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UbiComp 2023 Doctoral Consortium (カンクン・メキシコ)参加感想 🇲🇽

はじめに


このページはHCI Advent Calendar 2023の18日目の記事として書かせていただきました。

皆様こんにちは、アドベントカレンダーの季節、年の瀬ですね。
ドイツのカイザースラウテルン工科大学(RPTU)の博士3年の渡邉です。
絶賛博論を書いている最中なのですが、アドカレも書かせていただきます。

今回、何を書こうかなとテーマに迷走してたんですが、自分が今後経験することがない、また2023年ならではのことを書こうかなと思い「UbiComp 2023 Doctoral Consortium」についてお話ししようかなと思います。

現在、博士課程を邁進している方や、博士進学を考えているHCI研究者に届くと嬉しいです。では、書いていきます。




自己紹介

改めまして、こんにちは、渡邉洸と申します。
現在、カイザースラウテルン工科大学で博士課程をやっています。
元々はエンジニアとして日本で数年働いてからこっちにきています。

そんな話は別の記事に書いてるので、ご興味あればご覧ください。



UbiCompとは?

この話はHCI系の研究者には必要のない話ですが、僕の身近な人達(非研究者・理系じゃない)も読んでくださると思うので、簡単に説明します。

UbiCompは学会の一つで、Ubiquitous Computing から命名されています。

Ubiquitous Computing (ユビキタスコンピューティング)というのは

社会や生活のあらゆるところにコンピューターが存在するという、情報環境を表す概念

とか、至る所に存在する(ユビキタス)コンピューティングという感じで、正直世の中に存在するコンピュータ全般のことをさしています。

なので、この学会の参加者は、コンピュータを用いた何でも屋が集まる空間です。みんなバッグボーンも多少違うので、話も発散しがちです(笑)



Doctoral Consortium について

そんな学会の中には、Doctoral Consortium / Colloqium と呼ばれる、博士課程在学者のみが参加できるワークショップがあります。

このワークショップでは簡単にいうと中間発表を学外向けにするようなものになっています。

研究の目的や進捗を他大学の教授にぶつけることで、日頃話している指導教員とは異なる視点でアドバイスを頂いたり、他大学の博士課程学生と繋がれるため、若手研究者のネットワークが広がるような空間になっています。

HCI関連の学会の場合、DCはほとんど存在しています。なので、今回の記事を見て、参加したいと思った方はチェックしてみてくださいね!


UbiComp 2023 DC のここが凄かった

※ 今回の記事は2023年の場合なので、他の会議や今後もそうではないかもしれないことを念頭においてください。

その1:ACM内で掲載される

今回、僕がDC投稿をしたきっかけが指導教員が過去に同じ所に参加して体験が良かったことから参加してみました。

参加者の人数制限もあるため査読もあり、かつ、投稿内容はACMに載ります。僕の場合はこれです。

過去の論文をリファーして、自分の現在を整理できるので、博士課程のうちに一回は絶対出しておくべき、かなりお得かなという印象を持ちました。

博士号取得において、若手研究者でもあり、引用数は然程重要ではないかもしれませんが、長い目で研究者を続けそうであれば、博士の後半に投稿しないのは勿体無いと思ってます。


その2:ホテル宿泊費・参加費が無料

今回の衝撃はここでした!宿泊費・参加費(レジスト費)が無料でした。

チェアの方々に本当に感謝していますが、学会のDCサポーターの負担で、僕ら側の出費は無くなりました。

さらに今回が開催地はメキシコだったため、アメリカから来る学生(距離が近い人)達は渡航費まで負担してもらったみたいです。

僕はヨーロッパからの渡航だったので、飛行機などは自己負担という形でしたが、それでもレジストやホテルが無料だったのはかなり助かりました。

宿泊地のビーチでの写真:Presidente intercontinental hotel(Cancun)

CHIなどの大きな会議では、負担していただくことは、基本的にないと思いますが、UbiCompのサイズ感のお陰でおそらく実現したのかなと思います。

本当にラッキーでした!

その3:博士課程学生ネットワーク

僕含め、DC参加者全員が良かったと話しているのが、若手研究者同士で交流が深められたことでした。

同部屋だった米で博士課程の友人


僕の中では、体験として良かったのはこれですね。

今後の会議に参加した際に、友達に話に行けるというのは、現地参加の何よりのモチベーションにもなり、そのために研究予算も獲得しないとなと、研究モチベーションも上がります。

今回の参加者も色んな所からきていて、僕のように、ヨーロッパ・オーストラリア・アメリカ・韓国などから来てました。

日本人は僕だけ(ドイツで博士課程)だったので、日本からもDC参加者が増えると良いですね。研究所や自分の予算次第のところもあると思いますが、自腹切っても良い経験になるかなと思います。


まとめ

今回は「UbiComp 2023 UbiComp 2023 Doctoral Consortium (カンクン・メキシコ)参加感想 」を書きました。

実は初のアメリカ大陸(ワシントンDC経由)上陸だったので、人生の中でも良い経験になりました。

ぜひ、博士進学予定・進学中の方は、この機会を活かして研究者ネットワーク構築してみてはいかがでしょうか?

最後までご覧いただきありがとうございました!
実は動画でもまとめているので、ご興味あればご覧ください!

では!良いHCIライフを!!!

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