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「もう一度哲学を、今度は英語でまなぶことに」と「2017年 鎌倉 その4」と4/28〜5/4の日記

お知らせ

2023年2月よりオーストラリア メルボルンへ移住。現在はMBA取得に向けて大学院に通いつつ、Absolute MMAというジムでグラップリング/ブラジリアン柔術の練習に励んでいます。
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今週の文章は「もう一度哲学を、今度は英語でまなぶことに」
今週の写真は「2017年 鎌倉 その4」
です。

今週の文章「もう一度哲学を、今度は英語でまなぶことに」

ドラマ自体は見たことがないのだけど、大好きなドラマのセリフがある。

この"Do you even know how smart I am in Spanish?"というのは訳すと「私がスペイン語で話すとどれだけ賢いか知ってる?」という意味で、嫁いできた(おそらく)メキシコ人の若奥さんが(おそらく)義理のお父さんに対して言っているセリフで、英語話者の人が非英語話者の人に対して無意識に抱く蔑みの感覚と非英語話者のフラストレーションを見事に表している。
(ちなみにこれは結構前のドラマで、特にオーストラリアにおいては最近はその辺の理解も進んできていると実感している。一方で日本人は非日本語話者に対してこの蔑みの感覚を持っている人めちゃくちゃ多いと思う。)

これはただ一方で、母国語でどれだけ賢くてもそれ以外の言語圏に出るとその能力を発揮できないということでもある。

言葉というのは思考や感情の翼になる。人生のさまざまな場面で相対する感情に対して、その機微を言い当てる的確な語彙がなければ極端に言えば毎日が同じ感情の繰り返しになってしまう。それは映画や音楽、その他諸々の鑑賞についても同じことで、表現されている物事の背景や流れ、そしてそれを受け止める自分の心の波を感じとり認知するためには言葉が必要で、それがなければ流れていく感情を繋ぎ止めて固定しておくことはできない。
(一方で言葉は檻にもなるもので、一度固定された感情を言葉から解き放つことも難しかったりするのだが、それはまた別の機会に考えたい)

そして、自分の感情や考えを他人に伝えて共有するためにも当然言葉が必要で、オーストラリアという国に住んでいる以上そこでは英語で話すことが必要になる。

最初のドラマのセリフで言えば、この女性はある出来事に対する自分の考えをスペイン語では思考できるが英語では思考できない。そしてそれをスペイン語では伝えることが(おそらく)できるが、英語で伝えるのには多大な労力がかかる(この2つのことは似ているようで全く別のものだと思う)。

近所のColes(スーパー)で張り紙を見つけて、哲学を教えるカルチャースクールに通うことにしたのは、英語におけるこの2つの能力(思考を認知する力とそれを伝える力)を育てたいと思ったからだ。

これは感覚ベースの話だからうまく説明できるかわからないが、自分の頭は英語ベースで動いている時と日本語ベースで動いている時がある。外で活動していて英語をメインで話している時は英語ベースで、たとえ英語で読み書きをしていても部屋に1人でいる時などは日本語ベースになるということがこの一年でわかってきた。映画なども英語字幕なしが当然基本なので、より的確に自分の思考を繋ぎ止めるためにはこの英語ベースの思考の際の精度を上げることが課題となる。そのためにはまず語彙力と、英語における思考の定型のようなものを身につけることが必要だと感じており、それを身につけるには哲学を英語で学ぶことがうってつけだと考える。

また、思考を相手に齟齬なく伝えるためのコミュニケーションには、読み書きよりも当然対話が必要で、かつその内容も「やばいよねー」「熱いよねー」というような友人との他愛のない会話ではなく、もっと自分の考えを深く彫って表現するレベルでのものが必要だ。学校の授業ももちろんこのレベルに近いのだが、コミュニケーション重視の授業が多いとはいえ受動的な部分も多く、また内容もビジネスでどうしても正解を意識したものになる。またそもそも自分も哲学をもう一度学び直したいと思っていたのでちょうどいい機会だと思い受講を決めた。

すぐに結果が出る類のものではないと思うので、まずは3〜4ヶ月続く入門コースを受けてみて、自分の思考がどう変化するかというのを楽しみにしたい。

今週の写真「2017年 鎌倉 その4」

今週の写真は2017年 鎌倉 その4、鎌倉の最終回です。
蓮が綺麗に咲いてるのを見たのは多分これが初めてで、とても印象に残ってます。

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