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小腸と大腸はたらきの違い



こんにちは。管理栄養士×パーソナルトレーナーの木村圭吾です。

「腸内環境が~」とか「栄養を吸収するためには~」とか、腸の大切さは健康を意識している人ならよく聞くことだと思います。

しかし、この二つがどんな仕組みで動いているのかを知っている人は少ないかもしれません。

今回は小腸と大腸がどんなふうに動いているのかを説明していきます。






1.小腸



小腸は長さ6~7m、直径は胃に近い部分で4~6㎝、大腸に近づくほど細くなり最終的には直径2.5~3㎝になります。
食べものを消化吸収するために分節運動や蠕動(ぜんどう)運動という動きをしています。分節運動は内容物を分断するように腸管が輪状に締まる動き、蠕動運動はそれを先に送り出す動きです。

また、胃で溶かされた食べものは消化粥(しょうかじゅく)と言います。消化粥は小腸で分節運動により消化液と混ぜ合わせられます。分節運動は1分につき十数回、同じ場所で約30分間繰り返されます。すると消化粥と小腸粘膜の接触が繰り返され、だんだんと消化吸収効率がよくなっていくのです。



小腸は胃から十二指腸(約25㎝)、空腸(約2/5)、回腸(約3/5)に分けられます。

分節運動や蠕動運動は十二指腸から回腸に近づくほど弱くなります。よって内容物が送られる速度も回腸にいくほど遅くなります。

食後4時間後くらいに内容物が停滞すると回腸で強い蠕動運動が起こり、大腸へと送られていきます。
同じタイミングで胃も空っぽになるので、次の食事への準備が整うんですね。





2.大腸



大腸は長さ約1.6m、直径はもっとも広いところで5~7㎝あります。小腸に比べると短く太いんですね。
盲腸、結腸、直腸に分かれています。盲腸はアレですね。草食動物で発達していますが人間では退化していて昔のなごりが虫垂として残っています。ばい菌が入ってしまうとお腹が痛くなるやつです。肛門に近いところが直腸で、残りはすべて結腸です。
大腸は四角く走行しているのはみなさんイメージがつくと思います。盲腸に近いところから順に上行結腸、横行結腸、下行結腸、S字結腸となっているため何となーく四角になっているんですね。



内容物が大腸にいる時間はとにかく長いんです。
上行結腸に送られた内容物は分節運動、蠕動運動に加えて逆蠕動運動も起こることで内容物が行ったり来たりしながら混ぜ合わせられ1~2時間は同じ場所に停滞します。その間に水分やミネラルの吸収が進むんですね。

更に進んで横行結腸になると動きは更に遅くなり、蠕動運動が24時間に1~2回しか起こらなくなります。
このゆっくりとした動きをする結腸には多数の腸内細菌が棲んでいます。腸内細菌は小腸から存在していますが、結腸では特に多いですね。



あんまり動かない結腸ですが、胃に食べものが入ると反射で急激な蠕動運動が横行結腸からS字結腸にかけて起こります。

ご飯を食べるとすぐトイレに行きたくなる人もいますけど、こういった仕組みがはたらいているからなんですね~






3.まとめ



・小腸は頻繁に動き、栄養の消化吸収効率を上げている
・大腸はゆっくりと動き多数の腸内細菌が棲んでいて、水分やミネラルを吸収する



人間の体ってよくできてますねー!ほんと面白いです。

そんないくつもの仕組みを理解することが健康への一歩になるかもしれませんね。



今回お話しした腸の動きが痙攣によってうまくできなくなることもあります。




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