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パワポ絶対主義

新入研修時代に受けるありがたい研修では、プレゼンのコツについて

 ・人は "何を言うか" より "誰が言うか" を重視する
 ・話す内容より、話す人の外見や声色による情報の方が多い

という知識を教えてもらった。


聞いたことがある人も多い有名な内容かと思うが、これを聞いたときに僕は

 「え、ほとんどの人って話の内容を理解できないほど残念なん!?」

と、ひっそりと衝撃を受けていたのだ。


そして入社から数年間、会議の際には清潔感や話し方に注意していたが、どうやらこれは嘘だった。

僕が笑顔で話そうが社内会議ではみんなパワポ資料の中身を見ているし、

パワポに書いていない内容を丁寧に口頭で補足しようが「それを書け」と言われるし、

僕のプレゼンが終わるとみんなでパワポの記載内容の誤りを指摘してくる。


みんなパワポの内容に夢中で、誰が話しても同じで、パワポ内の情報が全てだと思っているのだ。

「社会人とはパワポに書いてあることしか理解できない人種」
だと気づいたときには、余計に残念に感じた。


ただ、これは社会全体の話ではなく

 「仕事は誰がしても同じ結果になるように」
 「その人にしかできない仕事は作らないように」

という前提が存在している大企業ならではの話であり、人間の習性がそうではない気がする。


そもそも日常生活でパワポを使ってコミュニケーションなんてとらないし、
例えば誰かに注意されたときに、

 「いやお前もそれ出来ていないだろ」
 「どの口が言ってんだ」

と思う。

その人の人格や過去の行動まで全部含めて "誰が言うかが大切" という意味だったのであれば、確かにその通りだと思うのだ。


パワポだけを見る人も嫌いだし、自分を省みずに好き勝手に話す人も嫌いだ。


しかしその分、ちゃんと僕を見てくれて、ちゃんと自分の立場を踏まえて話してくれる人たちのことはたまらなく好きだ。

僕が連絡をとったり遊びに行く友人たちは、そういう人たちばかりだ。

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