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Willin'

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1962年生まれのKeith Kakehashiの視点で描く音楽、映画、書籍などエクレクティックなカルチャーマガジン。タイトルのWillin’はLittleFeatの名曲が由来。
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記事一覧

ブックレビュー「私労働小説 ザ・シット・ジョブ」

私が著者のブレイディみかこ氏を知ったのは2019年作『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブ…

ブックレビュー「シナリオ・プラニング 未来を描き、創造する」

企業が予算作成のプラニングをする際には、だいたい今の状況の延長線上を前提にしていることが…

ブックレビュー「DAOの衝撃」

本書で”Web3”関連書籍を読むのは5冊目となり、流石に斜め読みできるようになってきた(気が…

ブックレビュー「鑑識レコード倶楽部」

本書が発行されたのは2022年4月で、当時友人が読んだ、と言っていたのを覚えている。 それか…

2023年 年間アルバムベスト10

2020年から始めた年間アルバムベスト10も今年で4年目(2020年はこちら、2021年はこちら、2022…

ブックレビュー「メタバースとWeb3」

昨年来続く流れで、本書で”Web3”関連の書籍を読むのは四冊目、その内ブックレビューを公開し…

ブックレビュー「すべては一人から始まる ビッグアイディアに向かって人と組織が動き出す「ソース原理」の力」

本書の原題は”Work with Source”で副題は”Realize Big Ideas, Organize for Emergence and Work Artfully with Money”。 著者はTom Nixonという英国在住の起業家・コーチ・アドバイザーだが、元のSourceという考え方は既に一線を退いたPeter Koenigが10年以上の探求を通じて得た洞察をTomが自ら取り入れた経験を踏まえてまとめた本である。 まずSourceとは何か。 Sou

ブックレビュー「人新世の「資本論」」

日経新聞に「リーダーの本棚」というコラムがあって、各界のリーダーが自分の推し本を毎週紹介…

ブックレビュー「ロビー・ロバートソン自伝 ザ・バンドの青春」

昨年8月に亡くなったRobbie Robertsonだが、長年の親友だったMartin Scorseseの映画”Killers …

ブックレビュー「欲望という名の音楽 狂気と騒乱の世紀が生んだジャズ」

今年最初のブック・レビューは音楽モノから。 本書は、昨年7月に出版されたもので、日米の二…

2023年ありがとうございました

今年のViewerとスキ件数がまとまりました。読んでいただいた方々、スキをくださった方々に感謝…

ブックレビュー「ロック・ギター異人館」

最近職業関係の本が多かったので、久しぶりの音楽本で。 Rolly寺西がヤング・ギター誌に2016…

ブックレビュー「科学的な適職」

まずタイトルがEye-catchingだ。「4021の研究データ」に「科学的」、そして「最高の職業の選び…

ブックレビュー「Web3とメタバースは人間を自由にするか」

本書のタイトルはいわゆるクローズド・クエスチョンといわれるもので、YesかNoかの答えを迫る。その質問はもちろんタイトル通りなのだが、著者はプロローグで次のように言い換えている。 新たな階級社会という発想には、ビッグテックのエリートたちが、テクノロジーによって一般社会の人が気がつかない内に個人情報を収集し彼らを支配し、自由を奪っているという考え方があるからだ。「監視資本主義」とも呼ばれている。 ただ「監視資本主義」に警鐘を鳴らし、ビッグテックのようなエリート層による「支配