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私ができる農業を通じた課題解決とは-Ep10-

農業で補助金も融資も受けられない。
面積も広くないから売り上げも立たない。
このままではすぐに破綻してしまう・・・

農業ができる社会課題の解決とは

新たな道を模索しようと思っていた時に
東京都が運営しているTokyo創業ステーションを紹介していただきました。
ここは創業支援をしている窓口で
起業の相談やセミナーを受けられます。
はじめのうちは、新規就農≠起業だと思っていました。
農業を新たに始めることと、会社を起こすとでは全く意味合いが異なると思っていたのです。

初めのカウンセリングで、中小企業向けの創業助成金があることを紹介されました。
農業の補助金や融資などは調べて知ってはいましたが
中小企業向けの補助金や融資などは全く知りませんでした。
そもそも農業は中小企業には含まれないと思っていたのですが
担当の先生からアドバイスをいただきました。

「農産物の生産だけでは対象にならないけれど
農業を通して、社会課題の解決のサービスを提供ができればいいんじゃない。
あなたは農業を通して、どんな社会課題を解決したいの?」

起業するときに大切なのは、自分がやりたいことを実現するだけではなくて
誰かの困っていることに寄り添うこと、
課題解決に価値を生み出して対価をもらうことだと教えていただきました。

創業助成金を受けるにはTokyo創業ステーションで事業計画書を作成し
担当の先生と何度かやり取りしたうえで認定書をもらい
初めて助成金の申し込みができます。
助成金は受けられるか分からないけれど、
もっと企業的に農業を見たい。きちんと事業計画書を作成して
ちゃんと事業を成り立たせたいと思い相談に通うことにしました。

もう一度、農業について見つめなおす

事業計画書を作成すると決意したものの
締め切りまで残り4か月くらいしかなくしかも一番の繁忙期。
東京都に提出した経営計画書は作っていたし
一から作り直すことは容易ではありませんでした。

アカデミーの講義が終わってから計画書を持って相談に行きました。
ビジネスとしての考え方、誰がどのようなことを望んでいるのか。
農業を全く知らない人にサービスの価値をどのように伝えるのか。
説明があまり得意ではなく、資料作りも慣れていないため
本当に締め切りとの戦いでつらかったです(笑)

まわりの農家さんが悩んでいること
就農する地域のお客様が望んでいること、困っていること
農業を通じてできることはなにか。
今の現状から提供できるサービスとはなにか。

考えに考えてふと気が付いたことがありました。

コロナ禍での農業への関心の高まり

独立しようと決めていた当初は
飲食店向けの野菜の生産を考えていました。
しかし、アカデミーに入講する時期にちょうど新型コロナウイルス感染が広がり
飲食店が軒並み影響を受けていた頃でした。

外出自粛で行動が制限される中、
地元の直売所やコインロッカー式の農産物直売所が注目され
地元の農家さんに目を向けられるようになりました。

またおうち時間の活用で、家庭菜園や収穫体験など
身近に体験できることが注目され
農業が脚光を浴びることになったのです。

そこで注目したことは、家庭菜園を始める人は多くても失敗して続かない、
体験農園を借りてもやりきれなくなって畑が荒れてしまう現状でした。
YouTubeや本、SNSでも栽培技術は勉強できますが
なかなか直接教えてもらえる機会はまだまだ少ないです。
そこで、農作業を体験しながら勉強できて収穫を楽しめたら
農家さんもお客様もwin winになるのではと思いました。

怖い農家のおじさんではなくて
若い女性であれば、今まで挑戦したことがなかった人でも
始められるかもしれない。今までの経験を活かしてビジネスモデルにできるのではないかと思い計画書に落とし込んでいきました。

事業計画を認定してもらい
なんとかぎりぎり創業助成金の申し込みに間に合いました。
結果は無事に採択していただきました


ところが思わぬ落とし穴がありました。
その話はまた後程・・・

つづく

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