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【秋田の大学生が発信!vol.4】株式会社LibertyGate🏥学生起業した先輩にお話を伺って来ました!

第4回は、私たちの大学の先輩で、株式会社LibertyGateを現役大学生時代に立ち上げた若き経営者、菅原 魁人(すがわら かいと)さんにインタビューを行いました。

株式会社LibertyGate(リバティゲート)は、秋田市内で、高齢者やその家族から依頼を受け、介護保険内では賄えない「日常の些細な不便」を、事前に講習を受けた大学生が解決するサービス(アシスタ)等を行っています。


リラックスした表情でお話ししてくださった代表取締役の菅原さん。

〇経営者へのあこがれから起業へ。菅原さんの軸となる考えとは?

―事業を始めたきっかけを教えてください
たまたま出会った経営者の方々に憧れを持ち、大学1年生くらいのときから会社を興そうと決めていました。
すごく楽しそうに働く彼らがどういう目線でこの世界を見ているのか知りたい、自分も同じ世界を見てみたい、と思い、起業して働くという形でなら自分も卒業後、やりがいを持ってやっていけるのではないかと思いました。

―なぜ福祉の分野なのでしょうか?また他に考えていた分野があれば教えてください
起業に憧れを持ってはいたものの、何をやりたいかは全く決まっていなかったことから、まず自分が共感できるような、自分事に近い課題について何かやってみたいと思いました。
また、せっかくやるなら「あったらいいよね」というものより「無くてはならないもの」、生活を支えるインフラに成りうる部分を事業としてやっていく方が自分は楽しいと思ったので、これを軸に自分が出来そうな事業を考える基準としたところ、高齢者向けの事業がしっくりきたので、まず、高齢者向けに何かやってみようかなとなりました。
どのような分野で起業をするかを考えたというより、「そこに意義を見いだせるかどうか」を重要視した上で高齢者向け事業を考えたので、福祉以外の分野については考えていませんでした。

〇起業して感じるやりがい・大変さ

―大学生で起業したことで苦労したこと、良かったことはありますか
良かったことは、起業の準備に早く取り掛かることが出来たことです。
自分自身が「早くやりたい」という思いがあったので、もしタイミング的に就活の時期である3・4年で起業したいと思えば、起業するのか就職するのか中途半端になってしまいそうな気がしました。より早いタイミングで起業準備に取り掛かり、助走期間が長ければ、他の道を考えることなく突き進むことが出来ると思ったので、「早くやれる」ということが良かったことだと思います。

苦労したことは、結果良かったことにも繋がりますが、就職の経験がないため、社会人における「普通」が分からなかったことです
やること全てが初めてなので、起業の書類の手続きなど、社会に出ていれば、ある程度経験していたり、理解できたりするようなことも分からず、時間がかかってしまい大変でした。
結果として、大変だったという感覚はありつつも、そこで色々学ぶ経験が出来て良かったと思いますが、当時は事業を伸ばすことと関係のないことで苦労したので、大変だったと感じました。

―大学1年生の時に起業しようと決めたという事ですが、早い段階での決断で起業に対する不安はありませんでしたか?また、起業以外の働き方へ興味はありませんでしたか
取り掛かるタイミングが早く、助走期間も2年間ほどと長かったので、何も分からないからこそリスクなどをあまり感じず飛び込むことができた、という感じです。早く事業を軌道に乗せなければという不安くらいでした。
起業以外に興味はなかったものの、働き方に固執している訳ではなかったので、上手くいかなければ就職ということも選択肢としてはありました。しかし当時は、起業をして、卒業後もそれを続けることへ突き進んでいました。
忙しい仕事だけど、もし100回人生をやり直せるとしても、100回同じように起業すると思います

―会社を設立してから感じたやりがい、大変だったことは何ですか
決裁権を持って自由に仕事・事業を組み立てることが出来るというのが面白いところです。
また、自分の時間を自由に使うことが出来るので、働き方の面で楽しいと感じます。
あとは、ひとつひとつのサービス提供に喜んでもらえることが、やりがいや達成感に繋がっています。

大変なことは、その「自由」が逆に難しいということです。
正解も不正解もない状態で方向を決めていくということが、難しい決断だと感じます。
最終的には自分で決めるのですが、何を軸に、何を優先して考えていくのが会社として、社会としてより良いのかを決めることが一番難しいと感じます。

〇「若い時だからできる事に飛び込んで」ー学生に向けて

―起業家にはどんな性格が向いていますか
自分の周りの起業家の方も色々なタイプの方がおり、一概には言えないと思います。
雑な人もいれば細かく丁寧な人もいるので共通項はないですね。

代表取締役の菅原さんと、社員の川田さんにお話を伺いました。

―起業したいと思う人を増やすための手がかりとして、必要だと思う支援はありますか
最近は、以前より起業するための環境が整ってきている感覚がありますね。
自分が在学中のときはほぼ無い状況でしたが、今は秋田銀行がSTARTUP Lab(企業家等を対象としたオンラインコミュニティ)や県内ベンチャー企業等向けファンドを始めたり、秋田出身の県外経営者が秋田に来てイベントをしたりなど、資金調達や刺激をもらえる場がたくさんあるので、そういう場を頼ったらいいと思います。

さらにこれから、週一くらいの頻度で他の経営者に一対一で相談できる場ができてくれば、それに刺激を受けて、起業への取組を継続していける人がもっと増えるのではないかと思います。
具体的なイメージとしては、オンラインでも対面でもいいので、30分~1時間程度でも、起業してかつチャレンジし続けている人が、今後の構想やその進捗、行き詰っている所などを先輩経営者に相談して、逐一フィードバックが得られるような環境が必要かなと思います。

―起業に興味のある学生がやっておくべき事があれば教えてください
興味関心があるくらいの段階で、特にリスクがないなら飛び込んでしまうのもいいと思いますが、それよりももっと本気で取り組んでいきたいのであれば、やる前に「なぜ自分がやるのか」の深堀りをし、自分の軸を持っておいた方がいいと思います。
もちろん楽しいことはありますが、起業への道のりの9割は大変なことなので、つらい時でも本気でそれを乗り越えていくための自分の軸を持っておくことで、その長い道のりを走り切る事ができるのではないかと思いますね。

―就活生をはじめとした大学生・高校生に向けて伝えたい事はありますか
若い時の失敗はいくらでも挽回できるので、その時期に抱えているリスクを考えるよりも自分で色々と飛び込んでみるのが大事です。
成功には運やタイミングの部分も強くありますが、失敗には大抵共通項があるので、そこを自分の経験としてストックする事ができれば「これを避ければ自分は上手くやっていける」ということも見いだすことができます。
若い時だからできる事に飛び込んで頑張ってみることが、後々、年を重ねた時の糧になると思います。

貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました!

○インタビューをしてみて

とにかく菅原さんのアクティブさに圧倒されました!
事業を始めるとときに「何も分からないからこそ飛び込む」とおっしゃっていたことから始まり、インタビューをしていた中では「起業当初の課題の深堀りをするとき、お年寄りが何を求めているのか知るために、通学中に見かけたお年寄りを手伝いながら話を聞いた」というエピソードまで登場し、菅原さんが若者に向けて伝えてくださった「リスクがないなら飛び込んでみたらいい」という言葉通りのアクティブな精神性が見えたような気がしました。
菅原さんは、休みの日も何もしないで過ごすより動いていたい性分で、実際に休日はあちこちに飛び回っているとお聞きし、常に事業の事を考え動く、この働き方が天職なのだろうなと感嘆しました。

そして、菅原さんのアクティブさが問題解決の糸口をつかみ事業を展開させるきっかけになり、今も様々なことに挑戦し、事業を発展させていることを考えると、菅原さんのいう「まず動いて、挑戦してみる」という気持ちを持つことは、起業をするにしても、他のところで就職するにしても、または学業や部活・サークル・課外活動など他の全ての活動においても金言になるなと思います。
「若い時の失敗はいくらでも挽回できる。やってみることが今後の糧になる。」という言葉に私もハッとさせられました。
「今の失敗も成功も、今後の自分の役に立つのならやらない手はない!」とやる気が湧いて、自分が今やろうか悩んでいることをやってみようかなという気持ちになりました。

「とりあえずやってみる」ことが、自分のやりたいことや新たな地元の魅力や問題の発見、さらにはそれをステップアップさせるための人脈やヒントに繋がるかもしれません。
この記事を読んでくださっている皆さんも、何か一歩踏み出せていないことに挑戦してみてはいかがでしょうか!


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