泳げるようになったから仕事を辞めた
先日、お客様から伺った話で、とても大切なお話だなと感じたのでブロブに残しておこうと思います。
ども!長野県長野市にあるフィットネスクラブの支配人をしているこばやしです。シニア向けのフィットネスクラブや子ども向けスイミングの運営をしたり、万が一の時に役立つ救急法の普及活動もしています。
私、水泳が本当に面白くなった時に仕事を辞めてもいい!と思えたの
ある時、70代の女性と何気ない会話をしていた時にでたお話です。これを聞いた時に、仕事をやめるきっかけが水泳だなんて話聞いたことがなかったので、「えっ!?水泳でこの方は人生が変わったんだ!しかもそれで仕事をやめるなんて!」と私はとても驚きました。
今から20年前。その女性は自営業を営みながら、仕事の疲れが祟ったせいか、足腰が悪くなってきてしまい、医者へ行ったようです。そこでお医者さんからは、「プールへ行きなさい」と言われ、素直にそうしようと思いました。
ちょうどその時にクラブはオープンし、見学へ行ったその足で入会を決め、次の日からプールを使いだしたとのことです。
泳いでいる人がうらやましかった
その時は60代。仕事をしながらプールを使う毎日でした。しかし、始めたものの泳ぐことは出来なかったので、隣で気持ちよさそうに泳ぐ方を横目に、もっぱら水中ウォーキングをしている日々だったようです。
クラブのプールでは、泳ぎを習うことができるレッスンがあります。大体3コースで20名ほどでやるレッスンですが、顔に水をつけて潜るレッスンから、バタフライまで泳ぐレッスンまで多様にあります。
ウォーキングばかりしている毎日でしたが、ある時思い切って泳ぐレッスンに参加し、少しずつ泳げるようになってきました。もともと、このクラブは昔からあるクラブを移転し、リニューアルオープンしているため、全員が初めての初心者ではなく、すでに何十年も水泳をやっている大先輩方がいる状態でしたので、初めはその中に入って泳ぐことがとても緊張したようです。
でも、レッスンが終わり、皆さんがプールから上がった後、のびのびとひとりで泳ぎはじめ、もくもくとレッスンの復習をしたり、自分なりに泳いでいるうちにみるみる泳げるようになってきました。
泳ぐことが楽しくて楽しくて仕方なかった
ぜんぜん泳げないところから始まり、やっと25m泳げるようになり、50m、100mと徐々に距離を伸ばしていきました。50mを何本も続けて出来るようにもなり自分に自信がついたころ、
水泳って、なんて楽しいんだろ!毎日が楽しくて楽しくて仕方ない!
という今までに感じたことのない、楽しみと充実感、喜びを感じる毎日を送っていたようです。いまでもその時の様子を鮮明に覚えていて、自分でもその感覚は初めてでとても楽しかった!と言っていました。
そして、そう感じられた時、長年続けていた、自分で興したお仕事をスパっと「やめる!」と決められたそうです。そして、当時を振り返っても後悔は一切していないとのことでした。
だって、楽しかったから!
人生には、いつもいつも選択を迫られます。時にはその選択に迷うこともあるでしょう。そんな時の一つの考え方として、「楽しい」を基準にするって素敵だと思いました。
人は朝起きてから寝るまで、生まれてから死ぬまで、毎日毎日、選択をして決めています。目が覚め、起きるか起きないか。服をどれにするか、何から着るか。車で車線はどこを走るか、そこを曲がるか。もうありとあらゆる選択をしていますよね。
簡単な選択から難解な選択。人生の選択から日常の選択。意識的に決めている事と無意識的に決めていることがあると思います。今回のお話を聞いて、もし、選択の沼にはまったとしたら、「楽しいからこっち!」と決めてもいいかなと思いました。そして、そう思ったら、なんか少し楽になった気がしました。
あと、ウチのクラブで水泳を習い、そんなにも水泳の楽しさを感じていただけたことに涙が出そうでした。ありがとうございます。元気もらいました。感謝。これからもいつまでもお元気で!
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