取り調べ資料18【カルテ記録α】
彼は記憶の混濁を起こしています、毎朝起きるたびに別の記憶を話していて、いまいち話にとっかかりが見えませんし、彼の話はとても整合性がなくって…
それでも、少しずつわかってきました…
とはいっても、彼の話はどこまでが本物の記憶で何処からがおかしくなってしまった記憶なのかもわからない状態なんですよ?
おかしくなった、だなんて本人の前で言わないでくださいね後藤さん。
もちろん、私は彼を救いたい、勝手なことかもしれんが。私は彼の望みを叶えてはやれなかったのだ。
望みってなんですか?
…篠崎さんの失踪事件、捜査を担当していたのは私だった。私は彼の家に家宅捜索に入ろうとしたんだ。そこで彼は私にSOSを出してくれていた。篠崎さんを助けて欲しいと、それが立場にこだわる私には、守ってあげられなかった。
?、つまりどう言うことですか?
それは…
それは僕から話しますよ
!?堊くん、起きてたのね。
後藤さんが調査に入った次の日、僕らは宮崎に行ったんです。
?それはまた、どうして…
もう…終わらせるために。
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