ブックレビュー「普通という異常 健常発達という病」
本書を知ったのは日経新聞で本年4月13日に「発達障害、多様な実態 広範な濫用には問題も」という記事の中で本書と「発達障害大全」、「みんな水の中」が紹介されていたからだ。
本書は「みんな水の中」と同様に当事者本であり、精神科医の斎藤環氏により「定型発達者も「ニューロティピカル」という病理を持つのではないかと主張する。それは例えば、他者の「いいね」(=まなざし)に束縛されやすい病理であり、それを抜け出すには、身体的な反応と自分自身がほぼ一致するような「デカルト的コギタチオ」の認