低山トレッキングだと油断していたら遭難しそうになった:蕨山編
松永K三蔵さんの『バリ山行(さんこう)』に影響されたわけではないが、富士登山をしてから毎週のように登山・ハイキングをしています。
ということで、前回に引き続き、今回も低山トレッキングについて書いてみようと思います。
低山トレッキングの第4弾。今回は蕨山(埼玉県)です。
池袋から西武池袋線の特急に乗り飯能駅へ。バスに乗り換え、終点の名郷バス停へ。そこから歩いて登山口に入ります。
池袋駅から飯能駅へは特急ラビュー(ちちぶ)に乗りました。特急料金600円掛りますが、新しいし、広いし、快適です。帰りはビールを買ってラビューで飲みました。
さて、今回は名郷バス停から蕨山山頂を目指し、尾根伝いに藤棚山、大ヨケノ頭を通って「ノーラ名栗・さわらびの湯」まで下るルートを通りました。
帰りは「ノーラ名栗・さわらびの湯」のバス停からバスで飯能駅へ。
ルートは下記のようになります。蕨山の山頂まで2時間、そこから下ってノーラ名栗・さわらびの湯までが3時間。合計5時間ほどの行程です。
まず、最初にお伝えしておきます。
この山は誰もいません。5時間歩いたにも関わらず、私が会ったのはトレイルランをしている1組(2人)のみ。
バスに乗っていたとき「ノーラ名栗・さわらびの湯」で乗客が全員降りてしまい、終点の名郷に行ったのは私一人です。人気がありません。
理由は幾つかあると思います。まず、蕨山には神社がありません。
年配のハイカーはトレッキング=神社という認識でしょう。蕨山には神社がないため、ハイカーの数が減ります。
次に、低山にも関わらず、道がそこそこ険しいです。沢を渡る箇所があり、岩場では簡単なクライミングが必要です。体力がない人には、この山は難しいです。
さらに、登山道が整備されておらず、迷いやすいです。
私が行った日は大雨の翌日でした。道が土砂・葉・木で埋まっていて、どの道が正規ルートなのか分かりません。実際、私は途中迷って遭難しかけました。
ということで、登山客が少ないのだと思います。
さて、蕨山の登山ルートを紹介しましょう。
まず、名郷バス停を降りるとトイレがあります。山中は一つもトイレがないので、ここで済ませてください。
ちなみに、トイレの左側に登山届を書くところがあります。この山は誰も通らないので、遭難・滑落などに備えて、書いておいた方がいいかもしれません。
トイレの左側に進んでいくと、すぐに登山道の案内があります。橋を越えて登山道に進んでください。
10分くらい舗装された道路を進むと、砂利道に変わります。案内がないので正確なところは不明ですが、きっと、この辺りから登山道なのでしょう。
道なりに進んでいくと、下のような沢がいくつか出てきます。この中を進みます(多分)。
岩に苔が生えたままなので、ほとんど人が通らないことが分かりますよね。
滑らないように気をつけてください。また、迷いやすいので気を付けてください。
進んでいくと、下の写真のような場所に突入します。どこが登山道なのか分かりませんね。
進んでは戻り、急斜面を上っては下り、を繰り返しました。
やっとの思いでピンク色のテープを見つけて、遭難を免れました。
ちなみに、山で迷ったらマーク(印)を探してください。
例えば、水色やピンク色の紐が枝や幹に巻き付けてある場合、その方向が登山ルートです。
遭難危険ポイントを抜けると、判別できそうな登山道(下の写真)に突入します。
ここから岩場などがあって道は険しいものの、遭難の危険はありません。
そのまま1時間ほど歩き続けると山頂に到着します。たった1,033mなのに疲れました。山頂の看板を載せておきます。
ちなみに、展望台からの景色を載せておきましょう。
何もない……ですよね?
ここ、本来は展望台のはずなのに、木が生い茂っていて視界がゼロ。
誰も来ないから、誰も整備していないのでしょう。
そういう意味で、蕨山は景色を楽しむところではありません。
ここからは平坦な道が続きます。写真のような概ね下りです。
ちなみに、地面におちている黒い丸い物体は栗です。そういう季節なのか、この山には栗がいろんなところに落ちています。
なお、ここからの道はほとんど誰も通っていないのでクモの巣が大量にあります。クモの巣をストックで払いながら進む、そんな行程です。
道なりに進んでいくと、途中こんな感じの看板があります。ただ下っているだけですが、藤棚山に登頂したようです。
ちなみに、登山道が整備されていないので、木が倒れて道を塞いでいる箇所がたまにあります。下は崖なので、狭いところは気を付けてください。
途中、道路を横切ります。車道を通る登山道は珍しいです。
蕨山の山頂から約3時間下ると出口に到着します。
下の写真の真ん中にある木の看板が、登山道の入口です。右に見えるのは誰かのお墓です。ここ、墓地なんですね。
墓地の傍らにある寂し気な登山道……入ろうとは思いませんね。
以上が蕨山の行程です。
さて、まとめです。
蕨山は標高が低いけど、それなりに険しい山です。
ただ、下りの道はクモの巣との戦いです。あと、虫が多いです。
誰も通っていない過疎地の道を通る……そういうのを気にしない人は行ってもいいかもしれません。
人気のない理由が分かったような気がします。
個人的には、あまりお勧めしません。
それでも、興味ある人は行ってみてください。
以上、低山トレッキング(蕨山編)でした。
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