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ビオディナミとは?月の動きと関係が深いって本当?スピリチュアルとワイン

「ビオディナミ」って最近よく聞くけど・・・


ビオディナミ(仏:Biodynamie)
=バイオダイナミック(英:biodynamic)

結論からいうと、「有機農法(オーガニック)からさらに踏み込んだ農法」のこと。
土壌のエネルギーと自然界に存在する要素の力を引き上げ、
ブドウの木の生きる力を高めることに重きを置くことです。


地球に生きとし生けるものは、月や天体の動きに支配されている。
最近、私は痛感しているのですが、
みなさんはそう感じることありますか?

1日中やけに眠たくて眠たくて、
ぼーっとしてしまうときは新月だったり。
なんだかわからないけど、
やる気に溢れるときは満月だったり。
気のせいといえばそれまでなのですが。

人間の半分以上は水分だから、
月や天体の引力に影響を受けるのは
ごく自然なことですよね。


だから、植物だってきっと同じはず。

なんだかとってもヘルシーでクリーンなイメージがある、
「ビオディナミ農法」で造られたワイン。
どんなこと私たちにもたらしてくれるのか?

今回はこちらの記事でビオディナミについてまとめてみました。


だれが考えたの?

オーストリアの哲学者”ルドルフ・シュタイナー”
この方の研究、特に1924年に農業者に対して行われた一連の講義に基づきます。
シュタイナーは神秘思想家、哲学者、教育者として幅広い才覚があったようです。


「目に見えないものが、この世の本体」
絶対負の哲学
このYouTube動画、ルドルフ・シュタイナーについてまとめてくれているのですが、とても興味深いです。
レムリア、エーテル体、アストラル体、量子力学などのワードにピンとくる方はきっと楽しめると思います。



具体的にどんな事をするの?

有機農法の原則を取り入れる。
それだけではなく、月と惑星の動きを考慮し
プレパラシオンという調合物を使用する。
天然由来のプレパラシオン(プレパラート=ビオディナミ特有の調合物)は
ブドウの木を強化し、土壌に活力を与え、寄生虫の繁殖を抑えるために
ごく少量散布される。
通常の有機農法と同じように、べと病予防にはボルドー液が使われる。
それから畑の耕作が行われる。

ワインは楽しい!LE VIN C'EST PAS SORCIER より

プレパラシオンの中身としては、たとえば
「雌牛の角に牛糞を詰めて、これを冬の間に土に埋めて十分に熟成させる」
・・・そうです。
なかなかびっくりする内容ですね・・・!
その後、中身を水で薄めて力いっぱいかき混ぜ、畑に散布する。
また、ハーブや花をブドウのすぐそばで栽培したり、それらを畑に撒くこともあるのだそう。


上昇月と下降月
水や植物への月の影響はビオディナミ農法では極めて重要。
根・葉・花・果実の成長にはそれぞれ最良の時期があると考えられています。
例えば、月の下降期に畑を耕して堆肥を施し、
月の上昇期に実を収穫するのが良いとされているそう。
これは月の満ち欠けの周期と混同しないことが重要。
(人間も月の満ち欠けだけではなく、月の上昇、下降に影響されるのか興味深いところです。)


太陰暦
ビオディナミ実践者は、月相と「根の日」「葉の日」「花の日」「果実の日」という4つのシンボルを記した
太陰暦に基づいて農作業を行います。



ワインにとってどんないいことがあるの?

ビオディナミ農法によって、ブドウのもつ本来の力が最大限引き出される。
だから、自然界のエネルギーに満ちたワインができあがる。

そのワインを飲む人は、命を育み、恵みを与えるものと調和を保つことができる。そんな風に解釈できそうです。

”LE VIN, LA VIGNE ET LA BIODYNAMIE”
ビオディナミ農法を取り入れている、
ロワール地方のラ・クーレ・ド・セラン ニコラ・ジョリー氏の著者
藤田和子氏 訳

⬇︎
https://coulee-de-serrant.com/wp-content/uploads/2015/01/the-wine-the-vineyard-and-the-biodynamie-by-nicolas-joly-japanese-ebook.pdf

一方でビオディナミのもたらす効果については懐疑的な意見もあるのも事実です。
陰と陽があるように、何事にもいろんな意見がつきものです。




ビオディナミのワインの方が美味しいって本当?

これには飲み手の個人差あると思います。
どんなワインでも飲み手の数だけ好みや評価があるように。

ただ、私自身が予備知識なしに飲んでとても美味しいと思ったワインが
後から調べたらビオディナミを取り入れたワインだった、
ということもよくあります。

あたまでっかち、固定観念の心のメガネをかけていると、
「ビオディナミだから美味しい、よいワイン。」
なんてな感じでワインを見てしまうかもしれません。

フラットでニュートラルな心、体、感覚
でワインと向き合えば、
本当の意味で素晴らしいワインと出会えるのかも。
それはビオディナミではないワインとの出会いにも言えます。

ただ、ビオディナミで造られたワインは、
自然と、とことん真剣に向き合って造られたワインだから、
飲み手のコンディションが整えば
「美味しい、素晴らしい!」と自然に感じられるのかもしれません。


⬇︎おすすめのビオディナミ認証ワインです。




ビオディナミを取り入れている生産者は?

先述したロワール地方のラ・クーレ・ド・セランのニコラ・ジョリー
ブルゴーニュ地方でもっとも有名なドメーヌである、ロマネ・コンティでも採用されています。
また、同じくブルゴーニュのルロワ社も取り入れています。
https://www.takashimaya.co.jp/shopping/gift/story/food/605720/



ビオディナミワインはどうやって見分ればよい?

ワインのラベルに「デメテール」のロゴが記されています。
ビオディナミの製品を表す言葉やロゴとしては、このデメテールに限られます。
認証に関して通常の有機栽培に、月、太陽、惑星の動きに合わせて、ブドウ木に調剤、手入れを施すための特別なカレンダーを合わせた厳しい使用書を設けています。
※ビオディナミワインを名乗れるにも関わらず、あえてロゴをラベルに載せない生産者もたくさんいます。

デメテールのロゴ



ビオディナミカレンダーがワインを開ける日に役立つ?

あくまでご参考程度にですが、
太陰暦に基づいて農作業を行うビオディナミでは独自のカレンダーが
使用されるのですが、
ビオディナミに則った「花の日」「果実の日」
はワインを開けるのに最適な日だそうです。
香りや味わいが最高の状態で楽しめるかもしれません。
反対に「根の日」「葉の日」はワインが閉じて感じられるそう。
年代物のワインやご自身にとって特別なワインを抜栓するタイミングを迷うことがあれば、
ひとつの基準として頭に入れておいても損はないと思います。



奥が深いビオディナミですが、
まとめてみて感じたことは、
私達人間もブドウも植物も、あらゆるものは自然に生かされていて、自然の恵み受け入れて自然に返す(解放する=循環させる)ことで、その生命の持つあるがままの素晴らしさや美しさが最大限発揮される、
ということです。

ワインの話に留まらず、この世の根底に通ずる、目には見えないけれど大切なものについて深く考えさせられるトピックでした。


ワイン✕ちょっとスピリチュアルな回になりましたね。


最後までお読み頂きありがとうございます!
あなたの日常を彩ることができたならば、なによりです。

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