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動物に触れなかった私が、保護猫2匹と暮らすまで。その4

<これまでのお話>
その1その2その3

こんにちは、きじくろです。
2匹の保護猫兄弟と暮らしている猫初心者です。

前回は保護猫カフェでうちの子候補を見つけるまでを書きました。
果たして無事にトライアルとなるのでしょうか…?

申し出て、そして

気に入った子がいたからといって、そのまま「はいどうぞ」とはなりません。お店によってルールは異なるものと思いますが、基本的には希望者として申し込み、トライアル期間を経て晴れて家族として迎え入れることができます。

私が行った保護猫カフェの場合もまずは希望者として申し込みを行う流れでした。その際に簡単な審査があるようで、結果は後日メールで頂けるとのこと。結果が分かるまでの間、本当にドキドキしながら今か今かと毎日を過ごしていたのを思い出します。

そうして届いたオーナーさんからのメールには、以下のことが書かれていました。

・キジトラくん(希望した子)はまだ生後4か月で、お店へ来た頃に体調を崩し入院した経緯があること
・今も猫風邪があり、投薬しているが抵抗するため容易ではないこと
・体調が安定していない子猫の場合、最低でも留守番は4時間以内が望ましいこと
・他の兄弟より小柄で体が弱いところもあるため、猫を初めて飼う方には大変かもしれないということ

――結果として、トライアルは見送りとさせて頂きたいと。

きっとお断りするほうが大変だったと思います。ですがとても丁寧なお返事を頂き、正直ショックな部分がなかったとは言えませんが、猫のことを一番に思えばどれも納得のいくことでした。

ただ、どうしても諦めきれない思いがそこにはありました。猫と暮らすことを決め、引っ越し、保護猫カフェを探し、色々な子の中から初めて「この子を」と決めて。

それは「飼う」ということについて色々と考えた末での選択でもありました。終生飼育はもちろんのこと、もし自身や身の回りに何かがあったとしても、彼らを不幸にさせるようなことはあってはなりません。少し体調が悪かったり、手がかかるようなくらいのことで「じゃあ別な子を」と言うつもりはありませんでした。

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恒例の夜ごはんタイム。懐かしいメンバーがいっぱいです。

少しだけわがままを

お断りの連絡を受けて、そのまま受け入れるのが正解かもしれない。
でも、それだと後悔するかもしれない。

葛藤の末、先ほどの内容を少しだけ書いて返信をしました。
今がダメであっても、もう少し経って体調が安定するのであればもう一度同じ子を希望したい。もちろん、それまでに別な希望者様がいればそちらを優先して欲しい旨を添えて。


「――ではあと2か月待って頂けますか?
 キジトラくんはきじくろ様にお願いしたいと思います。」

夜遅くに届いたこのメールを見て、1人で泣いたことを思い出します。

言ってよかった、諦めないでよかった。
まだ数回来店しただけの私の勝手なお願いにもかかわらず、それを信じて我が子を託す想いがそこには綴られていて「この保護猫カフェを選んでよかった」と心から思いました。

その後、メールに「いくらでも待ちます!」と返信をして、無事に希望した子のトライアルが決定したのでした。

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2匹目を迎えるということ

2か月という待機期間の間も、引き続きそのお店へは通っていました。同時にトライアルのための準備を進めます。まずは、住んでいる物件のペット飼育許可を再確認するところからでした。

調べるうちに判明したのが猫は2匹まで飼育可ということ。

元々、いつかは2匹目をお迎えしたいと思っていたのでこれは嬉しい誤算でした。憧れの猫団子が目に浮かびますが、何と言っても猫初心者。いきなり2匹を迎えるなんて無茶ではないのか…?と悩みます。

多頭飼育については周りの猫ベテランたちに聞いてみたり、ネットなどで色々と調べました。大前提としてあったのは「あとから2匹目を迎える方が圧倒的に難しい」ということ。特にオスの場合はなわばり意識などの問題もあって、相手の年齢や性別にもよりますが難しい場合の方が多そうでした。

またそれまで2匹仲良くしていても、ふとしたきっかけで急変してしまうパターンもあるようでした。もしそうなってしまった場合、それぞれのパーソナルスペースを確保することができるかなど、考えることは尽きません。

それでも2匹同時に迎えることを決めたのは、猫たちを思ってのことでした。幸い兄弟猫と一緒に迎えることが可能でしたし、子猫のうちは猫同士の生活で社会性などを学ぶそうです。留守番の際は2匹いるおかげで人としても安心ですし、猫同士で遊べることで退屈さも解消できるかと考えました。

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これは後から実感したことですが、猫初心者ほど、環境がそろうのであれば2匹で迎えるのがベストだと思います。というのも、2匹いることでそれぞれを比較することができます。食欲だとかトイレの様子などは、比べて初めて分かることもあったのでとても助かりました。
もちろん、異常があった場合に特定しにくい・片方のみの対処がしにくい場合があるなど、メリットばかりではありません。ただ、総合的にはメリットが上回るかと思っています。

キジトラは5匹の兄弟で、そのうち一緒にお迎えが可能なのは2匹の黒猫のどちらかでした。同じ黒猫といえど体格や性格は異なります。さあどちらを2匹目に…というのは、実は夫に選んでもらっていました。

理由としては、両方が私の好みだと関心が偏ってしまうかもという心配がありました。(体は1つしかありませんからね…)そこで夫に選んでもらった方がまんべんなく可愛がることができそうと思ったのもあり、結果的に黒猫の方が夫と仲がいい気がしているので、我が家の愛情バランスはほどよく保てているようです。

いよいよトライアルへ…?

迎えるべき子も決まり、トライアルに必要な準備も済ませ、あとは約束の2か月後を待つのみ。その間もすくすくと成長する2匹に嬉しさと少しの寂しさを覚えつつ、他の卒業生を見送ったり新入りの子猫を迎えたりとお店へ通う日々が続きました。

そんなある日、新たな問題が発生します。その問題とは…。

つづく。

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まだまだ試練は終わらない…!? 一応、次で最終回の予定です。

◆次のお話
動物に触れなかった私が、保護猫2匹と暮らすまで。最終回

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