サクッとランチで競合する

葉山に住んでいた頃、最寄駅は逗子、横須賀線で品川や横浜へ出てた。

昼時、電車乗る前にサクッとランチしようと思ったら、意外に駅前、いろいろある。

吉牛、マクドナルド、モスバーガー、スターバックス、駅には立ち食いそば、ホームに売店(KIOSK)。

この中で「サクッとランチ」可能なのが、

吉牛、マクドナルド、立ち食いそば、KIOSK(サンドイッチやおにぎり)。

食べるものは牛丼、ハンバーガー、そば、サンドイッチ(おにぎり)と違っても、オレの「サクッとランチ」ニーズという「たった1つのゴール」では競合する。

モス、スタバはサクッと早く食べられないこともないけど、このシチュエーションでは競合しない。

あ。誤解のないように補足すると、この場合のぼくのニーズは「速度優先」なので、モスもスタバも「じっくり腰をすえて味わう」価値であり、だから競合しないと考えます。同じハンバーガー売っていても、ぼくの中でマックとモスは競合していない。

つまり、競合とは、商ってる商品(製品・サービス)が同じだから発生するのではなく、「ニーズ」というたった1つのゴールで生まれる

ランチは1回しか必要ないから、たった1つのゴールだ(ぼくが吉牛の後、ホームで立ち食いそばを、さらに電車内でおにぎり食べるならまた別だが)。

新幹線や飛行機がZOOMと競合するのもこれと同じ現象で、「10月14日13時-15時開催の会議」という時間/機会ニーズはたった1回であり、だから競合する。

では、競合を避けるにはどうすればいいか。

ここでブランディングの秘訣、ポジショニングが出てくる。

ぼくがコンサルタントとして独立するとき、考えた。

この世の中にはすでにコンサルタントとして有名な人たちは一杯いらっしゃる。

また、コンサルティング会社もマッキンゼーさん、ボストンさん、野村総合研究所さんなど、めっちゃくちゃ賢そうなところが山ほどある。

彼らと「賢さ」「著名度」でいまから戦っても、勝てる気がしないし、まず、無理。

マトリックスを描いてみた。

画像1

タテに賢さ、ヨコにクライアント。

マッキンゼーさんとかは「いかに賢いか」「いかに著名企業や官公庁をクライアントにもっているか」を訴求している。

逆はどうだろう。

「著名企業・官公庁」の逆は「中小企業・個人」。

「賢さ」の逆は「アホ」だけど、いくらなんでも「アホなコンサルタント」に仕事を依頼する人はいないだろう(いたほうが世の中楽しいんだけど)。

そこで、コンサルティング会社がまずテーマにしない「JOY+WOW+LOVE and FUN(喜び・感動・愛・楽しさ)」を価値軸にした。

この「個人・中小企業」×「JOY+WOW+LOVE and FUN」象限は誰もいないブルーオーシャン。

これを

ポジショニングを獲る

という。

こうしていても、実際には大企業のクライアントが常にいてくださるし、もちろん例外はある。あるが、それでも、ブランドとは旗であり、赤なのか青なのか、「違い」を鮮明にする必要がある

ビジネスは「たった1つのゴール=ニーズ」を満たすための価値提案で、かつ、その提案価値は「他に誰もやってないポジショニングを決める」ことが大事だよ、というお話です。ちゃん、ちゃん!


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