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知能が向上した人間は何を考えるのか 『理解』を読んで あなたの人生の物語より

知能が人を超えて、さらにその先の知能を手に入れた人はどんなことを考えるんだろうか
もはや人が考えられるところよりもはるか先だから想像持つかない

この短編では、そんな知能が向上した人間がどんなことを考えて何をしようとするのかについて複雑だが説得力がある文章で描かれているSF小説だ。


あらすじ

脳に障害をうけた主人公がホルモンKを投与される。ホルモンKによって人間を遥かに超える知能を手に入れた。およそ70ページほどで知能が向上している様子を細かく説明している。例えば、主人公は知能の向上により、体の細部に至るところまでを細かく正確に動かす事が出来るようになる。それにより、体から分泌するホルモンを調整することにより他人に与える印象を自在に操ることが出来るようになった。とても複雑だが説得力が高い。知能があがった人間はどんな世界を見ているかを見せてくれるようなSF短編小説でした。

感想

なかなか難しい小説でした。でも面白いと感じました。

もし知能が上がったらどんな世界が見えるのか皆興味があると思う。この小説もあくまでSFだけど本当に知能が高かったらこんな感じになりそうだなって思いながら読みました

類は友を呼ぶ

人は同じくらいの知能の人と仲良くなるというのはその通りかもしれないなと感じた。知能が高くなった主人公と自分が友達になれるかって考えたが絶対に不可能だとしか思えなかった。普通の人間を幼子のように見下しているし、人の動きでなにを考えているのか理解されてしまうなんて気分が悪い

読んでいて「類は友を呼ぶ」ていう言葉を何度か思い出した。
気が合う人ってどこかした似たところがあるように思える。そういう人は知能っていう面でも近いところがあるのかもしれない


まるで超能力バトル?

最後に主人公より少し早くホルモンKを投与されて知能が上がった人間とバトルをするのだがその描写がまるで超能力バトルだった。
なんか言葉ではない、テレパシー的なもので相手の知能を下げると言い出した。そんでもって防御の方法を計算するってもう理解が追いつかなかった。漫画での超能力バトルの理論とかを書くとするならきっとこのように描くのが適切な表現なんだろうなって理解できないなりに考えて面白かった

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