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AIに詳しくなりたい方必見!よく聞く言葉「ディープラーニング」をAI白書から解説!

ディープラーニング、説明できますか?

どの分野でもそうですが、ある程度勉強すると英語やカタカナを使って喋りたくなるのが人間の性です。ただ、伝えることではなく伝わることが一番と考えると、どれだけ抽象化し、どれだけ簡素化できるか、が伝える上では求められてきます。

極論小学生でもわかるくらいの。

そんなプレッシャーをかけつつ、今回はAI領域における一つの概念、「ディープラーニング」を、IPAより無償公開された「AI白書」の中から解説していきます。

どういった原理なのかは白書を事細かく読み込んでいただくのが一番ですが、まずはAIについて、そしてディープラーニングについて概要が理解をしたい方に届けば幸いです。

このIPAは「DX白書」を2021年に公開しているのでそちらも併せて見てみてくださいね。

まずは、なぜ「ディープラーニング」がここまで着目されるようになったのか。

ディープラーニングの発端は、コンペでの出来事

事の発端は、画像認識のコンペのILSVRC(ImageNet Large Scale Visual RecognitionChallenge)」で起こりました。大勢のチームが画像認識をする際に多岐にわたる技術でエラー率(0%に近づけば近づくほど優秀)が26%台、という結果でした。

今から考えるととてもお世辞にも実用化しづらい状況だったんですね。。。

そんな中新しく「ディープラーニング」という技術を使って、16%台を叩き出したのがトロント大学のメンバーです。

技術の日進月歩の中で、職人技以外で10%もの改善ができるのは一つのブレイクスルーだったでしょう。それも自動での画像認識なのですから一つの光明だったことは間違いありません。

そこから次年度以降は多くの研究者たちがこぞってこのディープラーニングの可能性について研究をし始めたことがきっかけでした。

人間の脳を技術化

このディープラーニングは分野としては機械学習の中のニューラルネットワークの中に分類されます。

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機械学習とは、特定のタスクをトレーニングにより実行できるものと言われています。具体的には、

①機械学習は、データから”特徴”をつかみ”法則化”する
②機械学習は、法則を使用し"最適解"を算出する

などがあります。

①の特徴から法則化については、ビックデータのような膨大なデータを学習させることで法則を見つけ出すことができます。これにより、今までみつけられなかった法則が見つかることで未来を予見することができます。

さらには②で法則を使用し、最適解を事前に想定することができるため先行して意思決定・行動を行うことができます。
よくある経験者の勘などに頼っていたところを、データに基づく最適解を自動で出すことができるようになります。

その機械学習の一つにニューラルネットワークというものがあります。

このニューラルネットワークとは、人間の脳の構造を元に神経細胞(ニューロン)を多層に重ね合わせた構造を計算機の上でネットワーク上に作成したものです。

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完全に模倣ではなく、神経細胞のように情報の伝達をしやすくした形で、学習を模擬することが可能となります。

これにより、これまではコンピュータの世界では0,1などの進数が基本でしたが、各数字のつながりを学習することができるようになりました。

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ここまでを整理すると、

機械学習でビックデータなどを与えられた際に法則化、最適解を出す手法の中で、ニューラルネットワークとしてより人間の脳のように各データ間のつながりを見ていけるようになった。

というところでしょうか。

機械学習のその他より優れていること

ここまででなんとなく、「全部ディープラーニングが優れてんじゃん」という結論になりそうですが、そういうわけでもありません。

基本的な強化学習は線形モデルから始まり重回帰分析などいくつかのモデルに落とし込み使っていく形になります。一方、ディープラーニングはすでに数値としてデータ化されているものよりも画像やテキストなど生データに近いものからどの関数がフィッティングするのかをみる方がより精度が良いです。

ここの関数適応やそもそものデータ特徴の異なる点が強化学習とディープラーニングとの差になります。

つまり、データがすでに明瞭で予測するであろうモデルがもう明確な場合は、ディープラーニングはあまり活躍の場はありません。

傾向がわからない、生データに近いものを与えると効力を発揮します。

学習していく様子はBRETTというロボットがよく分かりやすいかと思います。

この行く先がAlphagoになるわけですね。ちなみにAlphagoは世界一になるまでのドキュメンタリー映画もありますので見てみてください。

また、googleが出している「Autodraw」も素人が書いた絵をまるでプロのような形に変えてくれます。

僕が書いた絵心のない救いようのないような絵も、こんな形で予測してプロのイラストを出してくれます。

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こういった、繋がりから最適解を予測することができたのはディープラーニングの大きな成果と言えますね。

さらに先を進んだ深層強化学習についてはこちらを参照ください。

学習先行で実世界検証なしでまずは進める

googleの自動翻訳やfacebookなどをみていると、画像認識も自動翻訳も限りなく実世界で使えるレベルまで向上してきています。

最近ではgoogle翻訳はカメラで外国語を認識すると画像で翻訳結果が表示できるとなり、かなり現実世界まで近づいてきています。

次はどんな物事に適応できるんでしょうかね、ワクワクしながら待ちましょう。



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