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「ソーシャルプロキュアメント(社会的調達/グリーン購入)」と「マルヴァーン」と8/27〜9/3の日記

お知らせ

2023年2月よりオーストラリア メルボルンへ移住。現在はMBA取得に向けて大学院に通いつつ、Absolute MMAというジムでグラップリング/ブラジリアン柔術の練習に励んでいます。
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今週の文章は「ソーシャルプロキュアメント(社会的調達/グリーン購入)」
今週の写真は「マルヴァーン」
です。

今週の文章「ソーシャルプロキュアメント(社会的調達/グリーン購入)」

学校の課題で経済、社会、政治などのバックグラウンド情報を調べていると、だいたいの文脈でESG、SDGs、サステイナビリティなどに関する情報が出てくる。日本にいた時と比べるとだいぶ温度差があるように思われるが、日本にいた時は生活者の目線で、オーストラリアではアカデミズムの目線で物事を見ているため、差が生じている面はあるかもしれない。とはいえ、以前も記事に書いた社会的企業(ソーシャルエンタープライズ)の存在感などを考えてもやはり社会や環境問題に関する興味関心はオーストラリアの方が高いように思われる。これからおりを見て、学校の課題に関連して読んだ記事などの情報を紹介しようと思う。今週はソーシャルプロキュアメント(社会的調達/グリーン購入)について。

ソーシャルプロキュアメントとは

ソーシャルプロキュアメントとは政府の発注する仕事(主に工事や補助金の関係する教育事業など、大まかにいうと公共事業)において、発注金額の一部を社会的企業などに回すことを義務付ける仕組みである。これによって世の中で動くお金の一部が強制的にソーシャルエンタープライズに回るようになり、経済の仕組みの中で社会課題を解決していく力が働くようになる。

ビクトリア州の社会的調達の枠組み: 歴史と現状

ビクトリア州ではソーシャルプロキュアメントフレームワークが定められており、この枠組みのなかで発注が行われている。フレームワークでは、対象となる事業が定められている。対象となるのは、先住民族の関わる企業/障害者雇用を推進する企業/ジェンダー平等と家庭内暴力の防止を推進する企業/労使関係と安定した雇用を生む企業/環境の持続可能性(サステナビリティ)に寄与する商品やサービスを提供する企業/イノベーションと技能開発に投資を行っている企業/地域社会へ利益を還元している企業で、それぞれその概要などが細かく規定されている。

ビクトリア州の社会調達フレームワークは、アボリジニ企業や社会的企業の政府調達への参加を増やすことに成功している。2021年、ビクトリア州政府の調達支出に占めるアボリジニ企業の割合は5.3%、社会的企業は2.2%であった。この枠組みはまた、社会調達アクセラレーター・プログラムや社会調達ツールキットなど、多くの革新的な社会調達プログラムの開発を支援してきた。これらのプログラムは、組織が社会的調達を実施し、その調達決定がもたらす社会的・経済的便益を測定するのに役立っている。

ビクトリア州政府が社会的調達に積極的に取り組むことによって、直接的/関節的に持続可能な経済を創造することを目指している。2025年には物品・サービスの10%を先住民族の関連する企業から調達することを目標としている。

まとめ

日本にも同じような理念をもとにしたフレームワークはあるようなのだが、少なくとも自分が仕事をする上では気にしたことがなくて、おそらく仕組みとしては機能していないと思う。個人的に特に印象的なのは先住民の関わる企業が一番に重視されている点で、例えばアメリカであれば黒人の歴史だったり、日本であればアイヌや沖縄などの歴史だったり韓国との間の歴史だったり、似たような考慮を求められる背景がある枠組みは多くある中で、それに正面から取り組んでいる(取り組み始めている)のは特筆されるべき点だと思う。

今週の写真「マルヴァーン」

今週の写真はMalvernです。サウスヤラから南に伸びるチャペルストリートと平行に走る、もっと東寄りの郊外の街で、すごい落ち着いた綺麗な街。美味しそうな甘そうなパンを売っているパン屋さんが何故かめちゃくちゃたくさんあって、いつも美味しそうだなと思いながら見てる。のんびりしててまさにオーストラリアの郊外というイメージ(それでも多分だいぶ都会)の街です。

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