すばらしい曲あるじゃん!~Cry Babyを考察してみる~

Takumaと申します、こんばんは。


木曜が、木曜が!空いている!!!カレンダー見たら、木曜午後が空いてるの1か月半ぶりらしい。信じられない。道理でこんなに余裕があるんだな。夜ご飯作りました、あとは洗濯したり、掃除をしたり。母親が持っていた本で自分の機嫌は家事で取れというものがあったんですが、なんとなくだけど、読んでもいないけれど、意味がちょっとだけ自分の中でわかってきた気がする。家事みたいな単純作業が結構好きかもというのはある。


というのは置いといて。


最近すこし気に入っている音楽の話をします。


僕は元来Jpopに興味を持つなどさらさらなかったわけです。これまでも結構書いてきた。音楽性という面でしか1つの曲を見てこなかったから、コードとか和音進行が容易に予想できる、というか同じようなパターンしかないジャンルだともいえるJpopに興味が持てなかった。ところが、今年の3月くらいから歌詞に注目するようになった。歌詞、悪くない、てか、いいものも結構あるんだな、というところ。だから、Jpopの歌詞が持つ意味に惹かれたアーティストもいた。そこで音楽の楽しみ方として、①音楽性に重きを置いたこと、②歌詞とか音楽に含まれてる文字情報(歌詞、ラップなど)に重きを置いたこと、この2つを考えるようになった。前者は主に僕がもともと好きな、ジャズやクラシックなど。後者がJpopとか。洋楽でたまに両者兼ね備えているものがあるから、そこに出会ったときにおのずと興奮している自分がいるのもわかっていた。



ところが、ところが。



音楽性がすごいいいJpopの曲に出会ってしまった。思わず息をのんだ。

というより、前から、②の方で気になっていたグループが①の要素もぶっこんできたから、ほんとに驚いた。単純にびっくりした。



これを知ったきっかけは、僕の好きなアカペラグループがこれをカバーしていたこと。やたらと、Jpopらしくなく、全くキャッチ―でなく。これを作った方(おそらく藤原聡さんですかね?)は、考え方が柔らかい人なんだろうなって思ったのと、もしかしてそういった音楽性についても結構突き詰めたいと思われてるかなんかでようやく自分のやりたいことを実現できたのかも、とか想像してしまった。


まあ、いい。まず僕がこの曲を聞いて思ったことを簡単にまとめてみよう。


1.なんだこのサビの転調のぶっこみかたは。


サビどうなってんだよ、サビ1/4経過したところで転調する曲初めて見たぞ。しかも歌詞が”不安定な”って。転調、しかも#基準の調から♭基準の調へと転調することって余計に不安要素を助長させる印象を与える気がする。DからB♭mかな?メジャーからマイナーへ移行するのもびっくり。取り方によっては、これはB♭mじゃなくてC#とも取れるから、そう考えた場合は半音転調になっている。でもね、半音転調もとんでもないからね!

この転調の魅力って語りつくせない。半音転調ってめちゃめちゃ難しい。一音転調って、割かし簡単にできるんですよ。音のつながりが結構スムーズなので、すぐに展開させることができると思ってます。これほどまでに流れがきれいな半音転調を思いつくのは、ただただ尊敬ですね。


これに関してはあとでまた書きます。ちょっとまだ、書きたい(笑)


2.短調と長調の使い分けが成されている!


ここも注目ポイントだと思います。最近だとトレンドになっているような気もする。藤井風さんも、短調と長調の使い分けをAメロ、Bメロでやっている曲が多いし、そういうのがかっこいいみたいな風潮が徐々にでき始めたのかもしれない、とまで思ってしまう。


僕は昔から自分の曲を作るとか、アレンジをするとかにおいて、長調と短調を使い分けるというのをものすごく意識してきました。ある友人から言われたのは、Takumaの曲には必ず明るい面と暗い面が両立されていて面白い、と。自分の意図がしっかり聞き手に伝わっていることがわかって心底安心した、と同時により他人に言葉にしてもらうことで自分の趣向とかが明確になったという風に当時は感じた。


そのことがこの曲中にも生かされている。Bメロの入り、そしてサビの入りは同じ調であっても短調と長調が使い分けられている。そのことによって、盛り上げの効果がより明確になっていると感じるし、曲の中でのフレーズの重さが分かれているようにも考えられる。フレーズの重さというか、たまたまなのかもしれないが、Bメロの短調部分はサビと比べて低めに取られていることもあって、重めに聞こえるなという印象。それに比べてサビは、高い音を連発し、長調に戻って解放感のある和音と明るさを前面に押し出したフレーズが軽やかさまでを引き立たせる、そんなイメージかな。


ともかく、展開がはっきりしていて、ものすごく曲の中での強弱がうまくつけられているな、そこに転調がうまく生きているな、ということを感じた。


という2点が僕が一回聞いて思ったこと。まあ、こんなことをJpopの曲で思うことが来るなんてね。かなり衝撃だった。


そう、この曲を聞いてみて、この曲に関係するわけではないんだけど、思ったことがあって。


ようやく本性を現したのかもなあって。どういうことか。


どうしてもアーティストとして大成するにはキャッチ―でみんなが受け入れられるような曲を書いたりとか、大衆受けするフレーズ、和音展開を狙ったりとか、そういうことが必要なんだろうって思うんです。ひげだんはそれでPretenderを始めとして大きく成功したんだろうなって。


でも、それは本当にそのアーティストがやりたいことなんだろうか、って。思うときがしょっちゅうある。これほんとに作りたくて作ってる曲なんだろうか、売れるために仕方なく書いてるだけなんじゃないか。こういうありふれた和音を使った曲で、一世を風靡して。名前を世に知らしめたい、それだけなんじゃないかと。なにか違和感を覚えることもあったんですよね。


そんな中でのこのCry baby。ようやく名声をあげられたからこそのこの決して”キャッチ―”とは言えない曲、大衆受けしない、よくあるような形、とは言えない曲が生まれたんじゃないかな、と。藤原さんがやりたかったpopsの新しい形、自分の本当にやりたかったものが出てきたんじゃないか、これは勝手な期待ですけど僕はそう思っていて。もしこれが本当だとしたら、今後もっと面白い曲をたくさん作って世に出してくれるんじゃないかってもっともっと期待してしまいます。


他にもこういうアーティストいるんですよ、全然キャッチ―とは言えないような曲を一杯作ってる人。何人も知ってるんだけど、その人たちのほとんどって全くと言っていいほど、世間一般の成功ってしているようではない。最初からそれの道一本で世の中切り込んでいくのって本当に難しい事なんだな、って思います。だから、この音楽の良さが全然広まらない、ぼくとしては残念でもあるし、そういうアーティストをたくさん応援したい。そういう意味で藤井風はなんで売れちゃったんだろうとかも思う(笑)、あの人はあの人で音楽性というより言葉がとても素敵だったから売れたんだと考えられますけど。


転調のこと、付け足し。


転調って、パターンをいかに作れるかが勝負なんじゃないかなって個人的には思ってます。結構ありきたりのパターンでの転調ってもうすでに世の中に出回りつくしていて、転調に新鮮さを覚えるっていう体験がどんどんと少なくなってきているということが現実かなって。そういう意味で今回学んだことは、転調のタイミング、でしょうね。Cry babyでのサビ転調は、転調をここで使えばいい、っていうテンプレを大きく逸脱した曲だと思う。だからこそ、転調の良さが引き立つし、多くの人にとって気づきやすい形での雰囲気変化に繋がっているんだなと思います。だから、転調は何も調を変えるだけじゃない、そのタイミングによっても、効果の現れ方が全然違ってくるから、そこも意識してみるとよりおもしろいかもな、とまで思いました。


アレンジしてピアノで弾いてみたけどバチバチにかっこいい。今度動画撮ってyoutube上げようかな。







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