いの記事も目に入ってきました。
自分の知らない世界が急に目の前に現れました!

ここで思い出したのがkintoneの性能。
①データ量 x ②複雑度 x ③アクセス数

日本酒の複雑さってこれと一緒で要素の掛け算なのでは?!
①水 × ②米 × ③土地

なんて仮設も立ててみたり、日本酒に対して断然興味がわいてきました。
(後日、日本酒ソムリエに「それは違う!」と一蹴されました)

認識論

これをきっかけに急にいろんな物事が目の前に現れました。
能登の風景、日本酒の世界、能登を支える人達、災害支援の仕方、日本橋の像、、、
これは…認識論

最近読んだ本に書いてありました。
我々が認識していないものは、存在しないのだ
-本の中では著者がアフリカを旅しているときに「今まで『無』だったものが次々に存在し出す」感覚をあじわっていたとありました。
初めて訪れた国々は今まで自分の世界に存在しなかった、訪れたら突然そこの人々や町や村が「無」から「存在」に変わったと。

※ちなみにこの本、タイトルからもわかるようにものすごく軽い気持ちで読めます。
『君たちはどの主義で生きるか バカバカしい例え話でめぐる世の中の主義・思想』

近くのコンビニが気づいたら閉店していた現象。
自分がまだあると思っているうちは、すでに閉店していてもそのコンビニは自分の世界に存在し続けてる。
または、いつの間にか近所のコンビニができていた現象。
気づいていなかったうちは実店舗があっても自分の世界には存在していない。

今まで、フェアトレード商品を買ったりチャリティイベントに参加することに対して「支援したつもりになっているのでは、自分?」とモヤモヤが残っていたのですが、なるほど、自分の世界に存在させることが第一歩なのだと理解しました。それだけで問題を解決できないけれど、大事なのは、何かをきっかけに自分の世界で認識(存在)し関心を持ちつづけることではないか。
いろんな興味と行動で自分の世界は広がるんだなあ。



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