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インハウスUXデザイナーな私の「リサーチ」について

サービスをがしがしグロースしているUXデザイナーのみなさんは、普段どうやってリサーチしていますか

今回はリサーチの大切さや、細かな調査設計については省きますが、「リサーチやその環境導入って大変!」と思っている人に(そうでない人にも)まずは簡単なところから始めるきっかけになる記事にしたいと思っています。

ちなみに弊社にはUXデザイングループとは別にリサーチグループがあります。リサーチグループの取り組みについては、この記事の一番下に少し書いたので、そちらの方に興味ある方はめっちゃスクロール!

ー目次ー
1. UXデザイナーがやるリサーチって何するの
2. SNS定点観察 ー 人見知りでもできる超初級リサーチ
3. 簡易テスト・ヒアリング ー 気楽な間柄で中級リサーチ
4. インタビュー ー UXリサーチャーと協働する上級リサーチ
5. 番外編(MROC、グループインタビューの仕組み)
6. まとめ&弊社リサーチグループの取り組み

1.  UXデザイナーがやるリサーチって何するの

大きく分けると3種類くらいのことをしています。
①SNSなどのエゴサ定点観察💬👀
②プロトタイプのユーザビリティテスト📱
③中規模〜大規模案件におけるペルソナ特定〜課題発見のためのヒアリング👂👪
④その他

1つ目と2つ目は、社内でもできるし、ローコストでお手軽なものです。リサーチ文化がない・頻繁に行われない、という時、まずはそこから取り組んでみるのもありだと思います。

一個ずつ、事例をあげて説明していきます。

2. SNS定点観察 ー 人見知りでもできる超初級リサーチ

目的:自サービス/領域の理解・健康診断
リサーチ対象者:SNS・アプリストアに投稿しているカスタマー
スキル:専門的なスキルはほぼ必要なし

リサーチ、というとインタビューが王道ですが、準備も大変ですし、スキルや事業理解も一定必要になります。

そのため、事業にジョインしたばかりの時は、SNSやアプリへのコメントなど、生の声をひたすら追いかけて肌感を身につけます。

いわゆる、デスクリサーチです🖥👀

例えばこんなことしてます
・Twitterでサービス名の入ったツイート自動でslackに流すようにしてチェック
・↑の競合で同じことをする

例えばゼクシィだと、マッチングサービス(恋結び・縁結び)もあるので、そこらへんをうまいこと除外しながら、抽出してます

IFTTT(https://ifttt.com/)を使ってslackと連携し、Twitter用のチャンネルに流してます。

「こういう機能があればいいのに〜」「これすっごい便利だった!」という機能に関するものから、「CMよかった/悪かった」といったブランディング観点まで幅広く声が拾えます

・App store、Google play storeの自サービスと競合の評価コメントを自動でslackに流すようにしてチェック

これはslackのプラグインでできます!
「こういうところが不便〜」といった機能に関するフィードバックが得られます。詳しくはこちら↓


・アプリ内に目安箱(お問い合わせ)を設置して、定期的にチーム会でチェック

こちらも同様に機能に関するフィードバックを得られます。

お問い合わせ機能の充実はKPIに直接寄与しないものの、カスタマーの声を聞くという観点でかなり大事なので、最初にしっかりと設計しておくと良いと思います。
具体事例でいうと、タウンワークのお問い合わせページの作り方がすごい上手いなと思いました。

不具合・バグなのか?機能要望なのか?を選んでもらうと、お問い合わせを見る時に整理しやすい。
あと、多くのサービスが返信できない場合が多い(問い合わせ内容とメールアドレスが紐づかないとかの理由で)と思うので、返信が欲しい場合はこちらリンクがあると親切

3. 簡易テスト・ヒアリング ー 気楽な間柄で中級リサーチ

目的:簡易的な(ざっくばらんな)ヒアリング・1-2画面程度のプロトタイプのユーザビリティテスト
リサーチ対象者:社内メンバー・家族・友達
スキル:ヒアリングスキル(あったほうがいい)

ここで「気楽な」と書いているのは、準備がほとんどいらないことと、ラポール形成をする必要がない家族・友達などを対象としているためです。

例えばこんなことしてました
転職経験のある友達に、ランチの約束をして、「転職するきっかけってなに?嫌だったことあった?内定もらった時どうだった?その時働いてた会社とかに伝えたりしたの?」と質問責めにする

プロトタイプを、UXデザイングループ以外のメンバーの方や旦那に使ってもらい、操作性やアイコン、ワーディングでわかりにくいところはないか聞いてみる

身近な人なので、気兼ねなくざっくばらんに話してくれるところが良い点です。
単純に使いやすいか?わかりやすいか?というポイントであれば、有益なフィードバックを得られると考えています。

4. インタビュー ー UXリサーチャーと協働する上級リサーチ

目的:リニューアルなどの中規模〜大規模プロジェクトの方向性を決める
リサーチ対象者:目的によるが、基本的には自分たちの企業と関わりのない、ペルソナに近いカスタマー
スキル:ヒアリングスキル(必要)

この辺りは、準備を綿密に行った上で仮説を立て、アウトプットの形を見据えてスタートします。
弊社では、リサーチ企業の方と一緒に進めたり、社内のリサーチグループの方と一緒に進めていきます。

リサーチをする上での「カスタマーの課題はXXであり、そのソリューションはOOであり、このUIを使えば課題は解決できる」という仮説をたて
以下のような手順で調査していきます。

その課題はあっているか?
→その課題を解決するためにはこのソリューションで問題ないか?
→そのソリューションを、作成したプロトタイプ・UIは実現できているか?

私は調査設計とか、ヒアリングとか人並み程度だと思うので、省略します...

5. 番外編

私はあまり知らないけど社内でこんなこともやってるよシリーズ

・Raico

世に言うMROC(Market Research Online Community)と呼ばれている機能と似ているサービスを社内で運用しています。
SNSのようなコミュニティを作り、そこに質問を投げかけて、チャット形式や掲示板形式で意見を集めていきます。

3のような気楽なリサーチですが、対峙するのは社外の一般ユーザーですので、4のヒアリングスキルが多少必要とされます。

似ている社外のサービスだとこんなものもあるみたいです。(弊社のサービスではありません)↓

・グループインタビュー
ペルソナに近しいカスタマーをサービス内で募集してインタビュー・議論を交わします。
こちらも対峙するのは一般ユーザーですので、4のヒアリングスキルが一定必要とされますし、数多くのユーザーからお話を聞くので、ファシリテーション能力も必要です。

6. まとめ

新卒1年目の時の私は
👧「リサーチってなんか難しそう!私にはきっとできないものだわ!」
と思ってて、カスタマー理解が及ばないままがむしゃらに突っ走っていました。。。
いいアイディアも生まれないし、効果に結びつくはずもありません。。。orz

でも、リサーチは小さなことから始められるので、今回のお話の中でUXデザイナーな人もそうでない人も
「なんか難しそう、準備とか大変そう、お金かかりそう」と言う想いを払拭できていると幸いです。

リサーチ環境を作りたいけど、、、リサーチ会社にちゃんと頼みたいけど、、、と言う方も、まずは簡単なところからやってみて、そこで出た成果をためて、次のステップへ進めると良いのかな、と思っています。

私はリサーチを専門としていないので、かなり簡易的なことしかやっていないのですが、弊社のリサーチに関する話は、こんな記事が役立ちます✌️

・リサーチグループのイベント講演資料


・Raicoの話とか(昔ココロバという名称だったのでその名前で紹介されています)


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