![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29526597/rectangle_large_type_2_e46e1d77e1ecfe555848ea0ea4abd916.png?width=800)
傘のナチュラルシェアという謎理論
執筆者・東京人
「この世には自転車と傘は盗んでもOKと考える人がいる」と友達から聞いたことがあります。その背景には謎の理論があるのです。
この話は昨日の大阪人の記事「イギリスでは自転車に乗る人が少ないのに、なぜ自転車が盗まれるのか」を読んで思い出しました。
何を隠そう、彼の自転車を盗まれてしまったの原因は僕なのです。
昨日の記事でも少し触れていたのですが、あれは冬のとても寒い夜でした。深夜2時くらいに図書館から出た時、かなり強く雨も降っていたので急いで帰ろうと自転車を止めたところに行ったところ・・・ないのです。
いやいや、そんなわけないよな。さすがにあるって。
あれ、どこに止めたっけ?えーっと、まさかね。
嘘だろ。頼むって。誰か嘘だと言ってくれ。
まじでないやつじゃん・・・。
みたいな感じでした。20分くらいうろうろしましたが、その努力もむなしく。深夜2時大雨の中ずぶ濡れになりながら、寮へと歩いて帰りました。自転車だったので傘も持っていなかったのです。
深夜まで遊んでいて盗まれるならまだわかる。でも、今回は勉強していただけなのに・・・。とりあえず、いいネタ出来たと思ってインスタのストーリーにあげました。現代っ子。1人だけ友達が慰めてくれました。
でも、借りてた大阪人には「盗られてのんきにインスタなんかあげてるんじゃねえ!」と怒られました。プラマイゼロ。
てか、自転車盗られてる時点で大マイ。
ただ僕は声を大にして言いたいです。「なんで雨の日、しかも深夜に盗むんだ!」と。「そこ!?」となるかもしれませんが、このシチュエーションで盗むということは確実に計画的犯行です。
ちなみに僕は実家においてあった自転車も盗まれたことがあります。その自転車はパンクしていたのにもかかわらず、です。そんなの盗むだけで心と体に来るダメージ半端ないだろと思います。いや、そういうやつはもともと罪悪感とかないのか。
許せない・・・。
といった自転車盗まれた話をある友達にしたところ、その人から(これまた別の友達が言っていたらしいのですが)冒頭のことを言われました。「この世には自転車と傘は盗んでも良いと考えている人がいるらしい」という主張です。
でも、その裏にある理論がすごいのです。これは傘で考えたほうがわかりやすいかもしれません。
その人の友達曰く「例えば、ある人が他人の傘を盗んだとする。そうすると、盗まれた人は自分の傘がない。だから、その人も別の人のやつを盗む。結果的に傘は盗まれ盗みを繰り返すことでぐるぐる回っており、傘を持って帰れない人は出ないはずだ」と言うのです。「自分が室内にいる間に新たな出入りもあろだろう。雨がやんでいれば傘立てには持ち帰り忘れたものが残るはず。だから本数が足りなくなることはない、みんなハッピー」とも言っていました。
いやいや、なんて横暴な傘のナチュラルシェア理論。
さすがに考え方がジャイアンすぎる。てか、ジャイアンでもきっとこんなことは考えない。
でも、ちょっと待てよ。傘のナチュラルシェアはありかもしれません。所有しているから盗まれると辛いという発想になるのです。だったら最初から所有しなければいい。全傘にGPSをつけしっかりとアプリで管理し、雨が降ったら街中にある傘立てから借り、その後返却します。破損したり返さなかった人は自動で罰金が撮られる仕組みにすればいいのです。
と思って調べてみたらなんともう既にこのサービスありました。結構有名らしいです。シラナカッタ・・・。
私たち日本人の一人あたりの傘所有本数、ビニール傘消費本数は共に世界で1位だと言われています。毎年日本で消費される傘は年間約1.2億本~1.3億本。そのうちの6割にあたる約8,000万本がビニール傘でその多くは半年以内に地球に埋め捨てられ続けています。地球環境のためにも、毎年約8000万本の消費を続けていいとは到底思えません。
浅はかでした。僕は盗まれないためのシェアを考えましたが、地球の環境や人々の生活の質の向上を考えて、こんなサービスを始めている人がいたんです。素敵すぎる。日本に帰ったら使ってみたいです。
盗まれないという観点でいうと、イギリスを見習って雨が降っても傘をささないスタイルを採用するという方法もあります。正直豪雨や長時間雨が降ることも多く、傘を持っていないと再起不能の大ダメージを受けやすい日本の気候だと難しい気もしますが・・・。とはいえ、ブリティッシュ・スタイルなら盗まれる心配はありません。
そもそも傘にせよ、自転車にせよ盗む人がいなくなってくれれば終わる話なのです。でも、そうもいかないんですよね。だから結局盗まれる側がどうにか考えるしかないのです。イギリスでも日本でもそこは変わりません。
自転車を盗んだやつら、せめて大切に使ってくれよ・・・。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?