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百物語 第五十一夜~第六十夜

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百物語 第五十一夜から第六十夜までをまとめたマガジンです。
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#怖い話

百物語 第五十三夜

東北のある町に赴任していた頃の話だ。
その町は由緒ある行事から、馬を神聖な動物としていた。

赴任先での生活に慣れはじめた頃、
数えるほどしかないこの町にあるスナックへと入った。

飛び込みで、しかもひとりで来る客はめずらしいのか、
少々警戒されているようであったが、それでも常連客らしき男が
話しかけてきてくれて、うまく店に馴染むことができた。

いい歳をしてオカルト好きな私は、
常連客の男にずっ

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百物語 第五十四夜

三年前、地区社協に入っている友人から、ボランティアをしてみないかという誘いがありました。

週に一度、一人暮らしのお年寄りの家を訪問する、“見守り”活動。

長いこと趣味もなく、仕事と家事だけをやってきた私は、新しい世界を覗いてみたい気持ちもあり、二つ返事で引き受けました。

思い返してみれば、最初の頃は大変でした。

近年、お年寄りを狙った犯罪が増加していることもあってか、新顔の私は大いに警戒さ

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百物語 第五十五夜

上の娘がまだ二歳だった頃、家のあちこちに「お化けがいる」と言い出したことがあった。

居間のドアのガラス部分には「お顔お化けちゃん」、部屋のそこここをうろちょろする「ねこちゃんお化けちゃん」、そして廊下には「目玉お化け」。

小さい子ども特有の微笑ましい想像の産物だろうと思っていたが、それなりに怯えて廊下を嫌がったりするので、このままでは完成しかけていたトイレトレーニングが頓挫するのではないか、と

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百物語 第五十六夜

友達の家の犬が苦手です。

一見何のかわりもないただのチワワですし、病気もなく、しつけもきちんとされていて、無駄吠えもありません。

私にも恐らくなついていると思います。
私もそれまでは遊びに行く度によく可愛がったものです。最近は少し…距離をおいて接しています。

以前遊びに行った際、友人がお茶の用意をしてくれている間に、私が抱っこして撫でていました。すごくおとなしく私に撫でられていましたが、友人

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百物語 第五十七夜

久々にKさんから連絡があった。
私は残業を切り上げ指定された居酒屋に向かった。

Kさんは私の元上司の友人であり、私が当時勤めていた会社の取引先社長でもあった。あの頃まだ大学を卒業したてで生意気盛りだったぺーぺーの私をなかなか気に入ってくれ、入社後半年もするとしょっちゅう二人で夜の街を飲み歩くようになっていた。

その後、同棲していた彼女と別れたことを機に、私が会社を辞めた後も、Kさんとの交流は無

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