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ジャーニーを描かずに旅に出よう。

CXやUXという言葉が流通して久しいが、セットで登場しやすいカスタマージャーニーマップという手法。その名の通り、サービスやプロダクトに相対する顧客の体験の移ろいを旅になぞらえて可視化する。体験を可視化するとともに1枚の「絵」になることが重要で、文字で構成されたペルソナと比べて、圧倒的に分かりやすく、多人数で議論する際にも利用しやすいため、これを肴にブレストをするなど使い勝手もよい。

ただ、分かり易すぎることも問題で、そもそもそのジャーニーは本当に考え尽くされて、裏付けが取れたモノなのか?という疑念もある。それはただの願望や妄想なのではないか。なまじっか具体的なだけに、うっかり真実の前提で、改善策やらアクションプランを考えてしまうところだが、キチンと裏取りされているのか、まだ検証前のモノなのか、ハッキリさせてから次の手を考える必要がある。

あと、何だか最近のジャーニーを描けばいいみたいな風潮は如何なものかと思う。所詮は手段であり、そこはゴールではなく、顧客のくすぐりポイントを見つけ出して、こちょこちょしたい訳なのだから、よくわからない根拠でジャーニーを描いてるくらいなら、オンラインでもオフラインでもいいから、好きなモノを探したり、比べたり、悩んだりして、行動してみよう。その方が効率的にヒントが見つかったりする。閃いちゃえば、あとは動かしてみて確かめて調整していけばよいのではないか。とかいうアバウトな感じも結構大切だと思う。

もちろんジャーニーに意味がないという話ではないので、そこは誤解なきよう。ジャーニーを仕事の目的にするな、という話であり、道具は使いこなしてこそである。

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