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スペインで見たイノベーションを起こすための組織・環境づくり

このnoteは、こまどりの別ブログから移行されたもの(を少しだけ読みやすく日本語編集したもの)です。元記事はこちら

2017/10/31に開催された、Service Design Network Japan 現地企業ツアー in Madridについての感想です。

今回は、Service Design Global Conference 2017に合わせ、現地企業であるmormediさんと、株式会社コンセントの皆様のお力で、スペインの企業を回るツアーを開催いただき、私も参加させていただきました。

4つの企業を昼食を挟みながらバスで回りました。遠足みたいでした...(小並感)

企業視察のテーマ

テーマは、「イノベーション創出のための組織・環境作り」がメインです。

まさに大企業!と呼べる企業ばかりで、組織・環境作りの背景や当初の課題感もきっと日本の企業も持っていそうな点が多かったように思います。
例えば

・会社の既存ビジネスモデルに限らない、新しい方向性を発見したい
・スピード感を持ったイノベーションを起こしたい
・才能ある社員の流出を防ぎたい

おそらく、給料をよくする、とか、賞金をだす、とか、直接的な投資をすれば、何かは生まれるのでしょうが、そういうものって、かなりお金に愚直な人でないと、なかなかやりがいは感じられないですし、お金を稼ごうと思ったらもっと別の方法も世の中にはたくさんありますし、長期的に続くイメージはないですね。

スペインの企業視察では、お金をたくさんかける、というところよりも、社員の働きやすさを重視することや、一人一人の能力の育成・サポートに注力していた印象があります。
例えば

・共創をサポートするために、政府・スタートアップ・大学(MIT)も巻き込んだイノベーションプロジェクトを推進
・イノベーションプロジェクト発足当初・もしくは以前からエンジニアやPMなど必要なメンバーを一気に集めてしまう
・人事が、当事者とメインの業務との間にたち、 業務調整を積極的に行う
・3Dプリンタ・ドローン・顧客のビックデータなど、自由に利用できるラボを作る

といった取り組みがされていました。

それらに力を入れることで、社員の流出を防ぎ、新しいイノベーションを生み出すスキルを磨き、また走り出しがスムーズになるので、スピード感を持ってPDCAを回すことができるようになります。

日本で同じような動きも

日本でも、SONYのSeed Acceleration Program(SAP)が近いのではないか?という話が出ました。

事業部の垣根を超えて、取り組むことができる新規事業創出プログラムで、クリエイティブラウンジ、というプロトタイプを作成するための環境も整備されています。

このプログラムにより、AROMASTICやMESHなどの新しいプロダクトが実際に生まれています。


まとめ

既存のビジネスモデルや、領域に閉じることなく、新しいイノベーションを模索し続けることが、企業の中でも当たり前に行われていく中で、その環境づくりや仕組みづくりは、一つの部署だけではなくて、戦略・マーケ, UX, 人事やエンジニアリングなど組織横断して考えていく必要があります。

なぜなら、人事が各人のスキルアップや働く環境を徹底的にサポートすることによって、メンバーが集中して作業することができますし、幅広い横断組織でアイディエーションを行うことによって、今までにないイノベーションが生まれていくからです。

人事の携わり方の例でいうと、Airbnbのエンプロイーエクスペリエンス担当チームの事例を教えてもらいました。

仕事の内容はこのように書かれています。

社員の面倒をいろいろと見る部署です。ヘルシーでおいしい社食の献立を組むのも仕事。最新テクノロジーを揃えてやるのも仕事。ベスト&ブライテスト(超一流)な人材を引き抜くのも仕事。社屋が最高の職場環境になるよう手配するのも仕事。社員エクスペリエンスチームはAirbnbの面倒をまるごと見る総務部です。会社の健康と幸せの向上のために日夜働いてるんですが、これが結構楽しいのです。

会社の健康と幸せを追い求める部署・・・趣深いです。こういうことをしっかり社内でも発信していきたいな、と感じました。

最初に訪れた企業(CEPSA)で全員で記念写真!(一応ぼかす!ぼかされてないのが私)

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