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はじめてアナログゲームの企画を書いてみて|企画案作成の振り返り

はじめに

みなさん、ごきげんよう。

昨日は投票日だったが、みなさんは投票所に行っただろうか? 私は行った。非常に悩ましく、最後までポスターの前で「あーでもない、こーでもない」と自問自答を繰り返した。個人的には、野党共闘にもやもやを感じる選挙であった。

チーズハンバーグ、おろし大根ハンバーグおよびデミグラスソースハンバーグのラインナップが存在する洋食チェーンが存在するとしよう。そのお店のオーナーが「お客様の住んでる地域毎に、お店の方で一個だけハンバーグの種類を選んで提供させていただくのでご理解いただきたい」と一方的に決めたと仮定する。もし、私がそのお店のヘビーユーザーだったら反対するだろう。

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兎にも角にも、みなさまお疲れ様でした。
おばあちゃんに見知らぬ人に対して政治とハンバーグの話を持ち出してはいけない、と教わったのでハンバーグの話はここまでにしたい。

さて、今日の本題に入りたい。

唐突だが、先週のkoboくんが書いてくれたアナログゲームの振り返り記事はお読みいただけただろうか? 下にリンクを貼っておくので、未だの方はぜひチェケラウトして欲しい。

詳細は記事を参照いただきたいのだが、Noteの記事企画MTGの中で、私は「企画書ヨロシク」との依頼を受け、その日のうちにkoboくんへと企画書を送付した。

それが、今作『幕末スチームパンク』の前身となった「銀翼に栄光を」という対戦カードゲーム企画書である。このゲームは戦闘機カードを派兵して敵国の街と本営を攻撃するというシンプルなカードゲームであり、まさにぼくが「10分から30分で遊べる」と表現したゲームのひな型として非の打ちどころのないコンセプトだった。
(上記記事より引用)

無論、荒削りの企画書の為、色んなツッコミをもらうことになるのだが。

企画書の詳細に関しては追って公開したいと思うのだが、今回は「どうやって1日の間にゲームの企画書を練ったのか?」という点を、koboくんの記事のサイドストーリーとしてお届けできればと思う。

一番意識したこと

今回、企画案を提示するにあたって一番意識したことは、ズバリ「自分のアイデアを繋げて考えること」であった。

企画書にて提示した内容は上記の通り、各プレイヤーが自分の戦闘機ユニットを表すカードを配置して相手の陣営を破壊していくゲームなのだが、この内容にはかなり私の趣味や嗜好性が濃く反映されている。

koboくんのMTG後、「いっちょ企画書書いてみるかー」と思い立った私は、スライドにアイデアを表現する前に、軽くノートでアイデア出しを行った。

この時に出たキーワードは、「戦闘機」「ターン制ストラテジー」「将棋」であった。

私は無類の戦闘機好きである。特に、WWⅡのドイツ空軍の戦闘機が大好きだ。メッサーシュミット(Messerschmitt Bf 109)とか、めっちゃカッコいいから貼っておく。

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筆を走らせながら、リアルタイムなシミュレーションゲーム・アクションゲーム・TPS・FPSの題材として戦闘機が選ばれることは多々あるものの、ターン制ストラテジーゲームの題材として選ばれることは少ない、と私は直感的に思いつくことになる。そして、そのまま「ターン制ストラテジーゲーム」とノートに記入しておいた。

最後は「将棋」。これは、主ユニット・ルール・盤面に関するアイデアだった。

将棋というゲームをみなさん、ご存知だろうか?
近年では藤井聡太三冠の破竹の勢いが、主要メディアでも報道されることが多いので、将棋ファンもじわじわと増えているようだ。かのAbemaTVでも、「ABEMAトーナメント」が放送されるようになり、棋士をYouTubeで見かけることも多くなってきた。前置きが長くなったが、近年でもコアなファン層を獲得し続けているトラディショナルなストラテジーゲームであるといえよう。

この将棋というゲーム、「王将を取られたら負け(正確には、王将が詰んだら負け)」という、比較的明確で明瞭な勝利条件を持っている。また、駒の種類毎に、動き・役割に関する特徴がはっきりしている。
一旦ルールを理解してしまえば、老若男女を問わず楽しめるゲームだ。

「戦闘機」「ターン制ストラテジー」「将棋」......
ここまで書いたところで、「戦闘機のユニットをうまく使いながら、相手の陣地を破壊していく、ターン制ストラテジー」というアイデアがふわっと浮かんできたので、実際に詳細をスライドに書き起こしていく作業へと移行した。

今回、要素の一つとして「ターン制ストラテジー」を挙げたので、スライドに書き起こす際には他のターン制ストラテジーゲームのルールを思い起こしながら、時にそれらのルールをスライドさせつつ、企画書を練っていった。

このように、アイデア出しをスムーズに行うことが出来たので、企画書を短時間で仕上げることが出来た。

次に活かせる点

ここからは、次回企画書を書く際に活かせる点を書いてみたいと思う。

今回、一番成功した点は「アイデア出しがスムーズであり、かつそのアイデアが比較的優れており、開発チームに面白いと思ってもらえたこと」だと考えている。

アイデア出しがスムーズであっても、アイデアが優れていなければ、誰にも遊んでもらえないかもしれないし、開発チームを巻き込むことが出来ないかもしれない。アイデア出しがスムーズではなく、何ヶ月も寝かせたままでは、タイミングを逃してしまうかもしれない。時間が経てば経つほど、他の人・チームが同じようなアイデアに辿り着いてしまう可能性もある。

アイデア出しはスムーズに。そして、100点満点ではなくてもいいので、60〜70点程度のクオリティを狙っていけば良いのだ。チームメンバーが「それ、いいじゃん」と乗ってくれれば、後は自ずと磨かれていく。

結局、この企画自体も「戦闘機もの」から「幕末スチームパンク」へと移行していった。戦闘機を題材としたコンテンツがどこまでウケるのか未知数だったことと、ひねりがそんなに無かったことが理由として挙げられる。一旦走り出してしまえば、アイデアは磨かれていくのだ。

アイデア出しのポイントもまとめておくことにする。
お題に縛りがない場合には、自分の好きなものを取り敢えず書き出してみること。それらの共通項について考えてみたり、アイデアをスライドさせてみたり、繋げてみたりすることで新しいものを生み出すことができるのかもしれない。

ぜひ、仲間内でカジュアルゲームを作りたくなった際には参考にしていただければと思う。

まとめと、今考えていること

さて、ここまでつらつらと書いてみたが、我々は未だ何も成し遂げた訳ではないので、ここからギアを上げてリリース迄ゲームを磨いていきたいと考えている。

この企画が始まってから、もう半年が経過しているのだが、ようやく形になってきたところだ。実は11月にはテストプレイも控えており、更に磨きがかかるのではないかと期待している。

他の人に「アナログゲームを作ってるんですよー」という話をすると大抵驚かれる。それと同時に、「楽しそうですね」という言葉を掛けられることが多い。

そう、アナログゲームを作るのは楽しい。一人でも出来るし、他の人を巻き込むともっと楽しい。多少の出費は覚悟する必要があるが、それでも他の趣味に比べたら出費は少ない方だ。何より、自分の頭で考えたアイデアで、世界に向けてプロダクトを発表できる(世界と戦える)分野であり、非常に興味深い分野だ。

さて、今日はここまでにしたい。
朝晩、かなり冷えるので、ご自愛ください。

(kobo_taro/ ボードゲームプロジェクト)
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(taro)

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