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小林十之助
2024年4月4日 09:24
芥川龍之介が志賀直哉的なものを書きたいと願いつつ、書けず、案外菊池寛的なものが残っていくのではないかと考えていたことは広く知られていよう。勿論それ以外にも色んな作家に関するさまざまな意見があるけれど、菊池寛を認めていた、というのは一つの事実である。 庄司薫の薫君シリーズでは、主人公の浪人生がゲーテとシェイクスピアが好き、という設定にされていて、最近ではカフカとドストエフスキーに夢中という典型
2023年6月26日 09:16
この話はもう誰かが書いているような気もするけど、念のために書いておく。 大体ね、「三島由紀夫を戦後派に括ることがおかしい」という時、どうしても戦中派というか実際に戦争を書いた大岡昇平や野間昭なんかが邪魔になる訳なんだけど、そういう意味でこそ三島由紀夫は戦後派なんだと見做すこともできなくはない。「戦後」を書いたから戦後派だと。 しかしむしろ『仮面の告白』にせよ『金閣寺』にせよ、それから『豊