靴屋で働く新人さんへ~不安を減らして立ち回るアドバイス~

こばです!

5年弱靴屋として一人で活動していました。ただ、ひょんなことから別の靴屋に転職し、再び新人販売員となって働いています。(靴関連の仕事としては累計10数年ぐらい)


久しぶりの新しい

  • 環境

  • 人間関係

  • 靴のラインナップ

など「ルーキーとして新しい体験」ばかりな毎日で楽しく過ごしています。

ただ、久しぶりの新人になって思ったのが「教えてもらえないことがあるけれど、これができていたら評価されるなぁ・・・」というものがあることです。

冒頭でも述べたように、わたしは靴屋として10年以上の経験があります。だから、分かっていることも多いのですが「はじめて靴屋で働くひと」は気づきにくいところもあるなぁと新人となって思いました。

ということで今回は、オールドルーキーから見た【新人の靴店員が不安少なく活躍するためのアドバイス】をちょっとだけご紹介します!


高い靴は悪くないというマインドセット

はじめて靴屋で働くひとの中には、「今まで1万円を超える靴を買ったことがない」人もいます。決して悪いことではないのですが、この感覚を基準に売り場に立つとお客様に不安を与えることがあります。

お店によっては取り扱い商品の中に、数万円を超える靴があります。今まで多くの新人さんを見てきましたが、これらを販売するときに「靴なんて数千円で買えるのに、こんな高いものを売ろうとしている・・・」という罪悪感をもってしまう方もいます。


大丈夫!そこに引け目を感じてなくて大丈夫ですよ!


何にでも高級なものってあると思います。例えば車なんて分かりやすいですね!中古の軽自動車は数十万円で買えますが

  • フェラーリ

  • ポルシェ

  • ブガッティ

など1千万円あっても買えないような高級車があります!中古でも500万円はする。ここで質問なのですが、フェラーリが数十万円で売っていたとしてあなたは買いますか?

安すぎると、逆に怖くて手を出せませんよね?


そのような感じで靴にもグレードやランクのようなものがあります。

数十万円する靴も世の中にはたくさんあります。中には百万円超えも・・・お客様はそれを承知で買いに来ている人も多いですし、常連さんともなれば、今までの価格から大きく変わったらそれはそれで不安に思われるでしょう。

いつも行くスーパーの鶏肉が極端に安くなっていたら「産地」を確認するしちょっと警戒するでしょ?

そんな感じで靴を買いに来るお客様は、今まで数万円の靴を

  • 買ったことがある

  • 見たことがある

  • 友達が持っている

方が多いです。とくに30代より上になると「良い靴は数万円ぐらいする」という知識や経験のある人が多いです。あなたが売ろうとしている靴は法外に高いものではないですよ!

罪悪感はかえってお客様を不安にさせてしまうかもしれません。上司や先輩のように落ち着いて望みましょう。

※商品を検索してみてください。お客様はあなたと同じ価格をネットや店頭で見ています。金額が大きく乖離していなければ正常な靴です。


最初は20%の商品だけ覚える

お客様から◯◯な靴ほしいんですけど・・・
おすすめな靴ありませんか?

なんて質問・相談は日常茶飯事です。慣れてきたらアレが良いですよ!これが良いですよ!なんて言えるのですが、商品知識も乏しい最初の頃は不安ですよね?

わたしもそうでした!

そこでおすすめなのが、パレートの法則に則って知識を蓄えることです。

パレートの法則・・・20%の商品が利益の80%を生む

という人や物に当てはめて語られることの多い2・8の法則です。

つまり、新人として勤務しはじめたあなたが、即戦力として活動するのなら【80%の利益を生む20%の商品を覚えてしまう】ことが最も効率が良いです。

いわゆる人気商品ですね!

これは分かりにくいところもあるので、上司や職場の先輩に「最も売れてる商品を教えてください!」という相談から「では、2番目3番目に売れてる商品も教えて下さい」で売れてる商品を聞きましょう!

それを徹底的に調べたり、履いたり、上司に靴の特徴なども聞いて「この靴に関してはめちゃめちゃ詳しいよ!」と自信を持って言える程度になりましょう!そうなったらめっちゃ気が楽ですよ!

極端な話、最初の頃はその靴をお客様に勧めて合えば販売、合わないなら別のスタッフにバトンタッチする程度で良いと思います。得意なことで勝負しましょう!

何でもそうですが、中途半端が最も弱いです。まずは自信を持って紹介できる商品を作りましょう!そして、ちょっとずつ「この靴に関しては詳しいよ!」の商品を広げていくと不安少なく対応がしやすくなります。

勝てる勝負をしましょう!


念のため1サイズ上も履いてもらう

「このサイズで良さそうですね!これでいきましょう!」となったとしても「念のため1サイズ上も履いていただいてよろしいですか?」でサイズの最終確認をしてもらうと失敗しにくいです。

1サイズ上を履くことで

  • 踵が抜ける

  • 履き味が悪くなる

などあれば、「やっぱりあのサイズで間違いなさそうですね!」とお客様の安心感に繋がりますし、1サイズ上げても履き味に影響がないのであれば、お客様の好みに合わせて選んでいただくとより安心感があるのかなと思います。

※どっちでも良い靴は、足に合うストライクゾーンに収まったサイズ感なことが多いです。実際に使用される際に今履いているソックスやタイツより「薄いもの」を履かれることが多いなら小さめ、「厚いもの」を履かれることが多いなら大きめを選ぶと失敗しにくい。

また、店の中で試着した分には問題なかったけれど、1時間歩いたら痛くなった・・・ということも多々あります。そういう経験あるでしょ?最初の分からないときは「1サイズ上げても問題がない場合は、上のサイズを提供する」とそういうリスクも避けやすい。

靴って伸ばすのは難しいけれど、靴の中に敷いてサイズを詰めるのは簡単です。しばらく使って靴がゆったりしてきたら厚み調整のシートをお渡しすることで対応もしやすいのでおすすめ。

もちろん、繰り返しですが「1サイズ上を履いても問題がなかった場合」に限ります。


最初の時期に大事な3つのこと

  1. 高い靴は悪くないというマインドセット

  2. 最初は20%の商品だけ覚える

  3. 念のため1サイズ上も履いてもらう

これだけ覚える、実行できるだけで「この靴をください」と自分から買いに来られるお客様に販売しやすくなります。まずはここをしっかりできるようになりましょう。

この対応がスムーズにできると不安も心配も少なくなりますよ!

積極的なお客様は上手くさばけるようになった。でも、「ちょっと見に来ました」「軽く話だけ聞かせてください」のような買う気が高まっていないお客様に上手く販売できない・・・となったら次のステップ!

また次回お会いしましょう。


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