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地方のお店がギフトに選ばれるお店になるためにするべきたった1つのこと

2年前、京都の伊勢丹さんで持ち込みラッピングサービスのイベントをさせていただいた時、担当さんから聞いた所、やはり23日が1番ギフトが出る、とおっしゃっていました。

みんな結構ギリギリなのね、と思っていたら、本命や絶対これじゃないとだめ、という人は1,2週間前がピークだそう。

あとは今日(23日)や明日会う人のために、パーティーで複数買いする人、あの人に用意したなら、この人にも、のような需要がある様子。

義理のお母さんに用意していたけど、やっぱりお義父さんにもいるかな、とかですかね(笑)

今夜の駆け込み需要に備えて、日中は万全な体制で挑みましょう!

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さて、私はギフトに選ばれるお店作り、というのをモットーにコンサルティングのお仕事をしているのですが、なぜあなたのお店はギフトに選ばれたいと思うのでしょうか。

1.ギフトに選ばれたら、客単価が上がる

2.ギフトに選ばれたら贈られた人がおいしいと思って買ってくれる

と思ってる方がほとんどかと思います。

私のクライアントさんでもご依頼いただく動機としては、ほぼこの2つです。

「1」については、確かに雑貨店などで自分用にハンカチなど消耗品を買っていた人が、出産祝いで今治タオルを贈る、ということであれば客単価が上がったことになります。

しかしケーキ屋さんなどで、いつも自分と家族用にショートケーキを5個買っていた人が、ちょっとした手土産で、ラスクを一袋だけ買ったとき。

客単価は下がってますよね?

なのでギフト=高単価、とは限りません。

「2」についても、自分の都合のいい想像が入っています。

以前お歳暮のCMで「ハムの人」というのがあったのを覚えていますか?

「あの人はいつもハムを持ってきてくれる」という「あるある」なエピソードをうまく表していましたね。

では少し想像を働かせてみてください。

この家族は、あのハムおいしかったから、今度買おう、と思って、実際に買っているでしょうか?

私は、「来年もあのハム楽しみだな」っていって買わないようにしか思えないんですよね。

なぜなら、このお歳暮にもらうハムは、(おそらく)お正月などに食べる高級品で、朝ご飯にハムエッグで使うようなハムではないからです。

実際このハムのCMは丸大食品さんなので、お歳暮にもらって、朝ご飯用にやっぱ丸大食品さんのハムだよね、と買うことはあると思います。

が、私たちのような、全国に卸してもいない、地方に1,2店舗あるだけのお店なのに、もらった人が

「ギフトでもらったから、わざわざそこで買おう」

「取り寄せてまで買おう」

と思う人(先様)がどれだけいるのか、ということ。

もしそうしたいのであれば、どなたでも使っていそうな楽天やアマゾンに出店するなど、相応の仕組みを作らなければいけません。

それよりも地方のお店がギフトに選ばれるお店になるのにたった一つのこと、それは「この町で“ギフトといったらあそこ”」というお店になること。

SNSやネットショップの中で業界1位になるのは難しいかもしれませんが、その町で一番になることは可能だと思います。

例えば、愛媛県内子の宮栄さんで以前アドバイスさせていただいたディスプレイ&POPですが、

【ビフォー】

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【アフター】

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↑これで観光で来られている方や、出張で来られてそうなビジネスマンが、まとめ買いをしてくれるようになったそうです。

私自身、初めて内子に訪れた際、商工会の方がいろいろ案内してくださいまして。

和ろうそくやお醤油などを購入させていただきました。が、それはあくまで商工会の方のガイド(お勧め)があったからで、それがなかったら、ふわっと気になるお店に入っては出て、最終的に

「何にもなかったな~」

で帰っていたかもしれません。

実際そういうお客様も多そう。そこに

「内子土産はコレ」のPOPを見たら、

「あ、そうなんだ」って買ってもらえるんだと思います。

ネットショップがライバル、と言われて久しいですが、私自身たくさん地方に出張に行かせてもらって実感しているのは、実店舗があることを生かせてないということ!

ネットショップが台頭して、お取り寄せも全国からできる、だからこそ、「ここでしか買えない贈り物」が引き立つんです。

私自身、京都からクライアントさんのところに行くときに手土産などを持参することもあるのですが

「あ、これ最近東京駅にも入りましたよね!」

ていわれちゃうとガッカリ・・・しますね・・・。

ネットショップでなんでも手に入るからこそ「ここでしか手に入らない」が貴重になっていく時代になるのではないでしょうか。

今回は観光客の方が、という例でしたが、観光地ではなくても

「息子が帰ってくるからお茶菓子に」

「東京の子供に地元のお菓子だから、食品と一緒に送ってやりたい」

「〇〇町の名産と言って贈りたい」

という需要は、地方ほど多いと感じてます。

ぜひあなたのお店でも町内、市内で「ギフトと言えばあそこ」というお店を目指してみませんか?

※という話を書きながら、宮栄商事さんもネットショップされてます。ご興味がある方は内子に訪れてもよし、ネットショップでお取り寄せしてもよし。

↓ギフトに選ばれるお店作りをしたいなら!コンサルティング、店舗ディスプレイ、POP、ラッピングの研修、ご依頼ください。小林れい


小売店のブランディングから一歩踏み込んだ、理念や想いを形にするお手伝いをするコンサルティングをしています。店舗ディスプレイ、POP、ラッピング、ライティングで見せる発信のコツをお伝えしています。