梯 慶太 Keith Kakehashi

音楽とスキーを愛する経営人事コンサルタントが乱読する書籍と好きな音楽を紹介します。神戸出身、川崎市宮前区在住。HIRAKUコンサルタンシーサービシズ代表。ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティングシニアコンサルタント。NPO法人チャレンジドサポートプロジェクト監事。

梯 慶太 Keith Kakehashi

音楽とスキーを愛する経営人事コンサルタントが乱読する書籍と好きな音楽を紹介します。神戸出身、川崎市宮前区在住。HIRAKUコンサルタンシーサービシズ代表。ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティングシニアコンサルタント。NPO法人チャレンジドサポートプロジェクト監事。

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    • Willin'

      1962年生まれのKeith Kakehashiの視点で描く音楽、映画、書籍などエクレクティックなカルチャーマガジン。タイトルのWillin’はLittleFeatの名曲が由来。

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    ブックレビュー「満月の道 流転の海第七部」

    宮本輝による自伝的長編小説全九部の第七部は、房江の発案だ始めた「中古車のハゴロモ」が拡大を始め、業績も順調、一方苦境を脱するキッカケになったシンエーモータープールの管理人の仕事は約束の5年が過ぎそろそろ終わりに近づこうとしているところから始まる。時代は昭和37年、まさに私の生まれた年だ。 熊吾は戦後のビジネスでは何度も部下に裏切られて来た。親分肌の熊吾にとって、これだと思った他人を信じることは最も自らの器=価値を誇示するものだ。しかしそれが何度も仇になって来たことに気が付い

      • ”Walk on the Wilde Side” Archiveシリーズ#11 "Imogan Heap/Speak For Yourself"

        米国在住中の2005年から10年近く”Walk on the Wild Side”というタイトルで書いていたBlogのArchiveシリーズ第11弾は"Imogan Heap/Speak For Yourself"。最初の投稿は2005年11月18日。 ********************************************************************************** 昨日は生暖かかったかと思うと、今日は一気に寒くなった。天

        • ブックレビュー「ベンチャー・キャピタリスト 世界を動かす最強の「キングメーカー」たち」

          1990年代後半のドットコムバブルの時期はちょうど米国に赴任し始めた頃で、その後何度かベンチャー・キャピタリストとも接触したことがある。関心の対象が通信業界だったので、残念ながら同業界はドットコムバブルの崩壊でガタガタになり、その後は彼らと接触することも無くなった。 本書は、私が接触したブティックVCとは違い、「キングメーカー」と言われるVC上位1%の極めてわずかな大成功を収めたVCたちが、次の時代を形作るスタートアップをどのように探し、育てているのか、すなわち「未来を見つ

          • ”Walk on the Wilde Side” Archiveシリーズ#10 "The Robbie McIntosh Band/Emotional Bends”

            米国在住中の2005年から10年近く”Walk on the Wild Side”というタイトルで書いていたBlogのArchiveシリーズ第10弾は"The Robbie McIntosh Band/Emotional Bends"。最初の投稿は2005年11月13日。 ********************************************************************************** 週末を利用してコネティカットからマサ

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            ブックレビュー「僕の樹には誰もいない」

            2022年3月12日に亡くなった松村雄策氏の新作が発売されたことを知ったのは、同じロッキンオンの創刊メンバーだった橘川幸夫氏のnoteだった。 実はその前に橘川さんがnoteで”幻の”イターナウの初CD化を教えてくれたので発売後すぐに購入したし、それがキッカケとなってヤフオクで未聴だった松村さんのLPレコード「プライヴェイト・アイ」も買った。 本書は松村さんの十冊目の著書で、私はこれですべての松村さんの著書を読んだことになる。今手元に何冊あるのか改めて本棚をチェックしてみ

            ”Walk on the Wilde Side” Archiveシリーズ#9 "I Believe To My Soul”

            米国在住中の2005年から10年近く”Walk on the Wild Side”というタイトルで書いていたBlogのArchiveシリーズ第9弾は"I Believe To My Soul"。最初の投稿は2005年10月31日。本CDは「私を構成する00年代のCD」の一枚。 ********************************************************************************** 二週間以上前にご紹介した”I Be

            ブックレビュー「東京四次元紀行」

            今年の6月24日に65歳で亡くなったコラムニスト小田嶋隆氏の最初で最後の小説である。 あとがきでは、彼が小説を書くきっかけを自ら次のように語っている。 元々コラムニストとしてその筆力が卓越していた小田嶋氏だが、果たして初小説はどのようなものになるのか。そういう興味を持って手にしてみた。 本書は32編の短編から成り立っている。そしてその短編はすべてが東京の特定の場所をモチーフとしており、登場する場所はすべて異なる。各短編の内容は必ずしも排他的では無く、一部登場人物が引き継

            ”Walk on the Wilde Side” Archiveシリーズ#8 "No Direction Home/Sympathy For the Devil”

            米国在住中の2005年から10年近く”Walk on the Wild Side”というタイトルで書いていたBlogのArchiveシリーズ第8弾は"No Direction Home/Sympathy For the Devil"。最初の投稿は2005年10月11日。 ********************************************************************************** 今日10月10日はコロンバス・デーでお

            ブックレビュー「筒美京平の記憶」

            近田春夫氏のブックレビュー「調子悪くて当たり前」で彼の師匠が筒美京平と内田裕也であることを改めて認識したが、2020年10月7日に亡くなられた筒美氏のミュージックマガジン追悼特集号である本書はその近田春夫氏の二つのインタビューで始まる。近田氏の筒美氏に対する評価が鋭くわかりやすい。 近田春夫氏の筒美京平愛はハルヲフォン時代からよく知っていたし、またその影響からCD4枚組の「THE HIT MAKER-筒美京平の世界」も一通り聴いていたが、今回この特集号で筒美氏についてより深

            ブックレビュー「慈雨の音 流転の海第六部」

            宮本輝による自伝的長編小説で全九部の第六部は、縁が無いにも関わらず家族同様に麻衣子たちと寄り添って生きていたヨネが癌で亡くなり、一方熊吾の一家はシンエー・モータープールの管理人として晴れて再び一緒に暮らすようになったところから始まる。 伸仁にも「二度と近づくな」と言った蘭月ビルの住人との付き合いは疎遠になり、一方同ビル住人も含む在日朝鮮人の北朝鮮への帰国が近くなり、在日朝鮮人間でも衝突が起きている。 モータープールでの住居が定まったことで生活が安定する中、伸仁は小学校三年

            ”Walk on the Wilde Side” Archiveシリーズ#7 "Do They Know It's Halloween?"

            米国在住中の2005年から10年近く”Walk on the Wild Side”というタイトルで書いていたBlogのArchiveシリーズ第7弾は”Do They Know It's Haloween”。最初の投稿は2005年10月6日。 ********************************************************************************* ハロウィンが近づいてくると、多くの家が家の前を飾り付け始める。こういっ

            ブックレビュー「レコード・コレクターズ増刊ロック・アルバム200-創刊40周年スペシャル-」

            Apple Musicをサブスクリプトしてからは、圧倒的に音楽を聴く「量」が増えたし、気軽にPlaylistを作って好きな曲群を好きな順番、あるいはランダムに楽しめるようになった。これは音楽を聴く上で劇的な変化だ。 もちろんLPレコード時代のように、一枚をじっくりと、録音された順番で聴いて、さらに盤をひっくりかえして味わう…というような聴き方では無いので、どうしても聴く姿勢が浅いのは致し方ないところ。こちらはLPレコードのお宝探しで補っているのかもしれない。 今回ブックレ

            ブックレビュー「統計学が見つけた野球の真理」

            3月にレビューした「アメリカン・ベースボール革命 データテクノロジーが野球の常識を変える」はベースボール界の従来の規範にこだわらなかった人達("Unconformist")が統計データを使っていかに良い選手を育てたかについてフォーカスした本だったが、今回の本書は選手のプレーをいかに適正に評価するのかにフォーカスした本だ。 その意味では本書の目線は”Moneyball”時代に近いスタンスのように思うが、科学系の書籍が特色のブルーバックスらしく、統計算出データの意味や算出方法の

            ブックレビュー「親父の納棺」

            元日経BPの編集者で、現在東京工業大学のリベラルアーツ研究教育院教授である柳瀬博一さんの「国道16号線」に続く単著二作目はコロナ禍の真っただ中に亡くなられたお父様とのお別れを綴ったエッセイ。 コロナ禍という特殊事情でそれまでと同様の「普通のお別れ」が出来なかった方は当然のこと多い。私自身昨年11月に若い頃からお世話になった従兄を亡くしているが、コロナの波間をとらえきれずで、まだ線香を挙げに行けていない。 柳瀬さんはこの人類史上稀に見る特殊な環境でのお父様とのお別れを嘆くの

            Facebookアーカイブ:ブックカバーチャレンジ2020

            2020年に外出できなくなった時期にFacebookで流行したブックカバーチャレンジ。最近は全く見ないので外出禁止の時代の仇花だったのだろう。 当時のFBを見ると「「7日間ブックカバーチャレンジ」とは「読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで、参加方法は好きな本を1日1冊、7日間投稿する」」というものだそうで、 ルールは ①本についての説明はナシで表紙画像だけアップ ②その都度1人のFB友達を招待し、このチャレンジへの参加をお願いする。 ハッシュタグもお忘れなく とある。

            ”Artist’s Choice-Music That Matters to Her" by Joni Mitchell(Apple MusicにPlaylist公開中)

            昨年(2021年)11月に五十嵐正氏の「ジョニ・ミッチェル アルバム・ガイド&アーカイブス」を買ったのだが、その後スキー・シーズンに突入するとなかなか手に取る時間が無く、そうこうしている内にやっと今になってこの本を開くことができた。 昨年はJoniのArchiveシリーズが2組、”Blue”50周年記念盤、1969年のCarnegie HallのLive盤、Reprise時代のアルバム集と立て続けに発売され改めてジョニが脚光を浴びる年だった。 そして今年の7月にはついにN