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勝共連合、熊本駅前で街宣 「国民に共産主義が浸透」 学生への浸透懸念

 統一協会(世界平和統一家庭連合)のフロント組織・国際勝共連合が11月9日熊本駅前で街宣を行った。「国民に共産主義が浸透している。国民を守らないといけない」などと主張し、統一協会=勝共連合への国民的批判が強まっていることに危機感を露わにした形だ。
 9日午後、熊本駅ロータリー前で国際勝共連合熊本県本部の活動家と見られる中高年の男性4名が、「文化共産主義は家庭破壊思想!」「自由と平和を守ろう!」「『スパイ防止法』制定!」などと大書したのぼり旗を掲げて演説した。
 演説した男性活動家は「共産主義勢力による攻撃が(統一協会やその関連団体に)行われている」「国民に共産主義が浸透している。国民と国家、家庭を守らないといけない」などと主張する一方で、「共産主義が浸透」している具体的証拠は一切挙げず、ひたすらに「自分たちは攻撃されている」という持論を繰り返した。沿道からの反応はほとんどなく、通りかかった車から冷たい視線が注がれることもあった。

熊本駅前で街宣する勝共連合の活動家=11月9日、熊本駅前


 勝共連合の街宣を遠巻きに見ていた市内在住の男性は「え?あれ、統一協会(のフロント団体)なんですか?…いや、あれは(統一協会の問題に対して)全く反省してないですよね。結局、全部他人のせいということじゃないですか。それにしても、どこの誰に共産主義が浸透しているというのか…」と困惑気味に語っていた。また街宣を後方で眺めていた別の男性は「彼らは愛国だなんだと語っているが、それは韓国にとっての『愛国』なのだろう。日本人のカネを韓国に持っていくのだから。(統一家庭連合ではなく)家庭破壊連合ではないか」と勝共連合の主張を皮肉った。
 実際には統一協会は韓国でもカルト教団として異端視され、その教義や信者への搾取などが批判を浴びているだけに、日韓両国で教会は今、強い反発に晒されている状況だ。
 熊本県では統一協会のフロント団体が県内の市町村議会に請願を働きかけて可決するなど活動が活発であり、熊本大学でも「熊大CARP」(原理研究会)が活動し、学生への勧誘や学祭に浸透を図るなどして問題となってきた。現在は「熊大SDGs」に名称を変更して身を潜めているが、組織自体は生き残っていると見られる。
 今回の勝共連合の街宣は統一協会への国民的批判が高まる中、危機感を反映したものともいえるが、同時にこれまでの活動や思想に一切反省がなく、完全に他者に責任を転嫁していることから、今後も学内への浸透や勧誘などの活動が懸念される。

【国際勝共連合】
統一協会の教祖・文鮮明が1968年にKCIA(韓国中央情報本部)の支援を受けて設立した政治団体。反共主義を掲げて保守政治家などに浸透し、同時に原理研究会(CARP)などと協力して学生団体や学祭、学生運動への浸透・破壊を行うなどしてきた。選挙では自民党議員を推薦・支援するなどしてきたことが問題となっている他、地方議会への働きかけなども行なってきた。

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