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長野市フィットネス事情の今〜コロナ前までのクラブと、コロナがやってきたときの事

ども!長野県長野市にあるフィットネスクラブの支配人をしているこばやしです。クラブは善光寺まで歩いて行ける距離にあります。シニア向けのフィットネスクラブや子ども向けスイミングの運営をしたり、万が一の時に役立つ救急法の普及活動もしています。学生時代水泳部からの水泳経験を生かして、プールでレッスンもやっています。

競合ひしめく長野市のフィットネス業界でどこも生き抜くことに必死だったところにコロナの追い打ち。「選択と集中」でこの荒波を乗り切ってやろうと今年1月にシニア向けクラブにコンセプトリニューアルオープンしたフィットネスクラブのお話です。

さて、今回は新型コロナウイルスがまん延し始めた昨年のお話です。是非、前回の激戦区!長野市のフィットネスクラブの昔と今もご覧ください。

他のビジネスをされている方も、このブログがきっかけで考え方の転用が出来るなら幸いです。


▼このままではダメなのはわかっている。でもどうすればいい?「モノ」ではなく「コト」が必要。

前回からの流れで、コロナ以前の話ですが、長野市のフィットネス業界は競争力が激化し、各種店舗がひしめき合っている状態だという事をお話ししました。

この荒波の中、私たちは開業当初からずっとやっている子どものスイミングスクールと大人のいわゆる昔ながらの総合型フィットネスクラブをやってきましたが、やはりここ最近は、長野市内のクラブ形態細分化が進み、当クラブもその煽りを受け始めました。他の同業者も同じ状況だったとは思いますが、従来通りのままでは、会社が立ち行かなくなることも十分考えられたし、何よりもお客様のニーズに応えられません。

若い方は入会するのですが、すぐに辞め、シニアの方が残ってくれる図式はどこのクラブも同じ状況だとは思います。シニアの方及び、昔からいる方がずっと続けてくれるため、当クラブの年齢構成は50代以上の方が8割にもなっていました。おそらく、他クラブよりも割合は高いと思いますが、もしかしたら、これは、40年の歴史がその理由なのかもしれません。

クラブの形態は、プール、ジム、スタジオがあるいわゆる3種の神器がそろった総合型フィットネスクラブであり、朝9時から夜の22時まで丸一日の営業するクラブです。すべての年齢層に対して満遍のないサービスを心がけていました。スイミングスクールからのフィットネスクラブの為、プールを使われるシニアのお客様も多いことが特徴です。当初、数個だった会員区分は時代の流れと共にその数を増やし、会員区分は18個もありました。その時その時の状況を色々と考え、試行錯誤で乗り切りここまで運営した証でもあります。

昔は真新しいサービスも、今ではスタンダードとなり、他社との違い、マネされない独自な事、専門的な事が必要となりました。そう、「コト=事」が必要でした。「モノ=物」はどこも一緒で、例えば、マシンを入れ替えても、今どきのラーメンはどこもうまいと一緒で、今のマシンはどれもいいものなので違いはありませんし、会員区分だってすぐ真似されてしまう。ちょっと変わったことをしてもすぐにマネされスタンダードになってしまいますが、「コト」はオリジナルとなります。例えば、会社の物語で合ったり、そこで働くスタッフの想いや、クラブの考え方、使命や、理念などです。その「コト」があるからエフバイエーにいくわ!となるのですが、エフバイエーは、その「コト」を明確に伝えきれずにいました。

ここまで続けてこられたのは、今までの全てのスタッフ達の力であることは紛れもありません。この何十年間も皆様に利用していただいているので、選ばれる理由と、他とは違う「コト」はあるとは思いますが、それを明確に伝えられていない状況でした。

▼でも、このままではダメだ・・・

でも、今のままでは、いずれ埋もれる=選ばれなくなると思いました。これまでも、いろんなことに挑戦して、皆様からも喜ばれてはいたのは間違いない事実ですが、根本的な営業形態や方針を変える必要があるのではないか。つまり、選ばれる理由が必要ということ。この、40年の歴史は「コト」になることはわかっていて、他社が真似したくてもできないことはわかっていているが、それを生かせているのか。今のやり方は本当にお客様のためになっていて、地域のためになっているのか。今と同じことをやっていても変わらないのでは・・・

うっすらとわかっているヒントは「40年の歴史」。でもそれを「コト」に変えるにはどうしたらよいのか。こんなことを考えながら時間は流れていきました。

▼フィットネスクラブがコロナクラスターで槍玉に挙がる

しかし、そんなある日、世の中はガラッと変わりました。昨年からのコロナ騒動です。世の中は一気に変わり、業界が変わりました。人の流れが一切なくなり、人に対してサービスを行う私たち接客サービス業はモロに打撃を受けました。

昨年にコロナが流行りだしのころ、名古屋のジムでクラスターが発生しました。各メディアはそれを一斉に取り上げ、当初はフィットネスクラブが危ないなどとして注目され、多くの皆さんは不安感を煽られました。当時の安倍首相は、「ジムやビュッフェスタイルの会食を避け・・・」などのコメントが出たためです。

当初は、新型コロナウイルスというのもが、何者なのか、どんな戦法で人間に攻撃してくるのかがほとんど分かっていませんでした。とにかく3密を防ぐくらいでしたので、得体のしれないものに対し、極端に皆さん恐れていました。私もそうでした。敵がわからないうちは攻められないと同じで、相手が、何人の兵を持ち、どんな戦法が得意で、どのくらい食料があって、資金がどれだけあるなどの情報があって、初めて戦えると思うのですが、それらの情報がほとんどないので、何もできず攻められるのと一緒の状態です。守る唯一の術は、家から出ないでした。

なので、昨年初めての緊急事態宣言の時は、皆さん、一回やめるわ~とか、様子見ます~とかで一気にお客様が減りました・・・通っている本人よりもご家族が心配されているようでした。スポーツクラブやジムは危険みたいだからやめたら?みたいに家族に言われちゃってさーと言われる方が多かったように思います。

毎日来ていただいていたあの方もこの方も自宅待機でお見えにならない状況に・・・このままでは、昔からずーっと続けてきてくれた方の行き場がなくなってしまう…そんなことも頭をよぎりました。とても心配になったのを覚えています。

さて、どうするか・・・・クラブを立て直さないと・・・

私たちの進むべき道を考える大きな転換期が来ました。つまり、クラブがその地域に存在する意味、理由が必要とされるのです。

最後までお読みいただきありがとうございました!続きはまた今度。



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